【町の噴水からワイン⁉】マリーノ・ワイン祭 ローマ交換留学
イタリアと言えばワイン!ワインと言えばイタリア!今回は、ローマ近郊の街マリーノで10月に行われたワイン祭の様子を紹介します。
マリーノ・ブドウ祭
マリーノは、ローマから南へ約20キロの場所にある、人口4.5万人ほどのコムーネです。この街は白ワインが有名で、毎年10月第一日曜日に開催される「ブドウ祭(Sagra dell'uva)」は1925年から続いているのだとか。
マリーノは地球の歩き方にも載っていない街で、私もワイン祭りのことは知らなかったのですが、留学先の大学の友達から「とにかくワインが安くたくさん飲める」「イタリアのローカルな祭りを体験できる」と聞き、いみじゆかし!!!と好奇心を刺激されました。
ローマ・テルミニ駅から朝9時頃の電車に乗り、途中ローマ・チャンピーノ空港付近を車窓から眺めつつ、9時40分頃マリーノの駅に到着。駅から街の中心地までは、徒歩で15分ほど。
ひと通り街を散策したあと、街の大聖堂の近くでひと休み。すると、何やら人だかりができはじめました。しばらく待っていると、教会から、大きなマリアの木像を担いだ人々の行列が現れました。
民衆に担がれた大きなマリア像の前後には、聖職者、楽器隊、街の長らしき人々(市長さん?)が列を作っています。どうやら、これから市中を練り歩くようです。
カトリックの伝統的な行事を目撃し、何とな〜くありがたさを感じたところで、そろそろお昼時。
祭りの間、街には食べ物の屋台が沢山出ています。ワインと共に、ポルケッタやパニーニ、サンドイッチが多く売られていました。ビアガーデンのように、屋外のテーブル席でワインと料理を楽しめるエリアも特設されています。ワインはどのお店でも、プラスチックのカップ一杯で2ユーロ程度です。
午後になると、伝統衣装を着た人々が街を練り歩くイベントが始まります。このパレードは、レパントの海戦に勝利したお祝いの様子を模しているのだとか。レパントの海戦と言えば、1571年にスペインを中心とするキリスト教連合艦隊が、地中海の覇権を握っていたオスマン帝国に勝利した戦いですね。『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスが戦いに参加したことでも有名です。
夕方5時ごろ、いよいよ奇跡の噴水の時間です。噴水からワインが湧き出て、市民に無料で提供されます!!!メインとなるのは、街の西側のムーア人の噴水。噴水の周りには、既に多くの人だかりができています。
17時過ぎ、プラスチックのカップが一人ずつ配られ、町内放送でカウントダウンが始まると、群衆の熱気もピークに!そして17時半、遂に噴水からは白ワインが噴き出してきました!!
私は大酒家ではないので一日合計でカップ3~4杯くらいしか飲みませんでしたが、飲みたい人はいくらでも飲んで、そうでなくても歴史や料理、伝統的な雰囲気を楽しめる、素晴らしい祭です。
時刻はもうすぐ18時。西日に照らされながら、再び電車の駅まで歩いて戻り、ローマへ帰ります。帰りの電車は大変混雑していたので、早めに駅に行って座席を確保することをお勧めします。
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