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【詩作】月あかり

街角の低気圧と鉢合わせて
今日の私は アルマジロ
のんべんだらりと 生きていたら
バス停のとこに 君を見た気がするよ
あれって夢だったのかな
そんな時でも君は 後ろ姿なのね

人が死んだニュースを見たとき
安吾の文庫を手にとって
新しい気持ちに堕落した
Xの中に 埋もれた自由を
真っ当してるだけで、可笑しいかしら

新月と三日月の間の頃に
セーラー服を翻し、
スニーカーの踵を踏んだら
無灯火で自転車こいで 君に会いに行くの
闇の雲間にさした
明かりの魔法で 私はとても可愛くて


ねえ、今夜は恋をしに来たわけじゃない
かといって愛がほしいわけでもない
ねえ、いいことしようよ
ハイライトの煙で綺麗になった
テディベアを切りつけて
生クリームみたいな綿が ふわふわと
ふわふわと舞ったなら
宇宙で最初の 朝日を見ようよ

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