見出し画像

家賃激安木造ボロアパートでのリアルな自炊

家賃がとんでもなく安い家に住んでいる。金額を言うとその安さから住所を特定されてしまいそうなぐらい安い。
家は木造で、全体に負のオーラが漂っている。たまに隣人に近所の病院の問診が来ている。ベルなんてものはソリッドなこの家にはないので、ノックして大声で呼ぶしかない。

そんな家だが、実は結構気に入っている。自分の適応力が高く、「住めば都」マインドが強いのも大いにあるが、しかし悪くない。
住んでいるだけでなんというか、自分の中の満たされなさが順調にはぐくまれていくので、やったるぞ!という気持ちになる。満たされてしまうとやりたいことに真剣に向っていくのがどうも億劫になってしまうから。
ハンパに満たされてしまっている現状をあえて投げ捨ててみることで始まることも多いんじゃないか。なんだか岡本太郎みたいなことを書いてしまった。

で、この記事では自分が普段そんなボロアパートで何を食べているかということを書こうと思う。リアルに。
最近堅いパンを好んで食べている。この黒パンも美味しい。もそもそしていると思われがちだが、一回軽く蒸してでんぷんを糊化させなおし、さっとトースターで焼くことですごくおいしくなる。添えてあるのはキャベツと卵の炒め物。パンに油脂がないため、卵に軽くマヨネーズを加えてふんわりとさせている。うまい。

これはライムギのカンパーニュ。硬くてうまい。何とも言えず乳酸の味がする。
器と食べているものがこのボロアパートに似つかわしくないが、そのギャップもこみでちょっと楽しい。


キャベツと手羽元の蒸煮
蒸煮が大好きで、寒い日には良く作る。にんにくを半割にして4つぐらい入れて、油で先に手羽元の皮面を焼く。いい感じになったらびっくりするぐらいのキャベツを入れて、酒を入れて沸かす。ちょっと待ち、水少しと塩を入れてふたをして弱火でボーっと放置する。
キャベツの硬い部分がとろっと柔らかくなり、たまらない。カンパーニュともよく合う。

かぶの葉を干しエビとショウガと炒めて常備菜にしたやつを使いたかったので、うどんと炒めた。大学の講義の合間にスパっと帰宅して作るから、簡単に。最初にフライパンに油を熱してキビ砂糖を入れ、カラメル化させたら解凍したうどんをいれ、蕪の葉を入れ、少し濃口醤油。
家庭料理ではあんまりやらない技法を使うとき、だれに見られてるわけでもないのにちょっとにやにやする。

例のかぶの葉を使うべくチャーハン。辛みはカシミリチリで。
チャーハンなんて適当でいいのにな~と思いつつ、なんだかんだちゃんと作っちゃった。なぜなら美味しいものが食べたいから。
最初にご飯と卵液を混ぜてから炒めるチャーハン、僕はあれを良しとしていません。卵と米のほどよいセパレーションこそが美しいので。

簡単チキンプラオ。
冷蔵庫に手羽元が4本あったので、昼休みに30分煮込んで放置し、バスマティライスを浸水しておく。試験勉強中もプラオを楽しみにできていい。
計量しなかったのでコメが加水されすぎたが、まあいいでしょう。ウマいウマい。冷蔵庫に余ってたミントを1パック蒸しあげのタイミングで入れている。

お昼ご飯。近所のスーパーでメンチカツを買ってうどんにジョインさせた。
ジョインする前にカリカリにカツを焼く。それを汁にドボンと入れる背徳感が良い。ねぎも美味しい季節だ。

体調を崩し気味だったので中華がゆをたくさん作ってたくさん食べてたくさん寝たら治った。贅沢にささみと牡蠣の中華がゆだ。
ささみは重量の2倍の沸騰した湯に入れて火を切って15分待つと良い感じに火入れができる。体調悪い時に牡蠣食べてるんじゃないよという話だが、食べたくなっちゃったので仕方ない。普段よりも長めに加熱したのでそれを安全マージンとした。

中華かゆは最近はまっていて良く作る。完全に浸水したコメを一度中華鍋で油でいためて脱水させる。このタイミングでα化みたいなことが起きて、仕上がりがさらりと美味しくなるのではないかとにらんでいる。量を食べたいので、塩味を決めすぎないことが大切な料理。

以上、最近の自炊でした!簡単に料理してるな~と思っているけど、なんだかんだ工程をちゃんとやっているものが多いかもしれない。ニンニクの芽は取るし、バスマティライスは絶対に浸水する。

自分自身を自分の料理で満足させるというのは案外難しい。
前よりも上手に料理ができるようになっている分、自分の料理の粗も見つけられるようになっているからだ。
例えば前述のチャーハンは少し塩がきつかったし、炒めうどんはもっと思い切りよくカラメルを焦がしたほうがよりよかった。

「こんなもんでええんですよ」と口ずさみつつ、「まあこんなんじゃ駄目だよね当たり前だよね」と時に自分を諫めつつ、楽しく料理をしている。
料理楽しいです。みなさんもぜひ!






↓大学を休学して1年間ひたすら料理と旅をした記録です。

↓僕をいい感じに育てあげてくれた母の記事です。感謝感謝!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?