銀河帝国本同好会【番外】映画「デューン砂の惑星 PART2」
実に3年近くぶりの続編です。
全世界で大ヒット中というSF映画「デューン砂の惑星 PART2」を観てきました。
前作のレビューは↓こちら。
銀河帝国本同好会【番外】映画「デューン 砂の惑星」
今回もIMAXシアターで観たので、映像と音響は大迫力で堪能できました。
特にサウンドは場内がビリビリ震えるような音圧で、サンドワームの進撃やスパイスプラントの迫力は満点。
個人的には主舞台の惑星アラキスより、仇敵ハルコンネン家の本拠ジェディ・プライムの描写が面白かったです。
とてつもないスケールのアリーナや施設、とてつもない数の領民(全員スキンヘッド!)など、デザイン面でも不思議な魅力がありました。
前作で全く姿を見せなかったフェイド・ラウサ(オースティン・バトラー)も、ふてぶてしい悪役ぶりで楽しませてくれます。
何より、よくこの原作を2本の映画でまとめたものです。
両作ともかなりの長さですが、それでもかなり圧縮している印象があります。
原作もリンチ版の映画も知らない人が、果たしてのっていけるのかと余計な心配をしてしまいます。
救世主に祭り上げられる自分を否定しながら、その輿に乗っていかざるをえないポール・アトレイデスの苦悩に焦点を絞ったところが、ティモシー・シャラメの美貌とも相待って受け入れられたポイントかな、と思いました。
ところどころ、やはり砂漠を舞台にした超大作「アラビアのロレンス」を彷彿とさせるところも興味深いです。
スティルガー(ハビエル・バルデム)のキャラクターは「ロレンス」のアンソニー・クインを思わせるし、クライマックスの大決戦は、アカバ攻略もかくやの迫力。
ベドウィンを思わせるフレメンの風俗は、砂漠に生きる民ゆえの共通点かもしれませんが、ちょっとムスリムのイメージを意識しすぎなのでは?とも思います。
こういうデザイン面でのSFと、一般の共通意識のステロタイプのバランスはなかなか難しいところですね。
続々編「砂漠の救世主」も映画化される模様。
ポールの妹エイリアや、今作まで出てきていないギルドマンの描写が楽しみです。
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