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「プラダを着た悪魔」からすてきなスタイルの作り方を学ぶ

プラダを着た悪魔から18年。本当に素晴らしい映画です。
私はプラダを着た悪魔から大きな影響を受けています。
主人公アンディは、最後のシーンで「多くを学びました」と語りますが、わたしも本当に多くのことを学びました。

大学3年のころにはじめてレンタルで借りて見て(当時は蔦屋で借りてました)、そのあと何回も借りた気がします。

舞台となるファッション雑誌に務めるおしゃれな方々の朝の支度から出勤のシーンが、Suddenly・I seeという曲とともに始まります。わたしはこのオープニングがこの映画のすべてを飾っていると思えるぐらい好きです。ニューヨークの素敵なライフスタイルを見せてくれました。

主人公のアンディ(アンハサウェイ)が、いろんなおしゃれな服を着ながら、出勤するシーンがあるのですが、このシーンもお気に入りで何度も観ました。あとで詳しく書きますが、話の流れとしてもとても重要なシーンで観ていて非常に気持ちがいいので惹かれていました。

この映画には、ライフスタイル、仕事との向き合い方、人生について、などなど魅力がたくさん詰まってます。

今日これを書く前にもう一度久しぶりに観ました。今見てもとても魅力的で、今わたしが大切にしていることは、あーこのシーンが原型になっているな、と改めて気づく発展もありました。そして、当時感じていた気持ちも思い出しました。

ニューヨークの洗練されたスタイルには、こころが背伸びさせる力があります。
その力はわたしの人生を引き上げてくれました。

スタイルこそがすべてを豊かにしてくれます。

Suddenly i seeを聴きながら、わたしが感じたその空気感についての話をしようとおもいます。

プラダを着た悪魔には、魅力的なキャラクターがたくさん登場します。
その中でも最も影響を受けた3名について書こうと思ってます。

わたしが仕事の向き合い方について多くを学んだナイジェル、絶対追いつけいない理想(?)の上司ミランダ、そして当然主人公アンディについて書きたいと思ってます。

アンディーを導く指導者ナイジェル

自分のスタイルを持っている人は、自立しています。
ナイジェルは、自分の芯をもち、相手を尊重する姿勢を教えてくれます。

ファッションライターのナイジェル。第一印象はあまり良くありません。
面接に来たアンドレアをみて、「これ何?」と同僚に聞くシーンが最初の登場です。ファッション誌の面接にきた主人公アンドレアですが、本人はファッションに興味はなく、おしゃれではありません。それを蔑んでのナイジェルのセリフです。

ですが、不思議なことに、入社してからは嫌味っぽくではありますが、アンドレを気にかけ所々でアンドレアにアドバイスをし、適切な方向に導く重要な人物です。

いつもアドバイスをしてくれるナイジェルのもとに、仕事でうまくいかないアンドレアが相談に行くシーンがあります。このシーンでの会話はわたしの今の考え方の基礎を作ってくれました。完璧にはあっていないですが、下記の趣旨の内容です。

(ミランダに認めてもらえないとん嘆くアンドレアに対して)

だったら、この仕事をやめなさい。代わりはすぐに見つかる。
ミランダ(編集長)は、ミランダの仕事をしているだけだ。ミランダはランウェイという偉大なファッション誌をつくるのには欠かせない人だ。このランウェイは、ただのファッション誌ではなく、芸術をつくりあげている。

この「ミランダはミランダの仕事をしているだけだ」という言葉は、わたしの中で一種のおまじないになっています。
仕事で良かれと思って提案したことを一蹴されたり、ときには明らかにそれは上司の都合だろうと思えるような理由で却下されたりします。そんなときこのナイジェルの言葉を思い出します。

あぁ、上司は上司の仕事をしているんだな

と一度考えると、「わたしに見えないロジックがあるのかもしれない」と我に返ることができます。(ときにはできないときもあります笑)
この視点をもてると、相手を尊重することができます。常には難しいかもしれませんが、ここぞというときはこの言葉を思い出して前向きに捉えることができるようになります。

