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楽しみだった運動会に出られなくなった我が子を見て

ピピピ。

「えっ。また高熱……?」

毎日の習慣、保育園に行く前の検温。体温計から映し出されたのは、高熱を知らせる数字だった。

長男、またしても発熱。

アデノウイルスの次は、今度はインフルエンザだった。先週に引き続き……いや、何度もお世話になっている小児科の先生が、ちょっと気の毒そうに告げる。

こういうシチュエーションは、ワーママあるある。慣れているので、「数日、保育園休ませなきゃな。仕事のスケジュール大丈夫だったかな……」と考える。

でも、そのときに真っ先に浮かんだのは。

「週末の運動会が出られなくなった」だった。

年長の長男にとっては、保育園最後の運動会。

ここ最近、保育園では一生懸命競技の練習していたらしい。

長男は、団体行動やじっとしておくのは苦手な気質だけど、彼なりに団体競技もがんばってきたと先生方から聞いていた。本人も、「ぼく、がんばっているよ」と、得意げだった。

「え。運動会、出られないじゃん……」

しょんぼりする我が子のつぶやきと、それを聞く自分と。

涙目なのは、熱によるものだけではないだろう。

生きていると、「どうしようもないこと」「仕方ないこと」はたくさんあるし、起こる。

この先、私も、彼の人生もきっとそんなことはあるだろう。

こんなとき、いつも思う。目の前に落ち込んだ人がいて、なんと言葉をかけてあげるのがベストなのだろうか。今回は「また今度」「次がある」……は嘘になる。

「残念だったね」
「仕方ないね」

そのとき、私はとっさにそんな感じの、無難な言葉をかけた気がする。

やはり、なるべく前向きで、明るいポジティブな言葉をかけてあげるべきだろう。

だけど、悲しさとか、やり場のない悔しさなんかもたた感じるのも大切なのだろうと思う。ただ一緒に。隣で。

そうは声かけるわたしだって、すごく残念だからだ。家では見られない、成長した我が子を見たかった。

親として、いまだにうまく振る舞えないな、とこういう時に毎度思う。

ただ、一緒に残念がっていた私たちだった。

先週に引き続き、延長された自宅療養期間。

いつもより、長男が好きな飲み物と食べ物を買って。

少し沈んだ気持ちは、ただそこに「ある」ことを感じながら、なるべく今の「楽しさ」に目を向けて過ごせばいい。

早く良くなりますように。

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