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田舎暮らしを通じて「人としての幅」を得た。東京の「消費しすぎ問題」と「幸せとは?」に向き合う重要性。

”東京は消費しすぎじゃないか?”

と和歌山県の田舎に11月の半月間滞在して感じました。具体的に滞在した場所は、和歌山県の東牟婁郡那智勝浦町で、最寄りの駅から車で20分走った山の上でした。写真のような緑が多い場所です。

家から見える棚田の景色

そもそも今回和歌山県の田舎に行った理由は、「今まで田舎という環境で生活をしたことが無く体験してみたかったから」です。単なる興味本位です。

私は千葉県浦安市出身で、高校は神奈川県の私立に通い、大学以降はずっと東京で生活していました。なのでほぼ30年間「都会っ子」であることと、仕事の折り合いがついたタイミングが重なり新しい環境を求めて今回挑戦してみました。

この田舎には友達の畑下くんが住んでおり、彼とは昨年Twitter経由で知り合い、都内で一度話したことがキッカケでした。

はじめまして@2021年3月。すごく猫背。

今回は畑下くんが快く私を受け入れてくれて田舎生活をスタートすることが出来ました(…心から感謝!!)。

今回は私が滞在した田舎の紹介というよりも、「都会っ子」の私がほぼ真反対の「田舎っ子」になって感じ考えたことを備忘録として残します。

【この記事はこんな方におすすめ📚】
☑︎ これまで東京のみで生活しており新しい刺激が欲しい方
☑︎ 将来に対して漠然と”不安”を抱いている方
☑︎ 将来「田舎生活」に憧れて計画をされている方

❶自然と物事にバイアスが掛かっている

ここに半月滞在しました。

みなさんは「田舎暮らし」と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?

私の「田舎暮らし」のイメージは、「ゆっくりと時間が流れる中でぼ〜と佇むことが多い暮らし」でした。要は、特にやることも無くただただ時間が過ぎるのを待つような生活です(笑)。

ただ、実際の田舎暮らしの日々はこんな感じでした。

・夜22時半に寝て朝6時半に起きる
・朝と夕方に2回散歩をする
・自然の変化に敏感になる
・すれ違ったらみんな挨拶する
・1日誰にも会わない日もある
・基本毎食自炊。1食あたり100円程度
・自動販売機は村に3〜4つのみ
・コンビニは車で20分掛かる
・夜は街灯なし、スマホのライトが必須
・お風呂は毎回薪で炊く、五右衛門風呂で掛け湯
・のずるを捻ってもお湯は出ない
・建物が少ないからネットワーク環境良好
・山の上でもAmazonは翌日届く
・水は基本水道水で美味しい
・鳥を殺して捌いて食べる
・猪や鹿を食す …etc.

田舎生活の実体験レビュー

「田舎暮らし」と言っても意外とやることがあり生活環境としては快適でした。畑を持っていたり自給自足をしている村の人たちは更にやることがあるので、結構セカセカしている印象を持ちました。

①-1 東京の「消費しすぎ問題」

夕方の散歩での風景

そんな田舎生活を通じて「普段の当たり前」と向き合う時間が沢山ありました。例えば…

・東京での生活(暮らし面、食事面)
・東京での働き方
・東京での人付き合い
・東京の情報量 etc.

田舎生活をする中で今までの生活@東京を振り返り、何度も「東京は消費しすぎだな」と痛感することが多くありました。

例えば、東京で生活していると少し歩くとコンビニや自動販売機やカフェがあります。1日の中で毎日どれかを利用するのは自然なはずです。ただ、田舎生活では自動販売機は村に3〜4つでコンビニは車で20分走り町に出ないと辿りつきません。そもそも「選択肢の差」が東京と田舎で歴然とあります。

これは東京と田舎生活の差の一例にすぎませんが、伝えたいことは「東京は選択肢が多い分、消費回数が極端に多い」ということです。これは良し悪しではなく、しっかり認識することが大事だと痛感しました。

「あるから使う」「あるから購入する」など、東京に居るとこれまで私は自然と環境に依存しており、それらを思考せずに行動しているリスクも同時に気づきました。

田舎でメイクしてる人なんていないし、田舎でブランド品を持ってる人もいません。みんな動きやすく汚れてもよい格好をして生活してます。もちろんメイクもブランド品も目的に応じて成す価値は異なりますが、東京で価値のあることが田舎では極端に無価値になる差を体感しました。

①-2 沢山稼いでも消費してたら意味ない?

基本毎食自炊(野菜山盛り鍋とビール缶)

正直な話、私は「稼ぐことが何よりも大事」だと思い今まで仕事してきました。ただ田舎暮らしを通じて「もしかしたら違うのかもしれない?」とも思う場面がありました。

私はこれまで3年間会社勤めを経て独立してもう直ぐ4年が経過しますが、常に意識してきたことは「年収を上げる」でした。有難いことに幼少期は経済的に困る経験はなかったですが、無意識的に「自由を手にいれる為には経済的な豊かさが必要だ」と考えこれまでがむしゃらに仕事してきました。

しかし、田舎暮らしを通じてふと我に返りました。

稼いでもその分消費する東京、そもそも稼ぐ意味ってなんだろう?

