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#203 「地球の未来のため僕が決断したこと」を読んで、厳しい現状認識と自分のやれることの解像度が上がった話

こんにちは!けーたです。

本日は、ビルゲイツの「地球の未来のため僕が決断したこと」の読書録を投稿いたします。ちなみに再読です。


どうしてこの本を手に取ったのか?

先日読んだ「この国を蝕む神話解体」という本の中で、環境問題と経済のトレードオフの関係を自分の理念としてどう考えるべきか?

そんな問いが投げかけられており、この問いを考えるにあたり、自分が環境問題を考える際に最も頼りとする「地球の未来のため僕がしたこと」の存在が頭に浮かびました。

この本をガイドに、地球がおかれている危機的な環境の現状はどうなっているのか?今後どうなっていくのか?

今の危機的状況に対し、個人のレベル感で何をすることが一番効果的なのか?これらの点について考えたくなりこの本を手にとりました。

ちなみに、「この国を蝕む神話解体」のnote投稿はこちら

どんな人におススメ?

地球の温暖化は体感的にまさしく進んでいる事を感じる。なんとかしたい。ただ、実際何をすれば良いのか皆目見当つかないって方におススメです。

この皆目見当がつかないって人物はこの本に出会う前の自分です。

具体的に自分レベルで何をどう行動すると、成り行きより少しでも良い方向に変わるのか、、、

データなどをベースにビルゲイツに語りかけてもらっている感じで、素直に耳を傾けたくなります。(誰に言われるかだよなーとしみじみ)

2050年(もっと前にゲートはありますが)までにカーボンニュートラルを達成できないと何が起きるのか?に興味がある人にもおススメです。

頭に刻みこみたい学び

510億からゼロへ

本書の一番最初に出て来る数字です。まさに一丁目一番地というもの。

気候変動について知っておくべき数字が二つある。一つが510億。もうひとつがゼロだ。510億は毎年、世界の大気中に増える温室効果ガスのトン数である。年により多少増減はあるが、おおむね増加している。これが現状だ。

ゼロは「目指さなければならない」数字である。温暖化に歯止めをかけ、気候変動の最悪の影響をさけるために(きわめて深刻な影響が予想される)人類は大気中の温室効果ガスを増やすのをやめる必要がある。

出典 「地球の未来のため僕が決断したこと」P9参照

まさに、問題は地球レベルであったとしても、現状と目指すところのGAPを明確にして、それを埋める為にどう行動するか?

その問題解決のために分解し続けて、個人レベルでやらなければいけないことは?まで落とす為のスタート地点。

ここまで数字化されているモノはなかったので、スッキリです。ここの入り口に共感できる方は、かなり本書を楽しめる気がします(冷厳な未来予想も含めて、、、)

セメントはどうするつもりか?

これも大事なフレーズと思いピックアップ。

電気、自動車など注目が集まるものだけを考えるのでは気候変動を語るには十分ではなく、セメント、鉄鋼の製造にも10%程度が全排出量に対してかかっているというもの。

大事なコトは、どこか一か所ではなく、全体的な面としてどう捉えるか。部分最適ではないよ!という警鐘がありがたいので取り上げました。

あなたができるもっとも効果的なことは、自分自身の炭素排出量削減ではない

このフレーズには衝撃を受けました。なぜならば、自分が考えたかった問いの答えになるものだからです。

消費者としてどのような行動をとるべきか?の提案の節で書かれています。市場は需要と供給の法則で動いている。

消費者としての自分達は需要側に大きな影響を与えられる。その前提で下記提案がされている。

あなたにできる最も効果的なことは、自分自身の炭素排出を減らすことではない。みんあが炭素ゼロの代替物を望んでいて、それにお金を払う意思があるというシグナルを市場に送る事だ。

出典 「地球の未来のため僕が決断したこと」P298

自分が応援している「ハチドリ電力」の事が頭に浮かびました。

自分が市場に対する購買行動でどんなシグナルを送っているのか、日々の行動を改めて点検してみようと「行動」に移せる本当によい気づきでした。

まとめ

この本は膨大なデータを基に、わかりやすく各発電における必要資材の量の比較であったり、死者数の比較であったり、これまでのステレオタイプに原子力発電は危険だ!

という空気で語られている内容をデータで検証した結果を本当にいろいろな切り口で示されているので、納得度が高いです。

それでも、納得いかない内容があれば、自分で情報を調べに行く事で、環境課題について、より知識が深まることは間違いないです。

そのような環境に対して一歩でもいいから興味をもち踏み出してみるって使い方としても大変有用な本だなと思います。

まずは、これ1冊読んでおけば、十分なのでは?と思えるぐらい良い本だということに改めて気づく事ができました(再読でもすっかり内容が頭から抜け落ちていました笑)

という事で誰かの選書の参考になれば幸いです。

ではでは


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