この映画に出てくる人々はみんな自立していて、自分の仕事に誇りを持っているように見えます。

永遠の憧れで有り続けるミランダ

自分のルールがある人は当然それがスタイルになってきます。
ミランダはかんたんに言うとランウェイというファッション誌の女王です。
ミランダを中心にすべての物事が決まっていきます。それはファッション誌だけでなく、ブランドのコレクションについても影響力を持っています。

ミランダのアシスタントとなるのが主人公のアンドレア。ミランダの出すリクエストに答えるのが彼女の仕事です。

そのミランダの指示や、言われずとも用意するものなど細かくいろいろ決まっています。

「泡なしのノンファットラテ一つ、コーヒーの量はダブル、それにドリップコーヒーを3つ、アツアツでねものすごくよ」

これが最初にアンドレアが指示を受けるお使いで、朝の6時ぐらいからスターバックスに買いに行きます。

他にも、ミランダが帰社し、オフィスに戻ってくる前には、アシスタントがペリエをグラスに注いでおくシーンも描かれます。

きっとミランダのお気に入りの定番があり、それを常に提供するような指示がでているのでしょう。また、ミランダの衣装は誰かとかぶったりしないように、最新服ではなくヴィンテージを織り交ぜるなど、唯一無二の空気感を出すことにもこだわりを出しているそうです。

自分のスタイルを作り出していくのには、自分の好みをはっきりさせそれを積み上げていく必要があります。そしてミランダぐらいスタイルが洗練されてくるとそれが大きな影響力をもって来るのです。

本編を見ると感じますが、ミランダは決して妥協せず、常に仕事に対して厳しくもあります。決してただのわがままではなく、理想を目指して突き進む姿勢をミランダから感じます。そのパワーが多くの人を惹きつけるのだろうとこの映画を観て感じました。

本当にわたしでは手の届かない永遠の憧れの存在として、ミランダは私はだいすきです。

でも、せっかくだからすこしでもミランダに近づきたいという気持ちも出ます。
そのヒントを主人公アンドレがくれました。

アンドレアから学んだこと

私は「プラダを来た悪魔」を観ていたのはちょうど大学後半から新卒の頃でした。
アンドレを同じでわたしも若く、いろいろと追体験させていただきました。

アンドレアが物語の終盤、「多くを学びました」とランウェイ誌での仕事を振り返るシーンがありますが、私はこのシーンが気に入ってます。
わたしも多くを学ばせていただきました。

アンドレアはもともとファッションに興味がなく、頭はいいけどスタイルは冴えない女性という設定です。それで最初はバカにされたりもしましたが、最後のシーンではアンドレは最先端のファッションではないものの、とてもおしゃれで洗練されたファッションをしています。

ここにアンドレアの変化があります。
アンドレアも最初は、ファッションに対して抵抗していました。ですが、その自分のスタイルを突き通すだけでは太刀打ちできなくなり壁にぶつかります。

そこでめげずにナイジェルの力も借りながら、ファッションへの心を開き変わっていきます。すると周りも見ていてくれて、あのミランダさえもアンドレアを認めるところまでいきます。

一度自分の中で消化されたファッションについての理解が、最後のシーンで自分のスタイルとしてアンドレアの変化を描いています。

自分のスタイルを作っていくためには、知らないことへ心を開き、自分の中に取り込んでいく作業が必要です。

新しいことは怖いですし、抵抗したい気持ちが出てきます。また、批判されるのではないかという恐れも出てきます。私は特にその恐れを感じやすいです。
しかし、アンドレアのように未知のことに心を開くことで、周りの評価も変わってきます。熱意を持ってやっていけば必ず誰かが見てくれています。

久しぶりに「プラダを着た悪魔」を観て、アンドレアに励まされて熱意を持って頑張っていたときの気持ちを思い出しました。今はすこしワクワクしたような不思議な気持ちです。

この気持ちを忘れず温めながら、フレッシュな気持ちで明日からも頑張りたいと思います。

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