東京の消費しすぎ問題に繋がりますが、そもそも多額のお金を稼いでも消費ばかりしていたら意味がありません。もちろん「お金はあった方がいい」のは田舎暮らしを経験してもそれは同感です。ただ伝えたいことは「人は消費すべきではないことに消費しすぎている」ということです。これは消費する対象が多い東京が特に当てはまる気がします。

原点回帰になりますが、「お金があれば幸せなのか?」と聞かれたらみなさんは何て答えるでしょうか?お金は「幸せを生み出す手段」ではありますが、消費する対象が少ない田舎ではお金が無くても十分幸せに暮らせる場面は多くあると感じたのです。

❷ もしかしたら人は”無駄なもの”が多すぎるのかもしれない

毎朝陽の光を浴びながら30分読書してました。

先ほどの「幸せ」の延長線ですが、人は「無駄なもの」を持ちすぎなのかもしれません。これは即ち、無駄なものを持ちすぎていると無駄に消費することを指します。

では具体的に「無駄なもの」とは何でしょうか?

私なりに思考した結果下記が挙がりました。

▼無駄と感じるもの
・1年以上着ない服、小物
・ステータスを守るためのブランド品
・不必要なアプリ
・必要以上に時間を奪うSNS
・無駄に高い固定費(家賃・通信費など)
・無駄な移動時間
・無駄に時間がないスケジューリング
・関わりの薄い知人
・身体に悪影響を及ぼす食事 etc.

上記は私の一例にすぎませんが、みなさんも立ち止まり振り返ると幾つかの「無駄なもの」が見つかるかもしれません。私はこの無駄に正面から向き合い下記周辺整理をしました。

▼無駄と感じるものに対する解決策
・1年以上着ない服、小物
 →捨てる、基本スーツケースに収める
・ステータスを守るためのブランド品
 →メルカリで売る
・不必要なアプリ
 →削除
・必要以上に時間を奪うSNS
 →ホーム画面から削除
・無駄に高い固定費(家賃・通信費など)
 →ホテル暮らし、Wi-Fi活用
・無駄な移動時間
 →毎朝スケジュールを組み立てる
・無駄に時間がないスケジューリング
 →余裕を持ったスケジューリング
・関わりの薄い知人
 →積極的に関わらない、連絡しない
・身体に悪影響を及ぼす食事
 →健康を害するものは摂取しない

いかがでしょうか?少し極端な箇所もありますが「自分が幸せになるため」にはまず「無駄なもの」を無くし価値あるものに囲まれて生きることがファーストステップであると改めて感じました。

❸ 東京だけが生き場所ではないこと

村の人たちと猪鍋を食べました。

今回の田舎暮らしを通じて私が最も過去の自分に伝えたいことです。

田舎暮らしをする前の私は、「東京が最も有益な人や情報が集まる場所であり、チャンスも多いから引き続き東京で仕事をすべきだ」と当たり前の様に思考していました。

ただ、田舎で生活している人たちと触れ合う中で「東京が全てでは無いかも?」と考えるようになりました。「そんなの当たり前だろ!!」と思う方は多いと思いますが、なんせ「都会っ子」の私にとっては「東京」しか知らない世界だからこそ、これまで東京で生きる想像しかイメージ出来ませんでした。

もちろん東京と田舎では求める「幸せのカタチ」は大きく異なるでしょう。どちらが良いかではなく、両方の選択肢を知り両方同時に掴むことも出来るということを今回学びました。

畑下くんのおばあちゃんがくれたみかん

やはり人は環境の生き物です。どこで生きて誰と生きるかで人生大きく変化するはずです。

毎朝憂鬱な気持ちで会社に向かってませんか?
会社の上司や同僚に対して心の中で文句言ってませんか?
「仕事だから」と自分に言い聞かせながら働いてませんか?
晩酌でその日のストレスを発散してませんか?
SNSでフォロワーから承認を得るために頑張ってませんか?
他人と比較しながら劣等感を感じながら生きてませんか?
自分に余裕が無い日々を送ってませんか?

私は全て当てはまってました。だから捨てました。

「生きる場所は幾らだってあるんだ」ということが伝わったら嬉しいです。


自分を正当化するのではなく、相手を受け入れる努力をする

毎日薪で五右衛門風呂を沸かしてました。

最後に少しまとめです。

「都会っ子」の私が約半月間「田舎っ子」の生活を得て、多くの気づきと学び、そして無駄なものを断捨離しました。

これまで無意識的に環境依存していた自分に気づき、そして真正面から自分の幸せについて思考した時間は必ず今後の資産になります。

この「田舎暮らし」のまとめとしてお伝えしたいことは、「自分の幸せ」を正当化してその枠から溢れたモノを簡単に排除しないということです。

人それぞれ「幸せのカタチ」はあります。ただ、自分の幸せの定義に当てはまらないとすぐに決めつけて、環境や人やモノをすぐに排除することはもったいないということです。

無理に受け入れろなんてエゴは言いませんが、一度受け入れる努力はしてほしいです。私は今回の田舎暮らしで常に「郷に入れば郷に従え」を意識して生活してきました。自分のこれまでの常識から反していたとしても、そこではそれが当たり前なんだから染まる努力をしてみるのはどうでしょうか?

色んな場所で色んな刺激を受けながら、これから私も成長します。


最近本に載りました(P144)📚

キャリア相談も受け付けてます。

もし「マーケティング職」でキャリアチェンジやキャリアアップを望んでいる方はこちらよりご連絡下さい。

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笹本康貴(ささもとこうき)

1992年生まれ 千葉県出身
2016年 法政大学 卒業、新卒としてサイバーエージェントグループ会社に入社。新規営業として大手飲料・食品メーカーにウェブ広告媒体の販売並びに、小売店に対する店舗集客ソリューションの提供に従事。
2019年 マーケティング戦略策定を主軸に独立。
2021年 re株式会社を設立し、現在に至る。
プライベートではホテル暮らしを満喫中。

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