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シフォンケーキと卵の憂鬱

卵が高い。


スーパーに行く度に、卵の値段をチェックしてしまう。よせばいいのに。
ああ、つい一年前までは100円ぐらいで買えたのに。
仕方ないと思いつつも、損した気持ちになるのは私だけだろうか。


卵は優秀だ。
とろとろの温泉卵に、ふわふわのオムレツ。
卵のない炒飯なんて考えられないし、
卵かけご飯を考えた人は天才だと思う。



ケーキ作りにも卵は欠かせない。
ほとんどの焼き菓子は、卵がなければ始まらないんじゃなかろうか。

そう思うと、この卵の優秀さに今まで価格が釣り合ってなかっただけなのではないか?



そんなふうに考えた方が、気持ちが楽になることに気付いた。栄養、使い勝手、味、どこをとっても万能だった卵が、1パック100円そこそこで買えてたなんて、安すぎたのだ。



今の値段が適正なのだ!




そうやって自分を納得させている今日この頃…


メレンゲのこと



ところで、お菓子作りにおける卵の変身には目を見張るものがある。
その最たるものがメレンゲだ。

私の好きなサンドイッチマンの漫才風にいうと

伊達: 世の中興奮することって沢山ありますけど、一番興奮するのは、メレンゲを泡立てる時ですね!
富澤: 間違いないね!

こんな感じだろうか。ここからどう漫才を広げるかは全く思いつかないけれど。


メレンゲを使ったお菓子で、私がまず思い浮かべるのがシフォンケーキだ。ふんわりとした生地に、ホイップクリームとジャム。それぞれの味が三位一体となって口いっぱいに広がる。
嗚呼、幸せ〜


こんなことを書いていたら本当に食べたくなってきた。せっかくなので、久しぶりにシフォンケーキを焼いてみたいと思う。 


シフォンケーキを作る

材料はこちら


シフォンケーキに欠かせない卵は、一台作るのに4個使う。(うわっ贅沢!)
ちなみに、卵が冷たい方が黄身と白身に分けやすい。また、卵白は冷やしておくと泡立ちがよくなるので、でっかいボウルに入れて冷蔵庫へ。

でっかいボウルにもワケがある。
卵白は泡立てると、体積が何倍にもなる。
びっくりするくらい増える。
メレンゲがボウルから溢れてたことがあるのは、私だけではないはず。


生地をつくる


卵黄に砂糖、牛乳と水とサラダ油、薄力粉と、順々に混ぜていく。


お次はメレンゲ。
砂糖はメレンゲの泡を安定させながら、泡をつぶす働きもする、天邪鬼あまのじゃくなやつ。2回に分けて入れて影響を最小限にくいとめる。

興奮してきたなぁ。

ツンとおじぎをするくらいに泡立てたら、低速でキメを整える。ふわふわで滑らかなメレンゲが完成!


生地を合わせる


メレンゲの半量を卵黄の生地のボウルに入れて混ぜる。このメレンゲは潰れて良いので「犠牲のメレンゲ」なんて呼ぶんだけど、毎度のことながら物騒に思う。


卵黄生地とメレンゲが混ざれば、それを残りのメレンゲのボウルに戻し入れ、混ぜる。
今度は泡を潰さないようにしたい。泡立て器で振り落として、ワイヤーの隙間を通すように、大きく混ぜていく。


最後はゴムベラで切り混ぜて、滑らかな生地に仕上げる。
シフォンケーキ型に注いだら、空気を抜いてオーブンにイン!たまに覗くと、モコモコと生地が膨らんできて面白い。


出来上がり!

しっかり焼き色がついたのを確認して取り出し、ひっくり返して冷ます。シフォンケーキとお肌のハリは、重力には逆らえません。

バレンタインに
義父にあげたウイスキーの空き瓶。



冷めたらカットして、思惑通り、ホイップクリームと苺ジャムを添えていただきます。


ちょっとつぶれたのは、一晩型のまま放置したからなのかな。それとも、焼き時間が足りなかったのか。


一時期、狂ったようにシフォンケーキを作っていたあの頃に比べると、幾分出来栄えが悪い。卵料理ってホント、回数を重ねると上手になるし、サボると下手になりますね。


卵を大切に


シフォンケーキを作ると、卵の優秀さがさらに浮き彫りになった。卵はやっぱり万能で、今の値段が卵にとってはベストなのかも知れない。

安いからってぞんざいに扱ってたつもりはないけれど、卵をもっと大事にしよう。
そんな厳かな気持ちで食べるシフォンケーキなのでした。


















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