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「課題の分離」、その先は?

離婚問題で人間関係構築や、自己肯定感の低さに悩み、何度も読んでいるアドラー心理学『嫌われる勇気』。
その中の教えでいうところの、「課題の分離」から派生した考察について綴る。

課題の分離」をわが夫婦間に落とし込むとしたら、今の私のこの離婚目前、別居状態はどういう解釈ができるのか。

「離婚したい」というのは夫の課題

「離婚に応じるかどうか」私の問題

このそれぞれの課題って平行線だし、放っておいても交わることはない。

しかし、時は一刻一刻と過ぎ、1分、1秒前の私はもうここ(今)には居ない。同じく、1分、1秒前の夫ももうここには居ない。(諸行無常…はい、仏教的)

そう、生きるってことは常に先へ進んでおり、当然、気持ちも移ろいでいく。

課題はクリアされるのか?
課題をクリアすることで次へ進むのか?
それとも、人生を前進させるために関係性とか環境としての落とし所を見つけ(妥協点)、自分の課題を変えていくのだろうか?

離婚しても良いかな
離婚しなくても良いかな
もう別々に歩いて行っても良いかな
もう一度一緒に歩んでみようかな

どういう展開をしていくかはわからない。

だけど、現状のまま10年も20年も過ごすわけにはいかないだろう。

夫が出て行ってすぐの頃、頭の中が真っ白になって
まさに問題の最中にいるときは、この課題の分離すらできなかった。
現状で抱えている問題の原因は相手にあると相手のせいにして、自分のことは棚にあげる。これは誰しも得意なことかもしれないが、私も夫も負けず劣らず得意だった。

ある程度、十分な時間が経過し、私はようやく課題を分離できた。
しかし、大切なのは分離した課題を把握してからではないのか?

課題の分離はできた。ではそこから続く解決の糸口とは?

課題の分離をしたからこそ、相手の課題はもはやタッチできない。
向き合うべきは自分の課題のみ。

私の課題:夫からの離婚申し出に応じるかどうか

正直なところ、私は離婚に応じても良い。
別居も一年以上にもなると、もう離婚で良いとも思えてきている。
だってもう、夫がいない生活がデフォルトになってきているから。

でもね、そうは思うんだけど、ある事実が私の頭をよぎる。

それは、別居以前だって、夫のいない生活がデフォルトだったじゃん!
っていうこと。

披露宴での新郎の宣言

2008年、私たちは結婚式を挙げたが、当時、空前の人前式ブームであった。
教会でも神社でもなく、神父さんや宮司さんではなく、参列してくれた親族や友人の前で誓いを述べ挙式するスタイルで、私たちは式を挙げた。

私が暮らす九州のこの地域では、披露宴の締めの挨拶は新郎の父親がするのが一般的であるが、夫は高校生の時に父親を病気で亡くしており、父親がいない。
新郎の母は、最後の挨拶などの大役は嫌だと言い、スピーチを辞退。
そこで、必然的に新郎自身が意気揚々とそのスピーチを引き受けたのであるが、その内容といったら、私だけでなく、私の両親にも一生忘れられない衝撃を与えてくれた

原稿が残っているので、その全文をここに晒したいぐらいだが、長いので一部抜粋すると・・・

「これまで、自分は、自分の好きなように生きてきました。仕事、サッカー、友達、JC(青年会議所)、好きなように打ち込んできました。
でも、結婚したからには違います。
これからは、100%の力で、家庭を大事にし、残りの400%で仕事、サッカー、友達、JC(青年会議所)を頑張りたいと思います。
お父さん、お母さん、こんな自分と、あいごさんを結婚させてくれて本当にありがとうございます。」

会場はウケていた。
参列者は喜んでいた。
拍手喝采だった。
涙ぐむ人もいた。

だけど、このスピーチを聴いて、
表情が強張った人物が3人いることは容易に想像つくであろう。
(注:3人とは、私の父・私の母・そして私)

「一貫性がある」、といえばある、夫

家庭を顧みない夫、自分の好き勝手にやる夫、モラハラ気味な夫ではあるが、ある意味、この披露宴でのスピーチで宣言した通りであり、初志貫徹な姿勢なだけなのかもしれない。

そう、夫は「俺様の好きにするぜ。俺様は俺様のままで生きていくぜ。」というのを結婚早々、しっかり、ちゃっかり、宣言していたのかもしれない。

だとすると、この夫の姿勢を受容し、安寧な婚姻生活を送っていたのであれば、別に問題点などなかったのでは??

仮に、この夫を許容できない、もううんざり!いい加減にして。
と思っていたのなら、婚姻生活を送っている間中、立派に私の課題だっただろう。

しかしそこを問題視していなかったのよね。私。
蔑ろにされて平気だったんだもん。(ここが大問題)

今回の別居や離婚に際して、当初から生じている根深い課題の処理をしきれていない今、分離したはずの「課題」を見失う。

あーあ。すんなり離婚できるマインドが欲しい。







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