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経年劣化を楽しむ


特に寒い季節になると思う。
このジャケットを、コートを、ブーツを纏う季節が来たな。と。

毎年買い足す"it"アイテムより、クローゼットでゆっくりその時を待つ"それ"の方が愛おしい。

去年よりクタッとしたその経年劣化が、共に歳を重ねたようでなんだか嬉しいのだ。

その嬉しさを覚えると、物を買うことが消費ではなくなる。
『これは、来年、3年後、10年後の自分も愛用しているか』と自問するようになり、失敗することもない。

以前、雨の日にバーキンを持っていた私に、
雨の日に持つの怖くない?と友人に聞かれ、ふと思った。
雨のシミも許している自分がいることに。

そうして経年劣化を楽しんでいることを自覚してからは、綺麗なボックスカーフに傷がつこうとも、お気に入りのリングに小傷を見つけてもへっちゃらになった。
と同時にメンテナンスも怠らない自分がいる。

他人の消費が見えてしまうこのSNS時代だからこそ、惑わされないで欲しい。

もっと違う ものとの付き合い方 があるはず。
そしてそれを楽しんでいきたい。

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