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デンマークで子どもの本の仕事をする

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デンマークで子どもが本と出会うお手伝いをしてきました。さまざまな仕事や取り組みを通して教えられたこと、考えたことを綴っていきます。
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記事一覧

20. 本は僕に自分の気持ちを言葉にすること、それを受け止めて何とかやりくりするこ…

ここで働いて3年になるけど、こんな経験したことないよ デンマークのある少年院。6人の少年…

さわぐり
2か月前
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消えた日本語の本と、それを追いかけた長い長い旅

〈はじめに〉 ずっと書きたいと思いつつなかなか文章にできないことってありませんか。これか…

さわぐり
6か月前
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19. 児童文学に灯りを求めてやってくる人々

コペンハーゲンにある児童書専門店で働いている。0歳児向けの厚紙絵本から16歳ぐらいまでが対…

さわぐり
6か月前
87

◇18. 「知」のデモクラシー、図書館にできること

「児童図書館の役割は、どんな家庭背景をもった子どもにも本をはじめさまざまなメディアに触れ…

さわぐり
8か月前
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◇17. 情報とどう向き合うかを教える学校図書館

学校図書館では、国語の授業の一環として図書館へ本を借りに来るクラスの選書を手伝うことや、…

さわぐり
9か月前
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◇16. 難民としてデンマークへきた子どもたちとの出会い

休み時間になると、アミーナはよく図書館へやってきてはわたしにあれこれ話してくれるようにな…

さわぐり
11か月前
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◇15. 学校図書館での日々(2)

シリアから来た子どもたちは、それぞれ学年やクラスが割り当てられ、デンマーク人のクラスメートと授業を受けたり、休み時間を過ごすようになっていた。 チェスの子たちの姿を見なくなってから、今度はスカーフを被った別の女の子が、休み時間に毎日ひとりで図書館へ来るようになった。彼女は毎日、毎回、休み時間とお昼休みにやってきては図書館のPCの前に座り、あれこれ検索したり、動画を見たりしていた。 毎日休み時間に必ず図書館へ来ることが気になりつつも、言葉でのコミュニケーションがまだ不十分な

◇14. 学校図書館での日々

子どもたちからの冷ややかな歓迎で始まった学校図書館での仕事。最初こそグッとこらえる場面は…

さわぐり
1年前
35

◇13. わたしは外国人

捨てる神あれば拾う神あり、とはこのことか。1年9か月働いた公共図書館と突然お別れをするこ…

さわぐり
1年前
50

◇12. 突然の行き先変更

郊外の公共図書館に期限付きで採用され、その後、期限付きで2回契約を更新している間に、同僚…

さわぐり
1年前
29

◇11. ドキドキ、学校訪問

郊外の公共図書館に1年の契約で採用され、結局その図書館では2回の雇用期間延長で合計1年9…

さわぐり
1年前
35

◇10. 狭き門

仕事を探しながら毎日コペンハーゲン中央図書館で千本ノックを受けてきた6か月。この契約は制…

さわぐり
1年前
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◇9.求職中の千本ノック

コペンハーゲンの図書館に日本語の絵本や児童書を届けていた間に息子は保育園が決まり、わたし…

さわぐり
2年前
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◇8. コペンハーゲンの図書館に日本語の子どもの本を届け続けた日々のこと

BOOK STARTの仕事と図書館のカウンター業務、児童書の整理をしながら、デンマークの図書館で少しずつ仕事を習得していたわたしは、2011年1月に2人目の子どもを出産した。その後は小さな子どもたち2人を育てながら翌年大学に復帰して修士論文を書かねばならなかったこともあり、仕事と論文を掛持ちする自信もなかったことから、出産直前に引き継ぎ書を書いて退職した。その後の1年間は予想通り育児でバタバタの生活となった。 それでも絵本との関係は続いた。息子が1月に生まれて数か月が過ぎた