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帰りたい場所、還りたい刻
還暦という区切りまでもう少し。
生後すぐに母親を。
二十歳そこそこで父親を。
早くに失ってからの、根無し草のような生活で、アルバイトの傍らで廉価な原稿と写真ばかりで暮らしていた頃。小説家の道は細くて険しいものでした。
まだ自分の可能性を、無自覚に確信していた時代でしたね。
それでも家族への渇望があり、家庭を持ったのが30年も前。
きちんとそれぞれに誕生日ケーキが用意された日々でした。
還暦という区切りまでもう少し。
生後すぐに母親を。
二十歳そこそこで父親を。
早くに失ってからの、根無し草のような生活で、アルバイトの傍らで廉価な原稿と写真ばかりで暮らしていた頃。小説家の道は細くて険しいものでした。
まだ自分の可能性を、無自覚に確信していた時代でしたね。
それでも家族への渇望があり、家庭を持ったのが30年も前。
きちんとそれぞれに誕生日ケーキが用意された日々でした。