サトー。

九州の人気温泉地の一角にある小さな旅館「おおぎ荘」。3代目「専務佐藤」の、お客様との交…

サトー。

九州の人気温泉地の一角にある小さな旅館「おおぎ荘」。3代目「専務佐藤」の、お客様との交流や日々の出来事を綴る徒然日記。もしよろしければ読んでください。

最近の記事

ピカソより普通にラッセンが好き。

どうも専務佐藤でございます。 万が一の時は遺影はこれで行こうと思ってます。 さて当館、おおぎ荘ではオリジナル紙コップをお部屋などに常備しております。 こんな感じです。↓ で。 新たにニューカラーのコップを作りました。 こんな感じで。 ピンクとイエローの可愛らしい感じに仕上がりました。 この紙コップを製作してくれているのが高校時代からの友人で、こちらの思った感じに仕上げてくれます。 当館の雰囲気をポップに仕立ててくれてありがたいばかりです。 そんなオリジナル

    • 月が綺麗でした。

      初対面の人でも臆せず話せる。それが私の長所の一つです。 えっと。先日、ていうか昨日お客様を車でお迎えに伺いました。今の時期、お客様の送迎は多いんです。ほぼ毎日、どこかにお迎えに行ったり、送って行ったり。 送迎が多い理由は、学生さんの卒業旅行が多いから。免許は持ってるけど普段運転しないので、用心して公共の交通機関で行こうってパターンが多いように思います。 また当館には「旅を自由にカスタマイズ!食事無しの素泊まりプラン」ってプランもありまして卒業旅行のお客様はこのプランで御

      • あの夏の忘れ物。

        旅館ってけっこうお客様のお忘れ物が多いです。 洋服、時計、ピアス、ネックレス、充電器などいろいろ。人生いろいろ。忘れ物もいろいろ。 そんな過去たくさんあった忘れ物のなかでも衝撃的だったのが 遺影。 故人が微笑む遺影でした。 なんでも、お父様が亡くなられて、四十九日法要を終えて一区切り付いたからと言う事でお母様と息子さんでお泊まりになられまして。 最期にお父様と一緒に旅行が出来なかったので遺影を持って御旅行されたそうです。 お食事の際にお父様の遺影も並べて召し上が

        有料
        200
        • いつも笑顔をたやさないこの俺もさすがに…笑えねーよ。(クローズ坊屋春道のセリフより抜粋)

          どうも専務佐藤でございます。昭和62年ウサギ年生まれの34歳です。 若旦那、若旦那と20代の頃はお客様に呼ばれてました。今もたまに呼ばれてます。 たまに若大将とも言われてました。 「若大将、一緒にカラオケどう?」 と誘われて加山雄三の『お嫁においでよ』を「幸せだなぁ」と言いながら歌ったこともありました。 親しみを持って呼んでくださるのは嬉しい限りです。ただ自分で自分の事を若旦那と言うのはさすがに恥ずかしいので、専務佐藤専務佐藤とSNS等では選挙前の街宣車のように連呼

        ピカソより普通にラッセンが好き。

          絶対大丈夫。…多分。

          どうも専務佐藤でございます。 当館、おおぎ荘の受付には甲子園優勝監督やプロ野球選手のサインが多々あります。 私が元高校球児でして、高校時代の監督さんが野球関係の方に紹介してくださったり一緒に泊まって下さったりでいただいたものばかりです。 実を言いますと監督さんが教え子のプロ野球選手に書かせたりしてお土産として持って来てくださったりで、当館にいらっしゃった事が無いのにおおぎ荘さんへと書いてくださって。さもプロ野球選手がいっぱい泊まってますって感じで飾ってます。ちょっとした

          絶対大丈夫。…多分。

          お立ち台。

          放送席〜放送席〜。本日のヒーローは起死回生の演技を見せつけた専務佐藤です! ワーワーワーー! 私「やりましたー!!」 今日のお客様とのせめぎ合いは痺れる展開でしたね! 私「そうですねー。まさか僕もあんな形で試されるとは思いませんでした。」 どのような心境で対処されたのでしょうか? 私「そうですねー。まずはコレどうしろ?というのが第一印象でしたね。」 普段から準備はしていたのですか? 私「やっぱりその日その日が勝負ですので心構えはしておりますが、このタイミングで

          お立ち台。

          何かツイてる男。

          ヘビの抜け殻が、金運アップに効果があると何かで目にし、庭で偶然見つけたヘビの抜け殻(まるまる一本)を折り畳んで財布にしまっている専務佐藤です。 特に今のところ金運アップの効果が出ている感じはありません。 どっちかというと財布を開けるたびにヘビの抜け殻がチラチラ見えて、それが気持ち悪く少しストレスになっている気さえします。 多分もうそろそろ抜け殻捨てます。 いやまあ、信じるものは救われるってね。どっかで何かいい事あればいいなと思ってます。 あのー、私ですね。こんな事言

          何かツイてる男。

          午前1時にオランダ人のお客様が泣きながら自転車でチェックインした話。

          『フランス人は服を10着しか持たない』なる本を読んで(正確にはタイトルしか読んでいない。)物を持たないシンプルな生活に憧れ、断捨離を決行し、結果、妻から誕生日プレゼントで貰った服まで捨てていたことに気付いた専務佐藤です。 妻の断捨離の対象が私にならないように願う。そんなスリリングな毎日を日々過ごしております。 当館、おおぎ荘は山のなかにポツンとある一軒宿でして最寄り駅まで車で40分はかかります。 そんな立地条件ですのでお泊まりのお客様は、ほとんどがマイカーやレンタカーな

          午前1時にオランダ人のお客様が泣きながら自転車でチェックインした話。

          もしも矢沢永吉がおおぎ荘を紹介したら。(妄想)

          矢沢です。 九州、熊本におおぎ荘って宿があるんだけどさ。ここがまたすごい山の中なわけ。夜なんかもうミッドナイトジャングルで、聞いたらさ。やっぱり猪だったり鹿だったりファンキーモンキーベイベーなんかもいるって言うわけ。 ほら僕って普段はLAにいるじゃない。そんな僕にさ。専務の佐藤って奴がさ。「いい所なんです。」って僕に力説するんですよ。 若い頃にありがちだよね。成り上がってやろうって。ビッグマウス叩くやつ。でもこういうやつ矢沢は嫌いじゃない。 矢沢さん泊まってください!

