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#冬の散策

「街中華の炒飯で食べるスプーンって
食べにくいけど・・・何であの分厚さなの?」
と、最近ある女性に聞かれた。確かに・・・
そう言われたら・・・何でだろう?

関西人はよく「寒っ!」とか「さっむ!」
と周りに宣言(のようなもの)を発することが多いです。
が、関東人はそういうことはあまりないような気が
する・・・なぜだろう? 

そういえば京都のお店で奈良漬けは
味醂漬けとお品書きに書かれて出て来るらしい。
・・・何でだろう?

鹿児島の友人と久しぶりに会って話をした。
お前みたいに結婚して子供作って落ち着きたいよ。と言うと
いや、結婚したら落ち着くどころかバタバタするぞ、と言われた。
じゃあ、結婚してバタバタしたい。そう言うと笑われた。

世の中は疑問で満ち溢れている。

✴︎

最近たまたま本屋で『詩と散策』と言う本に
出会った。ハン・ジョンウォンという韓国の女性の方だ。
-散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人-と帯にある。
なんてパワーオビなんだ・・・面白くないわけがない。

『私が冬を愛する理由は百個ほどあるのだが、
 その一から百までがすべて”雪だ”。
 それだけ私の雪への想いはひたむきで純粋だ。
 なぜ雪が好きなのかというと、白いから、清らかだから、
 静かだから、溶けるから、消えるから。』ー抜粋

雪が降るとああ仕事大変だなあと思っていたが
上記を読んでいると思わず好きがウツる。
冬に読む一冊の本として彼女の本ほどしっくりと
くるものは無かった。ハッとさせられる場面が多く、
読んでいる最中、思わず会いに行きたくなる
衝動に駆られる不思議な作家だった。

寒い寒いと思うけれども、彼女のエッセイを読んでいると、冬を愛でるのも
また一興なのかもなとふと思わせられた、冬のこの頃であった。
そう、冬は、白く、清らかで、静かに溶けて、
そして消えるのだから。


Poetry and Walks
『詩と散策』ハン・ジョンウォン
橋本智保訳 書肆侃侃房





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