さとひ(渡辺裕子)

イラストレーター/コラムニスト。様々な媒体でイラストコラムを担当。 くわしくはプロフペ…

さとひ(渡辺裕子)

イラストレーター/コラムニスト。様々な媒体でイラストコラムを担当。 くわしくはプロフページをごらんください。ご依頼→watanabeworks11@gmail.com スレッズ https://www.threads.net/@satohi11 ツイッター@satohi11

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  • 朝ドラnote

    朝の連続テレビ小説、いわゆる「朝ドラ」について書いたnoteをまとめました。「虎に翼」だけについてまとめた「トラつばnote」もあります。

  • トラつばnote

    朝ドラ「 虎に翼」の感想コラムnote。毎週更新。

  • 日々のあわnote

    思っていることやできごとが、消えないように書いておく。

  • まずはここからどうですかnote

    よく読まれている記事・ほめていただいた記事をまとめました。

最近の記事

虎に翼 第9週

5月3日は、憲法記念日。国民の祝日になるくらい、憲法は大事なもの。たぶん学校でも習った、はず。 …でも私、日本国憲法について、何も知らない。すべてを通して読んだこともないと思う。 トラちゃんが読み上げて「ね、すばらしいでしょう?」と教えてくれるまで、そのすばらしさに目を向けていなかった。 「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」 「すべて国民は、法の

    • 虎に翼 第8週

      はるさんが食事の記録の横に「家族に滋養のあるものを」と書き添えている。そこに花江ちゃんが「第日本国防婦人会」のたすきを掛けて帰宅するところから始まったこの週は、1942年。 朝ドラ民にはおなじみの「婦人会」。「贅沢は敵だ」「金属を差し出せ」など、主人公に嫌なことを言ってくる集団として描かれることがほとんどだったけれど、虎に翼では、ごく普通の主婦である花江ちゃんがごく普通に加わっている。その方が、こわい。 結婚した寅子は、弁護の依頼が増えて順調。…と思いきや、依頼人の嘘を見抜

      • 虎に翼 第7週

        まさに翼で飛ぶように物語が進んでいくので、のんびりしているとあっという間に違う局面になってしまう、虎に翼。今回の感想は、土曜日まで見たところで書きました。 結婚って、なんなんでしょうね。 晴れて弁護士となり「弁護士 猪爪寅子」と書かれた名刺を依頼主に差し出しても「女はちょっと」と弁護を担当するのを断られ続ける。 交際していたようなしていないような、あやふやな間柄だった花岡は、美しい婚約者を連れている。 この状況で、結婚して弁護ができるようになった久保田先輩を見て、じゃあ

        • 虎に翼 第6週

          「寅子は試験に合格し、初の女性弁護士になれました」 ひとことで言ったらこういう週で、劇中でもたくさんの人が「おめでとう」と喜び祝ったのに、寅子も私も全然そんなめでたい気分にならない。「弁護士になれた寅子」の後ろにいる「弁護士になれなかった人たち」にも、大事な物語があることを知ってしまったから。 生まれた国が違うことであらぬ疑いをかけられ、試験には決して合格できない。それを知りながら友だちのために一緒に勉強を続けていた香淑さん=ヒャンちゃんのこと、思い出すとまた泣いてしまう

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        • トラつばnote
          9本
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        記事

          虎に翼 第5週

          寅子の父・直言さんが最近フラグを立てまくってるなあと不安になっていたら、いきなりの逮捕。折からの不況で、みんなじわじわと不満をためているところへ「ここに悪い人がいますよー」と差し出される、直言たち無実の人々。誰か悪い人間をやっつけてスッキリしたい時に、うっぷんの吐口としてちょうどいい。 この数年後に戦争が始まる空気、なるほどなあ…。政治家の思惑で、何も悪いことをしていない市民が簡単に潰されていくし、次々と「これが敵ですよ」と指を刺される人々がいる。 でもそういうことに抗うの

          虎に翼 第4週

          大学に進み、男子生徒と一緒の教室で学ぶことになった寅子たちをにこやかに迎える花岡。しかしその笑顔からにじみ出るあやしさ、朝ドラ慣れしているわたくしは見逃しませんよ。朝ドラにおいて、第一印象がいい男は悪いやつ。逆に初対面で最悪だった男とはその後恋に落ちがち。この法則、もし朝ドラ検定があったらきっと試験に出ます。 しかしその朝ドラの法則のもっと上をいく展開でしたね、この週。 最初は「女とは一緒に学べない」という自分の意見を隠さずストレートに言う、偏見に満ちた男。でも女子たちと

          虎に翼 第3週

          学校に通っていた時は、花江ちゃんは寅子の親友だった。でもこの家に嫁いできてからは、花江ちゃんは「兄嫁」という名前で、「猪爪家」に属し、料理も猪爪家の味を求められて、自分の味つけすらできない。「私」がなくなっていくつらさ、そしてそれが誰にも理解されない孤独、これはキツい。 はりついた笑顔で、姑に言われるままに料理に砂糖を入れ続けていた花江ちゃん、やっと弱音と本音を言えてよかった。そしてそれをそのまま受け止めてくれる夫がいてよかった。それも「母さんの味付けは丸亀の味だから」と、

          プロフィール(2024年4月版)

