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ジョークを分析し、おもしろい要素を抽出して消滅せしめ、おもしろくなくする試み【ジョーク】どこかで見た顔(ジャスパー・フォード『文学刑事サーズデイ・ネクスト』)
文学にまつわる事件を解決する文学刑事シリーズより。潜入捜査中のヴィクターが、正体を見破られそうになる場面である。 どこかで聞いたことがあるような、なつかしく、そしておもしろいジョークだ。 どこの国でも、どんな言語でも通用する普遍性もありそうだ。 なにがおもしろいのか、考えてみよう。 人は主に顔で他の人間を認識しているから、「どこかでお前に会ったことがある」という意味で「どこかでお前の顔を見た」と言うことができる。 とはいえ、顔だけが移動することはないから、「おれの顔
ダンナと仲良く腕組んで道横切ってんのはオマエだろう【他動詞】floor(ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』, B'z / Liar! Liar!)
殺人の容疑をかけられた主人公ラングトンを、協力者のソフィが車で米大使館に送り届けようとしている場面。 英辞郎によると、floor には他動詞として、「4.〔アクセルを〕床まで踏み込む」という意味があるそうだ。 「アクセルを床まで踏み込む」という意味で「床」を動詞として使うという発想は、日本人にはなかなか出てこない。 accelerator を動詞として使うと長いから面倒だというのはわかるが、だったら pedal を動詞として使えばよさそうなものだが、これは自転車などのペ
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