その子らしさ、と、学校のお好みとのマッチングのお話

小学校受検を終えてみて、この見極めがいちばん難しいのではないかな、と思いました。個人のお教室では、ズバリ言うわよ(年代ばれる)という感じで、お勧めの学校を見極めてくださるところもあると風の噂で聞きました。が、Jは基本的に、少なくとも我が家の通っていたJでは、そのような見極めはしてくださいませんでした。もちろん、この学校は元気なお子さんが好き、ここはペーパー重視です、くらいのことは言いますよ。でも、ぶっちゃけな事情は話してくださいません。一つだけ、学校別の季節講習でものすごくぶっちゃけなことを伺ったことはありますが、それは身バレを防ぐために言えません。ぶっちゃけ、というのはそれくらいのレベルのことで、でも、それを予め知っていたら、受験校の精査がもっと的確にできたのになあああ、というタイプの助言ですね。
小受を終えられたパパママさんの得た感触って、この件に関して、いかがなんでしょうか。小受界にはけっこうあると思いませんか。そうそう語られない、ぶっちゃけ、の事情が。ややこしいのは、嘘や妄言も、この世界には跋扈しているということ。その見極めは素人ではとても無理です。真偽の判断に迷ったらお教室の先生に聞く、というのがいちばん良いかもしれません。

さて、我が家がご縁をいただいたのは難関校と前回、明言しましたが、それじゃあ、我が子がその学校のために他のご家庭より格段に努力したか、際だって光っていたか、というと、決してそんなことはありませんでした。
いや、もちろん頑張りましたよ。親子で坂道をコツコツのぼりつづけました。でも正直、他の親御さんからみて、とくに年中の頃など、あの親子は本当にあの状態で小受するつもりなの?というレベルだったと思います。重ねていいますが、ほんとにひどいお行儀でしたし、ペーパーだって、模試ではケアレスミスや時間切れのオンパレードでいつも真ん中くらい。とても難関校レベルではありませんでした。
(最後は追い上げました。めちゃくちゃスパートをかけました・汗)
それでは、なぜうちの子がご縁をいただけたのか。ペーパーの完成度が上がってきたことや、お行儀が多少ましになった、というのはもちろんですが、それは他の子も同じだったと思います。だから、謎でした。ほんとかな、の気持ちが消えませんでした。
しかし、合格者向けの説明会に行った際、ほかの児童の様子や授業を、移動の途中で垣間見ることができたのです。すると・・・息子が分身の術を使ったのかな、と思うくらい、息子のような元気っ子、お行儀なにそれ美味しいの?という雰囲気の子で溢れていたんですね。公開授業ではぜんぜんわからなかった~(笑)あれはやはり、つくられた風景なのですかね(笑)

正直、ブランドにひかれて受ける親御さんも大勢いらっしゃる学校ですが、黙って机に座り本を読んでいたい、お勉強が大好き、シャイで積極的に発言するのが苦手、という子が入学しても、辛い6年間が待っていると思いました。よく、選ぶのではなく、学校側に選んでいただくのだ、ということも言われるお受験ですが、理念に共感したら、あとは相性だと割り切って受けることも大切なのかなと思いました。終わってみれば、それぞれの学校に、きちんとそれっぽい子がご縁を結んでいるなあと思える年の瀬です。

また、タイトルに、その子らしさ、と書きました。
落ち着きのなさは、好奇心の現れ。
騒がしいのは、エネルギーと陽気さの現れ。
雑な制作は、頭の回転が速く手先が追いついていない現れ。
ケアレスミスも、頭の回転の速さに細かな注意力が追いついていない現れ。
お行儀の悪さは、発達段階に必要な動きをしているだけかも(座りっぱなしは幼児には不自然)
幼児教室で他の子供達のお行儀の良さに圧倒され、あまりにも我が子を矯正しようと躍起になると、ポジティブな面も削られてしまうかもしれません。そのバランスは永遠の課題でもあるかと思いますが、ポジティブな面を忘れないで日々を過ごしていけると・・・いいですよねえ(涙)

ちなみにJでは、年中からクラスメイト達との一斉のスタートで、勉強、運動、学校別クラスを受講しました。たまたまかもしれませんが、通ったクラスは見学したクラスとはまったく別の雰囲気で、親御さんたちがみなフランク。お子さん達ものびのびしている子がほとんどで、うちの子のお行儀の悪さがだいぶカムフラージュされました。年長さんまでその雰囲気は変わらず(メンバーは多少入れ替わりましたが)、この時のクラスの約半分が、同じ難関校にご縁をいただきました。これは、同校の倍率からすると驚異的な数字かと思います。
でも、そこで最初に戻っていただきたいのです。シャイな子を元気にするのは、至難の業です。元気っこを物静かな秀才にするのも、ほぼ無理です。ぶっちゃけな事情はどうしようにもないですし、ブラックボックスに隠れてわからないですが、簡単なマッチングは親にもできます。ブランドではなく、その子の性格を見て、通う6年間を想像して学校選びをすると、親子ともに負荷の少ない楽しい受験になるのではないかと思いました。
 なんて、偉そうなことを書いていますが、かくいう我が家も、最初は天才達が集いそうなペーパー校を夢見て志望校に挙げていたこともありました。
こんなに元気なら、幼稚舎いけるんじゃない?なんて夢を見ていたこともありました(笑)
しかし、一年たって年長に上がったときに、夫と話し合い、うちの子は、お行儀のいいきりっとした天才タイプ・・・ではない、という現実と向き合い、当初から掲げていた天才向けの難関校を取り下げて、ご縁をいただいた学校を第一志望に据え直しました。憧れだったなあ、あの学校・・・。しかし通うのは我が子。個性に合った環境で、四月から、元気に過ごしてほしいと願っています。



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