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企業広報バイブル #27 人事考課は鬼門

🎵日米のリーディングカンパニーで企業広報を統括して気付けば28年。IT系、インターネット系、不動産、エンターテインメント企業、広告代理店、流通業界トップ企業広報アドバイザーまで色々。かなりの私見も交えて色々書いてみようと思い立ちました、、、🎵

メディアリレーションの分野は、どんなに知恵を絞って一生懸命頑張っても、記事になる場合、ならない場合がある。

要するに、形になったものだけを評価したのでは部下は堪ったものではない。日頃の彼らの仕事ぶりや取り組み方を十分観察し、成長のヒントを与えたり、それに対してどう反応しているのか見たり。また、少しでも創意工夫や努力をしているかも見定める必要がある。それだけではない。他部門と積極的にコミュニケーションをとっているのか、社会貢献プロジェクトなど広報部門がリードしているプロジェクトでの仕事ぶりやトラブルが起きた時の対処のやり方など、様々に目を凝らしていた。でも、評価基準はあるようでなく、評価が不満です、と言われることもあった(頑張っているように見えなくても、あの人より頑張ってますよ、ってな調子)

さて、今日は広報部の回りで見てきた他部門の人事考課のお話しも少し。前振りが長くなった(冷汗)

一般的に部下を評価する時は、出来うる限り平等に、その人の良いところをきちんと評価するべきである。が、会社はなかなかそうなっていないのが現実である。少なくとも、私が歩んできた7社の様々な部門を観察する限り、人事部門、上司(部長)、の評価で理不尽な面も多く散見されたのも事実。おのおの、大人の事情満載というところである。

上司も人間だし、上司の上司に評価をされる身である。よって一般的には自分にとって都合の良い部下を残したい、近くにおきたい、という気持ちが働く(会社より自分のための防衛本能)。本来そうならないように、、、役職とは、仕事の面だけではなく、人間的な成長も加味して与えるべきである、が私の持論であった。首を覚悟で戦わねばならない時もあるのだから。そうでないと、個性が強く将来が面白い暴れ馬(失礼)タイプの部下を自分へのリスクと考え排除に動いてしまい、強い部門が作れない。扱いやすく、そこそこ平均点が取れる(100点も赤点も取らない)良い子を集め、成長も面白みもない部門を心地よいと感じてしまう。人事評価前は上司へのゴマスリオンパレードも起こる(苦笑い)

人事部は?というと部門長クラスの評価には関わってくる。しかし、部門の個々のメンバーを評価するのはあくまで部門長のため(部門長が人事権を持っているケースがほとんどなので)、人事部長ですらあまり理解してない。人事部長や人事部員に相談しても、上司に「部長の部下のXXさん、こんなこと言ってまいたよー」と逆流が起こるケースも多く逆効果というか最悪事態。よほど、その部長が問題児なら別だが、会社は部長を味方する。やっちゃいけない。

かといって、人事部門も手をこまねいている訳じゃない。戦っている。なるべく平等に見ていくように、人事部員をそれぞれ、個々の部門の担当につけてずっとウォッチさせたり、部長含め、抜き打ちで360度評価を取り入れ一人の意見だけで個人を評価しないように、好き嫌いや誤解が生まれないように努力をしている。

その360度評価だけど。評価される本人に、「上司とも相談して仕事で関わっている他部門の人や関わっていない友人などから貴方の360度評価に協力してくれる人を5名選出してください」、と人事から連絡が入る(人事ではわからないから)。

選出された5名には人事から協力要請のメールが入り、イエスなら細かな調査票が送られるわけである。いつになくアクティブに動いたそのご本人はチャッカリと、5名を探し出して良い評価をしてくれるようにお願いしまくっていました。
当然、この5名にも忖度が働き、、、結果、本当に素晴らしい評価でした(そんな訳ないんだけどなあ、、、とその夜、部門長の愚痴に居酒屋につきあった🤣

人の評価を人がするって難しいんです。

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