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「0→1」をすることが本当に求めていることか?と考えたら違ったので、「1→10」に切り替えたら気持ちが楽になった話。

何か新しいものを自分の手で生み出すことが”イケてる”と思っていた。

21歳から社会に出て、学生時代からベンチャー企業で正社員と同じ時間インターンシップをしたり、新卒で入社した企業では営業が苦手で泣きながら毎日テレアポをしたりと、汗と涙まみれになりながら坂道を自転車で全力疾走するような日々を送っていました。

少しずつ仕事を覚え忍耐力が付いてきた社会人3年目にひょんなことがキッカケで退社を決意。役員に「退社します」と伝えた1週間後には実質最終出社日でした。(有給が20日程度残っていたため。)

新卒から3年間勤めた企業を退社し転職活動をしたけど結局「何が出来ますか?」と過去しか聞かれない現状と自分の無力さに飽き飽きして、半ばエイヤーで独立を決意。とにかく仕事をしないと翌月の家賃97,000円が払えないことに焦りを感じてすぐさま知り合いにFacebook Messenger経由で連絡。

有難いことに、多くの方のご縁と支えがありなんとか「フリーランス」という形でお仕事がスタート。何者でもない自分を何かに魅せる必要を感じて「フリーランスマーケターです!!」と若さと勢いでとにかく20代半ばは突っ走りました。

「自称マーケター」の肩書きを背負って毎日歯を食いしばりながら前進することだけを意識していると、ふと次のステージが見え始めました。

何か新しいものを自分の手で生み出すことが”イケてる”。

誰しも一度は「社長」という肩書きに憧れを抱くように、周りの目を気にしがちの私も昔から「社長かっけえ」って思ってました。同時に経営者や起業家の方々がセミナーやイベント等でビジョンや自分が生み出したビジネスを熱量高く話している姿に何故か胸が躍りました。

「自分も世の中にインパクトを残せる何かを生み出したい!!」と決意し、26歳の独立をキッカケにとにかく一心不乱に自分がやるべきことをやりながら時にはガス欠になりながら20代を突っ走りました。


ここからが今回の本題です。

30代になり20代とはまた違った目線で「今後の人生」を考えた時に「本当にかっけえ社長になりたいか?」「0→1にこだわり自分の力でビジネスやサービスを生み出したいのか?」について向き合いました。

私はよく高温のサウナに入りながら「どうありたいか?」と自分自身向き合います。そして最近自分の中での結論は「心の底から何か新しいものを自分の力で生み出すことにこだわりがないかもしれない」ということです。

狭いマンションの一室で「俺たちは絶対にビックになる!!」と数人の仲間と宣言し合い、夜な夜なああでもないとビジネスモデルを叩き直し、でも中々上手くいかず半ば強制的に事業をピボット、でも諦めずに前進して最終的には広いオフィスで多くの仲間に囲まれながら幸せを噛み締める…というサクセスストーリーを何となくこれまでイメージしてましたが、別に望んでないのかもしれないな?と気づきました。

つらつらと最近の感じていることを書き留めるだけでなく、現時点でこの結論に至ったかを軽くまとめます。


❶ 「やりたいこと」があることは幸せなこと

まず「0→1」を生み出す上で必要なことは「何をするか?」です。自分のコンプレックスや社会の「不」に対して、どう解決するか?がゼロからビジネスを考え世に生み出すことだと思います。

ただ気づきました。私は特にやりたいことがない。

ここ半年間仲間と「メンタルヘルスサポート」「フリーランス育成スクール」等、自分達の経験から出来ることを洗い出しどうしたらビジネスとして成立するのか?を考えてきました。実際にサービスを既に実行している先輩経営者に話を伺ったりもしました。そこで気づいたことは「本当に熱量持って出来るかどうか?」ということです。

「何をするか?」は確実に高い熱量が必要でありどんな状況でもやり抜く決意が必要です。ただ、私にはハマるくらいの「やりたいことは現状ない」ことに気づきました。

よく経営者の方で「経営は何をするかではなく、誰とするかだ」とおっしゃいますが、これは既に事業モデルがある経営者が言うことであって、事業モデルやビジョンがない人には仲間は集まりません。なので大前提自分がハマるやりたいことが必要です。

❷ どこを見て仕事をするのか?

20代の頃は「かっけえ社長」に憧れてましたが、理由はシンプルで周りの友達からチヤホヤされたいからです。合コンで職業を聞かれたときに「しゃ…社長です(ドヤ)」とか言ったらモテそうかなと本気で思ってました。

とても安直ですが本当に理由はこれだけで、年商数十億の企業を作りたい、IPOを経験したい、高級腕時計を着けたい、高級クラブでシャンパンを開けまくりたい、フェラーリでエンジンをふかしながら爆音で走りたいとか、私にはこれらの願望はあまりないです。

となると「自分はどこまで望むんだ?」となり、結論は自分の身の回りの家族や友達など大事な人を大事に出来る存在になることとなり、これを達成する状態が「0→1」をすることとイコールにならないことに気づきました。(※個人でも年商数千万円は現状でも見える為。)

❸ 結局は今を全力で生きること

「悩んでる人は、暇な人」とよく言いますが本当にその通りだと思います。最近私は暇を持て余しすぎてますし、暇さえあれば愛犬と顔をスリスリさせて遊んでます。

今朝の寝顔

そんな暇人だからこそ感じたことは、「結局理想を叶える為には目標設計をして自分の強みを磨きながら今を全力で生きること」に行きつきました。

私は一応法人を持っており「社長」として3年目ですが、現状は仲間を増やしたり会社を大きくしていこうなど熱い思いはなく「かっけえ社長」からはほど遠いです。

何か新しいものを生み出す力はそこまで無いし自分自身でも望んでないけど、「1→10」にする力は経験上あるし自分自身やりがいを感じて好きだなと思います。なのでこれから「1→10」に特化して実績を積むことを決断しました。

これまで「新しいビジネスチャンスは何かな…」と常に0→1に執着していましたが、それを良い意味で辞めることにしたので最近気持ちが楽になりました。


長々と最近の私が思うことを綴りました。

変わらずキャリアに悩んでいる友達が多く、転職しようかな、フリーランスで売上が中々立たずしんどいな…と相談されます。そんな友達には毎回同じことを伝えてます。

「いいんじゃん、考えてることやってみよ。」

結局やらないと分からないし、やって分かることがあるし、失敗しないと人は学ばないし、そこから次の打ち手を見つければいいだけです。転職して失敗したらまた転職したらいいし、フリーランスがしんどいなら会社員に戻ったらいいし、フリーランスにこだわるなら出来ること全部やったらいいだけです。

失敗なんてない。


最近本に載りました(P144)📚

もし「マーケティング職」でキャリアチェンジやキャリアアップを望んでいる方はこちらよりご連絡下さい。

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笹本康貴(ささもとこうき)

1992年生まれ 千葉県出身
2016年 法政大学 卒業、新卒としてサイバーエージェントグループ会社に入社。新規営業として大手飲料・食品メーカーにウェブ広告媒体の販売並びに、小売店に対する店舗集客ソリューションの提供に従事。
2019年 マーケティング戦略策定を主軸に独立。
2021年 re株式会社を設立し、現在に至る。

◆Twitter
https://twitter.com/sasamoman

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