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会社や上司が「行動を管理」したがる3つの理由

みなさんこんにちは!
コロナ禍が明けたことで出社に切り替わった会社が増えたとはいえ、今でもリモートワークにおけるマネジメントについて相談されることが時折あります。以前のnoteでは「役割と成果を追えばいい」と書かせて頂きました。

ただ、実際に様々な社会人の方々と交流させて頂いていると「上司が成果よりもプロセスを重視してくる」「一挙手一投足を管理される」といったマネジメントへの不満を多く耳にします。

これらは全て、成果ではなく「行動のマネジメント」により起きている不具合です。そこで今回はそもそもなぜ会社や上司が行動をマネジメントしたがるのか、その主な要因について3つのポイントからまとめてみました。

評価軸の定義

まず大きな要因として考えられるのは、評価軸の定義によるものです。

評価軸の定義、つまりどんな人をこの会社は評価するのか、その軸が成果重視ではなく、プロセス重視に偏っているのではないでしょうか。

プロセス重視になるとどんな人が評価されるのか。

●頑張っている(風な)人
●遅くまで残っている人
●会社や上司に従順な人
●チームのムードメーカー
●雑務を一生懸命引き受ける人

など

これらの人たちは一見、一生懸命頑張っているように見えます。
ただ、これらは肝心の成果が出ているかどうかには一切関係ありません。

一生懸命やっているように見えるけど、成果は出ていない。
遅くまで残っているけど、定時で帰っている人と同じ仕事量。(むしろ残業コスト分マイナス)
上司としては扱いやすいけど、指示されたことしかしない。
チームを盛り上げてくれているけど、仕事が雑。
コピーや掃除など雑務を一生懸命やってくれているけど、自分の役割を全うできていない。

こういう人たちが評価される会社は「より要領よく、効率よく成果を出せる人」にとっては居づらい空気感になります。
結果、優秀な人ほど離脱し、従順だけど受け身でマネジメントコストがかかる人ばかり残ってしまう組織になってしまいます。

まずは、会社として評価する人の定義を「成果を出している人」にし、メッセージとして社内に発信することが大切ですね。

管理職の保身意識

続いて考えられるのは、管理職層の保身意識によるプロセス管理です。

管理職の仕事とは何か。
それは「チームに与えられたミッション・目標をチームで達成すること」に尽きます。つまり、チームメンバーが仕事をしやすい環境創りこそが管理職がすべきことなはずです。

しかし、管理職が自分の席を守りたいが為に「自分より優秀な部下」を押さえつけるという事象が起きている組織を僕はこれまで何度も見てきました。
または、自分が「仕事をしている風」を演出する為に「部下の行動を管理する」というケース。

どちらも完全に自身の役割を勘違いしています。

こういった管理職の下では、本来成果を出せる部下ほど、ガチガチに行動を管理されて主体性を発揮できず腐ってしまいます。

経営層は成果が出ていないチームに対して、定量的な分析と対策を重視しがちですが、実際には管理職による行動マネジメントがネックになっているという定性的要因が理由の場合もあるので注意が必要です。

※以下のnoteにて過去に僕が不採算部署に人事として介入して業績回復に至ったケースをご紹介しています。

採用したい人物像のズレ

3つ目はそもそも採用時点で採用すべき人がズレている、というケース。

採用活動を行なっているのに「自社の採用したい人物像」を明文化していないケースというのも意外と多いと感じます。
そういう企業の経営者に採用について聞いてみると大抵は「俺が良いと思った人」を採用するだったり、「ウチの会社らしい人」を採用すると仰るのですが、果たしてこれを採用担当者はどう捉えて採用活動にあたっているのでしょうか。

新卒採用でも中途採用でも、採用したい人物像の明文化は必須です。

いずれも自社の中期経営計画・ビジョンに紐付けて、新卒であれば育成を経て数年後に、中途採用であればすぐに即戦力として、ビジョン実現に貢献してくれる人を採用する必要があります。

そこでの人物像が「自身の役割を全うし、主体的に動いて成果をあげられる人」と設定し、その通りの人を採用できていれば、主体性が高く・成果にコミットする人の組織になっていきます。逆に「組織に忠実に、指示通り働く人」という設定であれば、従順な軍隊的組織になります。

最悪なのは、採用したい人物像が明文化されておらず、面接官を担当する社員間でも共有されていないケースです。
各々が主観で思う「ウチの会社らしい」「自分が一緒に働きたい」人を選考通過させ、最終的に経営者が「俺は好きじゃない」と落とす。
そんな選考過程で本来採用すべき人が不採用となり、現場的にマッチングしない人がトップの一声で採用になるといった不具合が発生し、近い将来に業績への悪影響や会社の存続にも関わる大きな禍根になりかねません。

いかがでしたでしょうか。
もし自社が成果よりもプロセス重視が過ぎるなと感じることがありましたら、上記の3つの要因を疑ってみてください。
僕自身、組織創りをお手伝いした際に上記の要因を一つずつ解消し、採用と教育を立て直した結果、採用の質が高まり、離職率が下がる成果を生むことができました。

実際に不具合解消へ繋げるには今の組織現状を踏まえた上で丁寧に手順を設計して臨む必要があります。もし、うちの組織課題を解消したい!と感じた方がいらっしゃいましたらDMなどでお気軽にご相談ください。

本日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
それではまた明日!


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