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ダイエット論9:どうすれば「ダイエットのループ」から抜け出せるのか?

今日も「ダイエットに関する考え方」を紹介していきます。その中でも今回は『どうすれば「ダイエットのループ」から抜け出せるのか?』について解説していきます。

尚、この記事は前回の『ダイエット論8:食事を減らすだけでは「筋肉と基礎代謝」が落ちてしまう』の続きになっています。そちらも合わせてお読み下さい。


ダイエットを成功させる上で重要な4つのポイント

ダイエットを行うのは一向に構いません。

しかし前回までの記事にあるように、単に「食事を減らすだけのダイエット」では、それを行う度に筋肉が落ち、基礎代謝が低下、その状態で食事を戻してリバウンド、再び食事制限、基礎代謝低下、リバウンド・・・という「ループ」から抜け出せなくなってしまいます。

苦労して行ったダイエットが、結果に繋がらなければ、そのダイエットを行う意味はありません。

そこで私がオススメするダイエット法において、あるいは心身の健康を維持していく上でポイントになるのが、以下の4つです。

・筋肉を鍛え、まず基礎代謝を上げる。
(筋肉にストレスを与えるようなトレーニングをする)

・鍛えた筋肉を維持、あるいは成長させるための食事・睡眠をする。
(消費エネルギーと摂取エネルギーのバランスを管理する。また活動と休息のバランスを整え、ストレスを管理し、心身のバランスも保つ)

・運動、食事、睡眠などの管理は、筋肉がついた後もなるべく継続する。
(継続するほど筋肉が落ちにくくなり、基礎代謝が安定化するようになる)

・筋肉が「維持する方向」に進んでいれば、時々サボる事ができる。
(筋肉や基礎代謝が落ちにくくなっており、ちょっとサボっても問題ない。気の向いた時に筋トレをしながら、少しずつ脂肪を落としていく)

特に重要なのは、3つ目の「筋肉を鍛え、その筋肉を維持するために、なるべく長く継続する事」です。

それによって体を徐々に「筋肉を維持する方向」へシフトさせ、長期的に基礎代謝を安定化させると共に、少しずつ脂肪を減らしていく必要があります。それこそが「食事を制限せずに脂肪を落とす」という事にも繋がっていきます。


「筋肉を維持する方向」にシフトさせる事が重要

前述した4つのポイントを踏まえ、『体を「筋肉を維持する方向」へ向かせるためには何をすべきか?』について考えてみましょう。

まず、筋肉を維持・成長させるためには「消費エネルギーを上回るような量の摂取エネルギー」が必要になります。

特にここで言う「摂取エネルギー」とは、「」「蛋白質」「脂肪」という3つの栄養素の事、「消費エネルギー」とは、「基礎代謝」と「運動量」の事です。

つまり筋肉を維持・成長させるために、「自分の消費エネルギーに見合った量の、糖・蛋白質・脂肪を摂取」しながら、ダイエットを行っていくという事です。このため食事は「量を減らす」のではなく、「量を管理」する事になります。

またそうしてエネルギーバランスが整った状態で、筋肉にストレスを与えるような「筋トレ」を行います。筋トレの方法が正しく、しっかりとエネルギーが摂取できていれば、筋肉は効率良く大きくする事ができ、それに伴って基礎代謝も効率良く上がっていくはずです。

更に、それをしばらく続けていくと、徐々に体が「筋肉を維持する方向」に変化していきます。それによって摂取したエネルギーが、筋肉の運動、及び筋肉の維持・成長に効率良く使われるようになります。

この「筋肉を維持する方向まで進ませるためには、どれだけの時間がかかるのか?」については、正直言って人それぞれなのですが、よく言われるのが「筋肉がつくには1~3ヶ月必要」という事です。すなわち少なくとも1~3ヶ月は続ける必要があります。

ただし「1~3ヶ月程度の積み重ね」だけでは、まだ筋肉の「ストレスに対する適応」としてはかなり薄いです。その程度の積み重ねでは、ちょっとサボっただけで、またすぐに振り出しに戻ってしまう可能性があります。

つまり「筋肉を維持する方向」へ進ませるためには、「筋肉への蓄積」を得るために「筋肉がある程度ついた後(数カ月経過した後)も、なるべく長く続ける」必要があります。それによって「ちょっとやそっとサボる程度では、筋肉や基礎代謝が落ちなくなる」ようにする事が重要です。


「塵も積もれば山となる」の真意

筋肉の「ストレスに対する適応」は、長ければ長いほど深く記憶されていきます。だからこそ前述したように、筋肉がある程度ついた後も、引き続き食事や睡眠を管理しながら、なるべく長く筋トレを続けていく事が重要なのです。

特にそうして筋肉へのストレスを継続し、筋肉が「今いるストレス環境を記憶」すると、少しの期間休んでも筋肉が落ちにくくなります。俗には「マッスルメモリー」なんて呼ばれる事もありますが、それによって基礎代謝が安定化するようになり、ちょっとやそっと食べたぐらい(もちろん数週間の暴飲暴食が続けば・・・言わずもない事)では、体型が大きく変化したりしないようになります。

更にいずれは、気の向いた時に筋トレをする程度で十分になり、その運動をするために食事をし、その食事をするために運動をする・・・という良い循環が生まれるようになります。それによっては「食事の量を極端に減らすような、心身に無理を強いるダイエット」をする必要もなくなっていきます。

それこそが「塵も積もれば山となる」の真意、すなわち「真の体質の改善」だと私は考えています。食事を制限するだけの短期的なダイエットでは、到底そこには辿り着けません。


筋肉への蓄積による「ご褒美に対する耐性」

一方、逆を考えてみると、単に「痩せた」というだけで満足してしまう人の場合、一旦は筋肉がついても、それ以降、筋肉へのストレスが続かないので、「筋肉へのストレスの蓄積・記憶」がありません。

「塵も積もれば山となる」という言葉があるように、その「筋肉への蓄積」がなければ、ちょっとサボっただけで、すぐに筋肉が落ち、基礎代謝も落ち、再び脂肪が蓄積、リバウンドのリスクが高まるだけです。

特によくあるのが「ダイエットに成功した」と勘違いをして、自分自身にいわゆる「ご褒美」をあげてしまう事です。

しかしそのように「筋肉への蓄積」がない場合、そのご褒美に対する「耐性」ができていませんから、それがきっかけとなり、再び振り出しに戻ってしまう可能性が高いです。

また最近のダイエット法では「糖質制限」が有名です。特に糖質制限は方法によっては、短期間で一気に脂肪を落とす事も可能です。

しかし筋肉はその短期間ではつかず、またそのように糖を制限していて、摂取エネルギーが少なくなりやすく、むしろ筋肉は落ちてしまいます。そのため仮に糖質制限を行い、短期的に脂肪及び体重が落ちたとしても、そこには「筋肉への蓄積」がなく、ご褒美に対する「耐性」ができないのです。

それでは、一時的に脂肪及び体重が落ちたとしても、筋肉と基礎代謝が落ちており、リバウンドをして逆戻り・・・長期的に見ればデメリットの方が遥かに大きくなります。

ダイエットをし、「短期的に痩せる」というだけでは、いつまで経っても「ダイエットのループ」から抜け出せません。ダイエットはやはり長期的に考えなければなりません。



以上です。お役に立てれば幸いです。よろしければ「スキ」や「フォロー」をお願いします。尚、次回は「多少の脂肪があっても太って見せない」について解説していきます→『ダイエット論10:多少の脂肪があっても「太っているように見せない」事が重要

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