私は三度、歯を磨く。
シャカシャカ釈迦。
お前はブッダか。
いや、私はゴータマ・シッダッタである。
嘘つけ。業たっぷり・知ったふりかましたったではないか。
そんな私は、毎日、三度、歯を磨く。
ご飯を食べ、歯磨きをし、ご飯を食べ、歯磨きをする。
歯磨きサンド。
厳密に言うと、歯磨きダブルバーガー。
なぜって、
歯磨き
昼ごはん
歯磨き
夜ご飯
歯磨き
なので、歯磨きダブルバーガーである。
ちなみに間にフロスが入るので、チーズバーガーに近い。
マウスウォッシュはしないので、ベーコンチーズダブルバーガーにはならない。
なぜそんなに歯磨きをするのか、と問われれば、もちろんマナーのためだと答えるだろう。私の歯は前歯が少し出ており、そして奥歯の一個手前は銀歯である。想像してほしい。そういう歯の形状を。食後にどうなるかを。
答えはそう、よく食べ物が詰まるのだ。詰まるところ、歯に詰まったものを取り除くために私は歯磨きをしている。
せっかくなので、ここを訪れた方に歯に詰まりやすものについてお伝えしたい。
ごまである。
白胡麻ならまだいい。
黒胡麻はこまる。
どうしてか。
答えは簡単だ。詰まったことが一目瞭然であるからだ。
特に前歯。ああ、悲しき前歯の胡麻。誤魔化しようがない。
次にもやし。いや、ほうれん草。いや、肉。
細長く繊維質のものは私の奥歯の手前に詰まりやすい。
こともあろうに私の奥歯の一つ手前は銀歯である。銀歯をはめるために、奥歯と銀歯の間に少し隙間が空いている。
なぜ銀歯になったのかと聞かれたら、味の着物、いや、鯵の干物を骨ごと食らったために歯が欠け、それ故、虫歯になり、銀歯をはめるハメになったと答えるしかない。もう、この発言が自分の身勝手さを露呈するようで、堪えるハメになる。
結局何が言いたかったかというと、詰まるところ、歯磨きを三度しておけば、デート時も仕事時もなんとかなる、と言うことである。
釈迦釈迦シャカ
我は悟りを開くものである。
悟りは歯の隙間から開かれる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?