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企業広報バイブル #29 写真修正とメイク

🎵日米のリーディングカンパニーで企業広報を統括して気付けば28年。IT系、インターネット系、不動産、エンターテインメント企業、広告代理店、流通業界トップ企業広報アドバイザーまで色々。かなりの私見も交えて色々書いてみようと思い立ちました、、、🎵

まあ、日本の企業と外資の企業、かなりスタンスが違うのですが、自社の社長やマネージメントの写真映りや見え方、には広報は気を使うものである。今日はそんなお話し。

海外の会社の各マネージメントクラスの方々は、自社HPに写真を使うので、スタジオでヘアメイクを施し、ポートレート写真を撮影する。背景は薄く色がついているスクリーンだったり、ポーズもさまざま。そして、出来上がった写真は、プロがバッチリと修正をかける(まあ、実物の顔と極端に変わってしまわない程度に、、ですが)。お肌はスベスベに血色良く、シワも消える!!!生き生きと若々しいお顔が出来上がるのである。会社のイメージ戦略にも関わってくる。

加えて私が長く勤めたエンターティメント企業では、社外でスピーチをするとか取材で写真や動画を撮影する場合は男性でもメイク必須であった。その度にプロのヘアメイクさんを呼ぶのが決まりだった。笑う人も多いと思うが、決して女性のようにバッチリメイクをするわけではない。薄くベースを塗り、眉をすこーし濃くしたり、薄ーくチークを乗せるだけで、疲れたおじさんの顔が全く別人のようになるのだ。生き生きとした経営者となる。

とは言っても、なかなか私たちにはそんな習慣は無く、そんな無駄なコスト!と思われるケースも多い。仕方ない。社長の取材の度にヘアメイクを呼び、10万払うのか!となります。そうなると、広報は取材や講演を入れれば入れるだけコストがかかってしまう事になります。

「ヘアメイクなどしないで、撮った写真を修正すれば良いじゃないか!!!ついでに俺の前髪も増やしてくれ!フッサフサに!」
(そ、それ、ご本人とかけ離れすぎて虚偽になります、ご勘弁を🤣、、、)

別の会社では、会社主催で毎年多くのビジネスパートナーを招待したビジネスフォーラムを開催していた。来場の皆様に秘密保持契約を締結頂いた上で、来期はどのような映画作品が公開され、それに向けてどのようなマーケティング活動を予定していて、どんな商品が合わせて世に出ていくのか、、他の部門ではどのような動きがあるのか、、など、公開前の情報を特別にビジネスパートナー企業にシェアし、連携を期待するのである。

このフォーラムではプロジェクト責任者からマネージメントに至るまで多くのメンバーがステージに上がり、プレゼンテーションを行う。夜は懇親会、と1日中行われるのである。
初回は社長と数名の役員クラスは広報がヘアメイクをつけるが、他の皆皆様は、部門に任せたり、ご本人に任せたりしていた。文字通り舞台裏は戦争状態であった。

この初回、どんなことが起きてしまったのか、、皆さんも想像できると思う。

気合い入れすぎて(ステージ上なので少し濃くしようと)、ガンダムのような眉毛で舞台に上がる人、昭和のような華やかなブルーのアイシャドーをバッチリ塗った人、、、そしてトドメは、おしゃれで髪を全部剃っているハンサム外人役員の秘書が、「どこまでファンデーション塗るんですか〜」と涙目で私のところに来る始末(そりゃあ、難しいなあ。でも、塗らないと照明でテカるわけだしねえ、、、)である。

次の年からは、もー無理、という事になり、、、きちんと予算を計上して、全員にプロのヘアメイクをつけました(プレゼン時間はみんな違うので、ヘアメイクさん4、5名で上手く回してもらいました)。

これはこれでプロのお仕事、、、、

ちなみに、上記のハンサム役員様は、最後に私が両手に薄い肌色のパウダーをつけて、頭を抑えさせていただきました、、、、(若い秘書が、絶対嫌だと拒否るので、、)


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