          はじめまして。ネットでは「さとひ」と名乗っていますが、仕事上の名前は「渡辺裕子(わたなべひろこ)」です。 主に、テレビなどのエンタメについて、イラストを描いたり文章を書いたりする仕事をしています。 最近の仕事、2024年4月現在。EI VISIONにて、朝ドラ「ブギウギ」のイラストコラム(完走しました) EI VISIONで、『ブギウギ』のイラストコラム連載を1月から最終週まで担当しました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました! WEBザテレビジョン連載「い

          プロフィール(2024年4月版)

          虎に翼 第2週

          「妻は無能力者」「夫が妻の財産を管理する」など、とんでもない内容に思えるこの頃の民法。でもそういうのを「良い」と思っている人たちはまだいるんだなと思い知る令和。あの法廷の傍聴席に集まった学生たちのように、知らないままではなく「見る」「知る」「考える」人でいたい。

          虎に翼 第1週

          夫の後を必死に早歩きで追う妻、大荷物でゆっくり歩く老婆、物思いにふける担任の先生、たしなめられる少女、そしてお母さんのはるさんも、「わかっている」でも「あきらめてる」。あらかじめ与えられた生活が幸せだと思い込もうとしても、ちいさな「はて?」が、知識を得たことで「はあ?」という怒りに変わる。地獄への扉を開いてしまった寅子、一緒に地獄を進もうね。

          「ブギウギ」のイラストコラム連載、完走しました!

          朝の連続テレビ小説「ブギウギ」のイラストコラム、EI VISIONでの連載が最終週まで完走いたしました。読んでいただき、ありがとうございました! 第1週〜 スズ子の人生波乱万丈。 第15週〜第20週 スズ子、母となる。 第21週〜 スズ子、大人になっていく。そして「人形」から「人間」に。 なんせ「朝ドラ」が好きなもので。 ということで、発表媒体を変えつつ2年ほど続いてきた「朝ドライラストコラム」連載は、ここで一旦終了です。 でもまだまだやりたりないので(虎に翼、もの

          「ブギウギ」のイラストコラム連載、完走しました!

          2023年後半に、みた映画。そして2023年のベストは。

          「2023年前半にみた映画の記録」は以前記事にしました。 「2023年後半にみた映画の記録」も書いてみます。試写会はのぞいて、映画館で自費でみたものは19本。みた順に、それぞれの短めの感想と、後半の中でのベスト、そして「2023年映画の個人的3本」をラストに。ものすごく長くなっちゃいました! なので、気になる映画だけ、目次から探していただく感じで大丈夫です。 TAR ベルリンフィル初めての女性マエストロになったター。最高の名誉を得て、とても素敵な家に住み、恋人も子供もい

          2023年後半に、みた映画。そして2023年のベストは。

          激動の2023年でした。

          大晦日に、大急ぎでまとめを書いてます。計画的に用意できない性格、なんとかしたいな来年こそ。 タイトルにもう書いちゃったけど、とにかく激動、文字通り「動いた」1年でした。 長く住んでいた街から引っ越して、1月でまる一年。生活拠点が変わったことにより、行ったことがない場所にもどんどん動いていくことができたのもよかったなあ。緑が多い街なので、毎日の散歩が本当に楽しい。 行動的になったのはいいんだけど、家にいる時間が短くなって、家が片付けられないまま、まだごちゃごちゃです。来年こそ

          激動の2023年でした。

          2023年秋ドラマ、どうでしょう。

          今年、時間が経つの、早すぎません?そして、見たいドラマが多すぎない?必死に録画とか配信とか見てるんだけど、追いつく前に年末特番が始まって、気づいたらすでに来年なパターンでは? 見ているドラマはこんな感じです。 (21時、うっかり書き忘れてた一本、最後に付け足しました) おすすめは『いちばんすきな花』『ゆりあ先生の赤い糸』『セクシー田中さん』 「しんどいなあ」って人たちが、めげずにがんばってる話が見たい気分だったので(つまり私もそこそこしんどいんでしょうね)記事の中では

          2023年秋ドラマ、どうでしょう。

          あの夜であえたら。また、あえたら。

          舞台演劇生配信ドラマ「あの夜であえたら」、とうとう今日5日でアーカイブ配信終了。 私は、10月14日/15日の両日、東京国際フォーラムの一階席の前方で見ていたんですが、 ・何が起こるかドキドキで、興奮したまま笑って終わった初日 ・内容がわかっているから落ち着いて演者に注目できてラジオ愛に大泣きした千秋楽 どちらも、楽しかったです。 ほんとうに円盤にならずに、これで終わっちゃうんでしょうか。もったいない、という気持ちもあるけれど、あんなにすごいものがふわっと消えてしまう

          あの夜であえたら。また、あえたら。

          最近のわたくし・健康、散歩、老い、自由。

          あの酷暑がやっと過ぎ、最近はなんとか散歩ができるようになってきました。 ひさしぶりに、特定健診とがん検診を受けました。コロナ禍だったり、仕事が忙しかったり、そのほかいろいろバタバタで、2年くらい空いてしまった。反省。 そうしたら、ここ数年でいちばん健康、という結果。毎回、血圧・血糖値・中性脂肪・コレステロールが「ちょっと気をつけてください」という数値だったのに、全部問題無し。腹囲も、計ってくれた看護師さんが「ダイエットしました?前回より10センチも細いですよ」と。体重はそ

          最近のわたくし・健康、散歩、老い、自由。