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「創作大賞2024」応募要項ツッコミ部門 一次審査通過?しました😳
https://x.com/satsuki__q/status/1783059862626455858?s=61&t=yB7bOqSriQO2mRsmXs-hKQ
銀河皇帝のいない八月 ①
プロローグ
木星軌道に星百合が咲いた。
巨大な百合の花の形をした、無機鉱物のような物質からなる何か……
しかしそれは生きている。
生物なのだ。
星百合はあるとき忽然と宇宙のどこかに咲き現れ、星々の間に道をつくる。
ほどなく、その道のゲートとなる空間の歪みが、衛星カリストのすぐそばで発生した。そこから小さな光が飛び出し、亜光速で木星圏を脱すると太陽の方へと進路を取った。
数時間後
【SF小説】兵器物語 -序 - 新宿アリーナ ②
3.反逆
上等じゃないか……
僕は内心ほくそ笑んだ。
巨大な敵の出現に、念気動格の最深部が震える。
あいつが本当にあのサイズに開発されたものなのか、それとも不確定フィールドのせいで狂った因果律が生んだ怪物なのか……
どちらにせよ、やりがいのある相手だ。
巨大クーガーは加速状態にもついてきているらしく、その黒光りする巨体をゆっくりとこちらに向けた。
僕は敵がこちらの
ブックレビュー「スター・シェイカー」
人間六度著、長編SF小説「スター・シェイカー」を読みました。
ハヤカワSFコンテストの3年ぶりの大賞受賞作にして学生作家によるデビュー作という話題の本です。
まず、概要にだまされます。
「テレポーテーションが一般化された未来社会」という舞台の説明から、古風でどこかライトな感覚の懐かしさのあるSF小説を想像してしまいましたが、さにあらず。
ものすごい熱量と密度で、未来社会のサバイバルを描いた大作で
【創作大賞2024】再挑戦「銀河皇帝のいない八月」
昨年、創作大賞2023のオールカテゴリ部門で応募した長編SFファンタジー小説「銀河皇帝のいない八月」を、今年はファンタジー小説部門に出してみました。
前回は応募要項で定められていた文字数も大幅にオーバーしていたので、今年は規定厳守。
ざっくり、1万文字以上整理しての再挑戦です(大変な作業でした…💦)。
昨年、多くのご感想をいただきましたが、今年も応援してやってもいいという方、いらっしゃいましたら
【SF小説】兵器物語 -序 - 新宿アリーナ ①
1. 闘獣機
僕には三分以内にやらなければならないことがあった。
目の前の闘獣機四機を撃破し、不確定フィールドの外へ脱出するのだ。
「大丈夫、お前なら出来る」
頭の中でユラ・ノヴァが言った。
文字通り、僕の頭の中。コクピットにいる僕の騎手。
その声はどうしても少女の声に聞こえる。実際はそんなものではないのだが……
「まるで、全部僕に丸投げするみたいな言い草だね」
ユラは笑った
【ショートショート】トラネキサム酸笑顔の悲劇
今咲舞子はその入院病棟で最も人気の看護師だった。
理由は笑顔。
舞子の人好きのする笑顔は相手もきれいな笑顔にすると言われた。
まるでいい美容液を使ったような笑顔をくれるという噂から、舞子の看護を希望する女性患者も少なくなかった。
しかも担当する患者は手術後の回復も早いという評判も立っていた。
一人の医師は言った。
「彼女の笑顔はトラネキサム酸入りだね」
しかし悲劇が起こった。
「ゴジラ -1.0」と家族の肖像(ややネタバレあり)
明日、5月3日からAmazon prime videoで無料配信開始となる「ゴジラ -1.0」。
実はつい先日映画館へ観にいっておりました。
アカデミー賞を獲った後だったので、東宝ロゴの前に「アカデミー賞特殊効果賞受賞作品」というテロップもドーンと出ました。
掃海艇とゴジラの追撃戦や、銀座の破壊シーンは噂に違わぬ大迫力。
新型機の脱出装置については、シートに怪しい横文字(ドイツ語?)が見えたので
【短編ファンタジー】魔法使いウィーヤヤ
アメリカ中西部のとある田舎町。
その外れにある荒れ果てた墓地で、サム・コーデイは祖母の眠る墓地に花を手向けた。
サムは十歳。
家は貧しく、学校にもろくに行ってない。
しかし心根の優しい少年だったので、母の頼み通り祖母の墓参りを欠かさなかった。
花を買う金はなく、道々きれいだと思う花を積んでは墓に供えていた。
母は、もう長い間家で伏せったままだった。
母の病の原因はわかっている
【ホラーショートショート】オバケレインコート着たくない
「レインコート、着たくない……」
息子のショウタが駄々をこねた。
外は真っ暗。
雨も激しく降りしきっている。
仕事で保育園のお迎えが遅くなり、私はイラついていた。
「わがまま言わないの。着なきゃお家に帰れないでしょ!」
「だって……」
ショウタのレインコートは、両胸のポケットが目玉に見える。
着るとちょうど全体が顔のようになるのだ。
それを鏡で見たショウタは「オバケレインコート
「映像技術から紐解くジェームズ・キャメロンのSF映画『アビス』」
4月10日に4KUHD版ブルーレイが発売された、ジェームズ・キャメロン監督のSF映画「アビス」。
以前にも書いたと思いますが、キャメロン監督作品で一番好きな映画です。
今日、ITニュースサイトAV watchで「映像技術から紐解くジェームズ・キャメロンのSF映画『アビス』」という記事が公開されていました。
「アビス」については「ジェームズ・キャメロンの映像力学」という本も読んでいましたが、この
「毎週ショートショートnote」1年皆勤!
たらはかにさんの募集企画「毎週ショートショートnote」に参加しています。
気がつけば、昨年3月からちょうど一年間、一回も欠かすことなく応募しておりました。
ほぼ、意地になって不条理なお題と格闘してた感がありますが、今後は他の作品も公開したいので、ちょっとペースを緩めようかなと(前にもそんなこと言ったなー)。
今年になってからの作品を新しくマガジンにまとめましたので、よかったらお読みください。↓