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「65才からの大冒険」

25日(日)3日目
pamplonaまで21キロ
0430
時差ボケが出始めたのか早すぎる爽快な目覚め。仕方なくFacebookとInstagramの更新をして、今日のルートを確認。

みんなが起きるであろう6時までまだまだ時間があるから、さくらももこの「さるのこしかけ」を読んで息を殺しながら笑うのが辛かった。

昨夜は寝る前に微熱があった。日中曇り空の中歩いて日焼けしたのが原因か、寒さで体調を崩し始めているのかと心配したが、目覚めると微熱はなくなっていた。

0700
朝食はイスラエル、アイルランド、イタリア、韓国と国際色豊かだった。

みんなになぜ歩くのかと聞くと、自分を試したいから、景色が素晴らしいからなど巡礼とは違う目的で歩いている人が多いようだ。

朝食はシンプルだが、パンとコーヒーとミルクとヨーグルト、りんご。これだけで充分贅沢な気分になる。


0730発
歩き出しは辛いけれど、歩き始めると10分もすると足の痛みは不思議と消えている。右の肩が痛いと思っていたら、ウォーターボトルがショルダーに負担をかけていて肩が痛かったと言うことがわかった。ウォーターボトルは腰ベルトにつけて歩くことにした。

朝のウォーキングはメディテーションの音楽がよく合う。イヤホンをつけると周りのことがわからなくなるので、iPhoneの音楽はポケットの中に入れて少し音量を大きくして聴くようにしている。

そうすると周りの自然の音もうまく重なってそれは素晴らしい音色となる。



やはり朝は思った以上に寒い。次の街でダウンジャケットや手袋を買おう。ついでに果物を切るナイフも。 

オラ!エルカミーノ!と声をかけると朝が早いのにみんな本当にいい笑顔でエルカミーノと大きな声で返してくれる。盗難事故もあると聞くが、私が出会った巡礼者に悪い人はいないと思う。

そんな時、英語がもっと流暢にしゃべれたらなぁー、といつも旅に来るたび思ってしまう。

歩き始めて3日目、最初の辺ピレネー山脈声が痛手になったのか、かなりの人たちが足を引きずりながら歩いている。それに比べて僕は1年前から1日約5キロの歩く練習をしていたし、出発の3ヶ月前からは1日約10キロ歩くようにしていた。さすがに20キロを歩いた日は2〜3回程度だったが。

このハードな旅路で足が疲れない痛くないのはやはりこの旅の偉大な目に見えない何かのパワーなのだろうか。

この大自然の中で点在する大きな家と庭。日本て言う芦屋のような高級住宅。

でも、日用品の買い出しには車でおそらく30分ぐらいはかかるだろう。この辺鄙な場所に、彼らはなぜ住んでいるのだろう。この大自然の美しさ楽しさ、それを謳歌しているのだろうか。

大自然の中での日常とは一体どんなものななんのだろう。

自然の怖さ恐ろしさ、そして退屈な毎日になるかもしれないのに、彼らはここに住み続けている。

やはり大自然の美しさ、楽しさが勝っているのだろう。 

初めて道を間違えた。さっきまで砂利の山道を歩いていたら、気がついたらアスファルトの上を歩いていた2 〜300メートルほど歩いた時に矢印がないことに気がついた。慌てて周りを見ても矢印らしきものがないので迷っただろうと思われる地点まで戻ってみた。やっぱり道を間違えていた。危ない危ない。ボーイスカウトの追跡ハイクよりは簡単だと思っていたが、油断は大敵だ。

パンプローナまであと16キロ、4時間の道行だ。頑張ろう。肩の痛さはボトルホルダーを腰ベルトに付けたをかけて解消したし、腰ベルトをかけて肩に負担がなくなってきた。足取りはまだまだ健全だ。 

先ほど、靴の中をの小石を取り除こうと思ってしゃがんだ時に腰をひねったのか、背骨が少し痛くなった。今回の旅は足と腰が命だ。こけたり足をくじいたりしたらもうそれでおしまい。
気をつけなければ。


1400
パンプローナ着21キロ
累計距離73キロ

1500
遅めのランチ。シシカバブのプレートランチとビールで12€
1800円。

パンプローナの街は聞きしに勝る歴史のある建物ばかり。(これから訪れる街もそうなんだろうな)ヘミングウェイが愛したと言うカフェイルナも古さを感じさせない大きなカフェ。

スーパーマーケットで夕食を買う。
パン、サラミソーセージ、サラダ、チーズ、ビール。合計7€1050円。
明日の朝食と昼食だ。


1700
久しぶりのホテルの部屋で荷物の整理をする。いらないものを捨てたり必要なものをスーパーマーケットで買いに行く行く。髭剃り、果物ナイフ、今日は日曜日なのでお店はことごとく休みだったので、明日朝スポーツ店に行って寒いのでジャケットと手袋などを買いに行こうと思う。

1900
空がだんだんと暗くなってきので、夜の街を歩いてみようと思いホテルを出た。闘牛場の近くにカフェやバルが点在していてすごく賑わっている。この一角にヘミングウェーがよく出入りしてたと言うカフェイルーナあり、そこを見学しに行ってみた。

大きなカフェで、大人たちがお酒を飲みながら楽しそうに語り合っていた。カフェはカスティージョ広場と言う所にあった。



その中に私1人でお酒を飲んでもつまらないと思い、ただ外から眺めているだけだったけれど、とても楽しい気分にさせてくれた。

もう少し街の奥深く路地裏を歩いていると、たくさんの子供たちの歓声が聞こえてきた。

なんだろうと思ってそちらに行ってみると毎年7月に開かれると言うサンフェルミン祭「牛追い祭り」で世界的に有名な祭りがあるのだが、なぜか季節外れの今日、祭りのミニチュア版みたいなものが行われていた。

花火をつけた「手作りの牛」を被った大人が子供たちを追いかけていた。

大人も子供も楽しみながら逃げ回っているところ偶然に出会った。土曜日、日曜日になるとこういったスペインではあちこちで小さなお祭りが開かれているのかなと思うと、参加していない自分までが幸せな気分になれた。



今日は久々に天気の良い空の下を歩いていたので日焼けがして、それが原因で体が火照っているのかなと思ったけれど、さっきから、喉の奥が少し痛くなってきたので葛根湯とビタミンCを飲んで早めに寝ることにする。

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