こぼれて消えていくもの
手からこぼれ落ちていくものがある。両手でお椀をつくって抱えていただけれど、入りきれなくてこぼれていくもの。たくさん水を飲みたくて、水をたくさん注いでも、手のお椀に入る水の量は決まっている。手のひらでつくれるお椀でしか受けきれない水。こぼれ落ちていく水はどんどん流れていく。手のひらですくえる水を飲んで喉をうるおそう。
歩いて歩いて歩いて、やっとの思いでゴールして、見えた景色の後ろにある道は、歩いてきた人にしかわからない。山頂から見える景色がきれいだとか、そうでもないとか。感じ