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「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」 を読んだよ 《要約》

新年度始まってもうすぐ1ヶ月。しごとで「アプリマーケティングの考え方の大枠を掴みたいのだけど、はじめの一冊でおすすめないかな〜?」と聞いて、同僚が教えてくれた本をまとめました。
読書要約は気づけば前回のナイツ 塙さんの本の要約から1ヶ月も経っていました。早い…!無理のないペースで、図解のトレーニングを兼ねつつやっていきたいです。

どんな本?

著者は、P&Gジャパン・ロート製薬・ロクシタンジャポンの代表取締役を経て、2017年にスマートニュースに参画された西口一希さん。(現在はスマートニュースのマーケティング戦略顧問)

顧客起点マーケティング」のメソッドをロート製薬時代に考案し、スマートニュースにおいても用いて実践した結果、2018年にはアプリランキング100位圏外から、iOS・AndroidともにNo.1を獲得。
スマートニュースにクーポンチャンネルができて、千鳥の「キサーマ?」のCMが話題になったときですね。

本書は、1997年にP&Gでブランドマネージャー3年目だった29歳の西口さんご本人が想定読者だそうです。

当時、データ的・論理的に正しいと立てた戦略が当たらず挫折した経験があったそう。その後顧客を「起点」に考えN=1を徹底的に掘り下げる手法を試行錯誤して生まれたのが、本書のタイトルでもある「顧客起点マーケティング」。「起点」なのがポイントで、顧客「視点」では、企業側の立場を離れられていない、と西口さんは言います。

私自身いま29歳なので、想定読者に近い‥!と思いつつ前のめりで読みました。

本書で紹介されているフレーム(1-3章)をまとめると?

ざっくりとまとめるとこのようなマーケティングプロセスが解説されています。

・顧客ピラミッド(5セグマップ)
・9セグマップ

のフレームワークを用いて、現状のプロダクトが伸ばすべきセグメントはどこか?を把握。

各セグメント、特に「積極的ロイヤル顧客」のセグメントの一人の顧客を徹底的に理解することで、独自性と便益を兼ね備えたアイデアを創出。
(本のタイトルにもなっている通り、ここが肝だと強調されています。)

アイデアプロダクト自体と、プロダクトを伝えるコミュニケーションプランに反映させて検証を繰り返す。

アイデア創出のフェーズについては、ロート製薬時代の「肌ラボ」で深くて濃いアイデアが生まれたエピソードについて具体的に語られていました。肌に吸い付くCMをよく見たし、CMきっかけで買ったな〜とユーザー目線でも共感。

この本を読んでいて、いいなと思ったところなのですが、有名なほかのフレーム(*)とのつながりについて解説してあるところもよいです。頭が整理されます。

*ほかのフレーム
20:80の法則(売上と顧客セグメントの関連)
RFM分析(既存顧客状態の把握)
イノベーター理論・キャズム理論(ブランド初期特性との関連) など

4-5章はどんな内容?

4章では、スマートニュースの2017年〜2018年のユーザー伸長の裏側といえる仮説検証のプロセスについて結構細かく書かれています。
個人的にはこの章が一番カロリー消費量が高くって、全部理解しようとすると疲れてしまったので、また再読しようって思いました。
2017年のワールドニュースチャンネル吉岡里帆CM→クーポンチャンネル開発→千鳥CMのスピードが早い。その裏側について知ることができます。

5章は、現実/インターネットの「パラレルワールド」から、現実とインターネットの境界のない「ゼロフリクションワールド」への変遷にあるなかでの、アプリのビジネスモデル「AARRRモデル」について解説されています。2019年4月の本ですが、ゼロフリクションワールドってまさに今ですよね。

感想

顧客ピラミッド(5セグマップ)・9セグマップのフレームワークと、N=1顧客掘り下げからのアイデア創出、を再現性ある型で紹介されている本なので、アプリだけじゃないプロダクト(BtoBも)のマーケティング全般に活用できる内容だと思います。

ご自身のつくった「再現性ある型」を、実際にやり抜いて改善を繰り返しているのが凄い。
型を知っているだけじゃなくて、使うことに意味があるよね。

さいごに 本を読む前に、読んでよかった記事

さいごに、本を読む前に一読しておくと概要がつかみやすかった記事を紹介して終わります。

本書でいうと1-3章の内容と重なる内容で、読みやすかったのでおすすめですよ。

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