          もしも矢沢永吉がおおぎ荘を紹介したら。(妄想)

          都市伝説 メリーさんの電話。

          私の娘が大事にしている人形があった。 一歳の誕生日にプレゼントで買ってあげたものだ。 娘はこの人形に「メリーさん」と名前をつけてとても可愛がっていた。 一緒にお出かけをして、一緒にお風呂に入り、一緒にベッドで寝て。 しかし最近、私には気になる事があった。 夜になると何やら動く人の気配がする。さらには朝になると娘の隣で寝ていたはずの「メリーさん」が違う場所にいる。そして、メリーさんから酒の匂いがするのだ。 そんなある日私は見てしまったのだ。 飲み過ぎた私が床に付い

          都市伝説 メリーさんの電話。

          19番台のお客様、フィーバーです。

          どうも専務佐藤でございます。 最寄り駅まで車で30分以上かかる場所にある当館おおぎ荘ですが、新型コロナウィルスが世界的に拡大する前までは、意外と海外からもインバウンドのお客様がけっこういらっしゃってくださっていました。 ほぼ家族経営でやってる当館に英会話ができるようなシャレた人間など私はじめいません。かろうじて分かる単語、ジェスチャー、グーグル翻訳など駆使してなんとかご接客してました。 今から6年ほど前、香港からワン様(仮名)ご家族が,おじいちゃん、おばあちゃん、ワン様

          19番台のお客様、フィーバーです。

          この手はなんの為についている……?(賭博黙示録カイジ第57話より抜粋)

          どうも専務佐藤でございます。 「ブログ読んでますよ。面白かった!」 先日、お客様からこうおっしゃってくださいました。 大なり小なり、ご反応していただきますのは嬉しいかぎりです。 ただどうにも遅筆でして。 あまり期待しないでください。特に今回はあまりにもニッチで。 7,8年前くらいですかね。3人組でお泊まりになられた60代の男性のお客様からこう尋ねられました。 「お兄ちゃん、麻雀したいんだけど卓と牌ある?」 私「自動卓はありませんので手積みになりますが、ございま

          この手はなんの為についている……?(賭博黙示録カイジ第57話より抜粋)

          旅館の事じゃないです。ただの雑談です。

          どうも専務佐藤でございます。 20代前半。寝る間を惜しんで遊んでいた時期がありました。 地元の仲のいい友達3人と仕事終わりにいつも遊んでいました。 金も持たずに思いつくまま。 ある日、3人で夜釣りに行こう!と仕事が終わった22時に思い立ち。 3人の財布のなかの所持金を確認すると全員合わせて1000円弱。 ドラクエ職業で言うなら「遊び人」「遊び人」「遊び人」の偏ったパーティ編成の旅がスタートしました。 熊本の海までは車で約2時間半。 「猿岩石のヒッチハイク旅でも

          旅館の事じゃないです。ただの雑談です。

          仁義なき戦い〜食事処抗争編〜

          どうも専務佐藤でございます。 名作ドラマ『Hotel』の名セリフと言えば高嶋政伸の「姉さん、事件です。」が有名ですが、当館の場合は、そんなセリフなかなか使うチャンスが無いくらいお客様に恵まれてまして日々穏やかです。なんかトラブルあったとしてもたいがい専務佐藤が原因です。 「室井さん!事件は会議室で起こってるんじゃない!専務の周りで起きてるんだ!」 って踊る大捜査線の織田裕二も無線で一喝しております。 「青島ー。聞こえるか?いいか。専務の周りで起きてるんじゃない。あいつ

          仁義なき戦い〜食事処抗争編〜

          家族の話

          どうも専務佐藤でございます。 今年で創業30年を迎えたおおぎ荘の一応3代目候補です。 皆様のおかげで30周年。心より感謝申し上げます。 はい。3代目候補って言うのは、私、男4人兄弟の長男でして。もしも弟3人の誰かが帰って来て『兄貴には任せられない。俺が旅館やる。』って爆弾発言ぶっ放したら、山口百恵よろしくそっとステージにマイクを置いて、三浦友和を影で支えようと思っております。 いや、まあ。多分。弟の方が僕よりしっかりしてます。 だってねー。文章読んだら分かりますでし

          家族の話

          しかと見届けよう、貴様の生き様を。

          どうも専務佐藤でございます。 当館おおぎ荘は言ったらポツンと一軒宿って感じで山の中に宿がございます。言い換えれば自然に囲まれた宿です。 先日、料理に使うあしらいの葉っぱを取りに近くの山へ入りました。 山ではあるけど、まあ勝手知ったるみたいなところでして「やってる?」てフランクに居酒屋の暖簾をまくりあげるような感じで草木をかき分けていきました。 私が欲しかったのは熊笹の葉。焼き物の下敷きにしたかったんです。 目当ての笹の葉も見つけまして5、6枚いただきました。ヨユーヨ

          しかと見届けよう、貴様の生き様を。