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ドライブ・マイ・カー/ワタシハツウォホ

作品の概要


2021年8月20日公開。
濱口竜介監督作品!アカデミー賞長編外国語映画賞他ノミネート。

舞台俳優であり、演出家の家福悠介。脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていたが、妻はある秘密を残したまま突然この世を去る――。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさき。彼女と過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく

語ること あなたにとっての言葉とは

きっかけは、霧島れいかさんと岡田将生さんが好きで観てみようと思ったんです。特に霧島さんの声が好きだから。
観終わった後 深呼吸して家路につくと、ものすこぐ達成感があった。
登場人物は少ないけれど海外出身のアクター含め、皆さんが非常に魅力的。言葉が違う人間が、何度も何度もテキストを読む。ただ、読むだけ。ひたすら声に出して通し読む、そんな稽古を行うことで気持ちが共有されていく。
ある瞬間に新しい「言葉」のようなものが生まれた様子は、扉が開き、光が差す瞬間をみたように感じた。

3時間もの上映時間中 
役者たちの体中から発せられる、膨大な量の言葉。
しかもチェーホフの戯曲を扱うだけにちょっとお堅い言葉もある。
そんな大量の言葉を、私たちは浴びせられ続ける。

スクリーンでは、言葉の波に埋もれないようにサーブが疾走する。
シンとして言葉を吸収して覆ってしまう雪をめざして。

そして、奥底に眠らせていた言葉を、雪が引き出す。

私は雪の上の言葉と、ベッドの上の言葉が好きだった。
耳の中に、秘密が落ちてくる感じだったから。


脚本がスゴイ(拍手)

村上春樹の原作を読んだことがある人は、この映画を見て脚本の力に拍手するんじゃないかと思った。
原作も好きだけれど、本当に良くなっていると思う。
3時間も丁寧に描かれた、不思議な心のロードムービーを観られるなんて、原作を読んだときは想像もできなかった。

とても良い映画だった。
冬の今の時期に観るのがいいと思う。

好きなセリフ

映画の中で出てきた沢山の素敵なセリフ。中でも印象的だったものは

僕たちは自分と、弱さと向き合わなければならない。
高槻
なんか雪みたいじゃないですか?
みさき

最後に

映画のレビューでもないし、2022年に観た(観直した)映画作品について。『ツウォホ』(=寝る前におやつを食べる)な状態で最新のものも昔のものも気にせず綴ります。

ありがとうございました。

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