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先週末から4泊5日で宮古島、沖縄へ家族旅行をした。コリスが生まれて1歳半になる頃、仕事に復職する前に1週間の家族旅行に出かけた。福岡から車で中四国を周った。その頃の話をしても、コリスはその旅を1ミリも覚えてはいない。2017年に仕事に復職してからは、慌ただしく時間が過ぎていった。半年後に夫が東京へ転勤となり、その頃の旅行といえば、コリスとふたりで東京へ行き、家族でディズニーランドへ行くことだった。

2020年には、また東京から福岡へ引っ越した。そのタイミングでコロナ禍となり、旅行に行くことは亡くなった。当時4歳のコリスが、今年9歳になる。

4年ぶりに飛行機に乗ることになったコリスは、大興奮していた。「わたし、窓側の席がいい」ベルトをキュッと締め、機内アナウンスに耳を澄ます。「ママ、大事なことを言っているからよく聞いといて」と注意される。準備万端で、機体が飛び立つ瞬間を、今か今かと待っている。

機体が動き出すと目を瞑り、隣に座る私の手をぎゅっと握った。遊園地でジェットコースターに乗ったときのような感覚だと言った。雲の上に出ると、窓にへばりついて雲を見つめて言った。「雲の上に乗れるかな」「曇って食べれるかな」しばらく、ふたりで雲の話をした。

宮古島の空港に着くと、コリスは、夫が運転するレンタカーの助手席に座った。いつもは私とふたりで後部座席に座っているが、外がよく見える助手席に座りたいと言った。グーグルの地図を見て、ナビをすると張り切った。「次は右、次は左」楽しそうにナビしていた。

フロントガラスに広がる景色も、全開の窓の外を流れていく景色も、初めて目にするものばかり。私もワクワクが止まらない。

宮古島ではプールに入り、「まだまだ」と泳ぎ続けていた。海へ誘ってもベタベタするからと断られた。この旅のコリスの一番の楽しみがプールだった。

1日目、夕方プールを上がって、友人が紹介してくれたやぎ肉料理のお店に行った。プールで体力を使ったコリスは、相当お腹が空いていたようだ。友人おすすめの「やぎのステーキ」にくらいつく。脇目もふらず黙々と、カットされたステーキ肉の半分をひとりで食べた。その後、チャーハン、いかの刺身も食べた。普段は刺身を食べないコリスが、いかの刺身をぱくぱくと食べていた。大皿に盛られたチャーハンも半分ひとりで食べた。やぎのミルクで作ったジェラートもおかわりした。食後のジェラート2杯。
すごいな、コリス。

あれだけ海を嫌がっていたコリスだったが、宮古島を去る日、ホテルを出て池間島へ行った。車が止まっている場所があったので、車を停めて木の間を歩いてみると、きれいな海に出た。「これは入りたい」コリスを誘うと、めずらしくのってきた。サンダルを脱ぎ、裸足で海に入ると、「このまま海に入っていい」と聞いてきた。「いいよ」と言った瞬間に、コリスはお尻から海に浸かっていた。

「海はイヤ」だと言っていたけど、きれいな海を見て、水に触れると、人の心は動くのだな。


最後に1泊した沖縄では、水族館に行き、カヤックに乗った。インドアなコリスは最初渋っていた。「ええ、乗りたくない、怖い」。でも乗ってしまえば、楽しそうに漕いでいた。

帰りの飛行機。隣に座ったコリスが泣いていた。
「ママ、また来れる?また来たい」
「また来れるよ、また来よう」と伝えた。

すっかり日焼けしたコリスは、飛行機が離陸し高度を上げていくと、窓に張り付き、沖縄に手を振っていた。

かわいい。
まだ小さいけどたくましいコリスの背中を見ながら、いつかひとりで彼女が旅に出る日を思った。




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