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丁寧道と梅仕事【梅コラム】

「丁寧道(ていねいどう)」とは
書道家・現代アーティストの武田双雲さんの著書のひとつ。

これまでの私は、難解なことに価値を置いていた精神的超ドMな人間でした。しかし、様々な経験やアドバイスを経てここ最近は、本当に大事なことはもっとわかりやすく、かつ楽しいこととして、この世に存在しているのだという考えに至りました。

そんな中で出会った「丁寧道」

実は、過去にこの書籍に書いてあることに近いことをやって、病気の発作が収まったという経験がありました。今回この本を読んで、自分がそのときにやったことのメカニズムが分かりました。その反面、欠けていた部分もあったこともわかりました。それが「楽しむ」ということでした。

「丁寧道」は「楽しむ」がセット。それがキモだと言ってもいいのです。

梅仕事においては、数をこなす局面が多いです。

それは丁寧道的に言えば「〜したい」が
「〜しなきゃ。〜ねば」に変わりやすい仕事でもあります。

例えば、最初は「梅干漬けたいな(〜したい)」で始まったものの、大量の梅を眼の前にして作業を始めると「洗わなきゃ、へたとらなきゃ、乾かさなきゃ(〜ねば)」なり、いつになったら終わるのかに気を取られ、気がつけば、ひたすら「こなす作業」へと変わっていることが多いのです。

それをいかに、根気ではなく、ルーティーンではなく、一つ一つの梅とのかけがえのない出会いの場として慈しむこと、愛でることに集中するか。梅との一期一会の喜びで隅から隅まで満たすこと・・・。

「丁寧道」はその大切さを教えてくれました。

今年の私は「〜なきゃ」になっていると気がついたら、一度手を止めてリセットをかけるようにしています。これも「やらなきゃ」ではなく気がついたら「リセットしよっ!」という感じです。ズレに気がつくサインは、自分自身の機嫌です。

ほんと、梅仕事というのは
生きることにおける大事なことを学ばせてくれて、かつそれを定着させるための練習の場もあたえてくれます。

「梅道」うめどう

私にとって「梅仕事」は
仕事ではなく「道」なのかもしれません。

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