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banching effectはいかほどか

はじめに

みなさんbanching effectはご存知でしょうか?
「引き続いて起こりやすい事象による効果」と言われても、何のことかわからないかもしれません。ポーカーでの具体例は、

プレイヤーはプリフロップでハイカードよりもローカードを多くフォールドする傾向がある。そのため、多くのプレイヤーがフォールドした場合、残りのプレイヤーとデッキはハイカードに偏ることになります。

出典:【翻訳】A Beginner’s Guide to Poker Combinatorics

また英語のサイトになりますが、

により詳細に紹介されています。
今回の記事ではこの効果をよる具体的な期待値の変化に注目します。

cash out の期待値

ポーカースターズでは「cash out」という機能があります。これはオールインなった時に、ハンドを公開したのちに

(pot-rake) × equity × 0.99

をもらえることを選択できます。通常cash outすることが損なことです。
しかしこのequityはbanching effectによって変化します。よって
提示されるequity(cash out equity)が、実際のエクイティ(banching equity)よりもそれなりに高くなる場合が(もちろん低くなることも)あります。つまり

cach out equity × 0.99 - banching equity > 0

であるならば、cash outによって得することができます。

期待値の計算(6max SB vs BB)

早速ですがbanching equityをpower equilabを使って計算します。

power equilabは14日間トライアルもありますが有料のツールです。
以下のサイトでは無料でもとめることができます。

SB,BBでオールインになるハンドでのequityは以下の通りです。

上2つが行のハンドのequity,下2つが列のハンドのequity

pot-rakeを199bbとして期待値を計算すると


黄色部分が0~1bb、赤い部分1bb以上お得

考察とまとめ

デッキはbanching effectによってハイカードほど多くローカードほど少なくなっています。そのために99vsAKの時、99側はcash outすることによって3.32bb得することができます。これらをまとめると
相手に(ランクがより高い)ハイカードのドローがある、または
自分に(ランクがより低い)ローカードのドローがある
場合はcash outをすることによって得
することができます。

banchin effectがいかほどかおわかりいただけただろうか。

余談

今回はbanching effectが出やすい状況を選んでいます。
興味のある方はいろいろな条件で実際に計算してみてください。
power_equilabはbanching equityをモンテカルロによって求めています。
私はこれを組み合わせで正確に求めようとして爆散しました。


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