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仕事と旅|役割と夢

最近は珍しく仕事に打ち込んでおり、休みの日も仕事のことを考えてしまうことがあります。

しかし、こうして忙しいと「忙しくなくなったらしたいこと」を考えるようになります。バケットリストの簡易版のようなイメージかもしれません。

まずはゆっくり読書をしたいという気持ちが強く、寝る前などにミステリやSFのブックガイドを読んで、どの順番で読破していこうかと思いを巡らせながら眠りについています。

もうひとつが海外旅行で、これは若いころに行きたかったけど時間とお金の関係で頻繁には実現できず、そのままパンデミックに突入してから一度も果たせていないことです。

noteを始めてみたところ、世の中には今も多くの人が世界一周の旅を実現させているようで、羨ましい気持ちを抱きながら疑似体験させてもらうようにそれらを読むことがあります。

これは今となっては、どちらも「やろうと思えばやれること」であり、要は仕事を辞めて貯金を切り崩す生活にシフトすれば良いのです。

そのため、実行していないのは「実行する勇気がないから」とも言える状態なので、時々「自分の人生はこれでいいんだろうか」と思うことがあります。

僕は若いころにがんになった経験があるので、人はいつ死ぬかわからないという実感を人一倍強く持っています。病気を通して知り合った友人にも「人生、いつ死ぬかわからないからやりたいことをやる」と言って起業した人や芸術家になった人がたくさんいます。

だから周りの目は気にせずにやりたいと思ったことをすぐに実行して、人生に後悔を残さない方がいいに決まっていると思っています。「人生の満足度」という観点で合理的に考えると「やりたいことをすぐにやるべき」となるはずなのです。

しかし、それでも何だか働き続けてしまっているわけです。しかもそこそこ楽しみながら。

これはやはり、まだまだ仕事から学ぶことが多いからなのかもしれません。会社が成長期の状態にあるので、嫌でも学ばなければいけないことが多く、30代も半ばを過ぎたけれど毎日勉強の連続です。

他に考えられる理由としては、過去に無職だった時期を経験していることから、仕事という社会における「役割」を与えられている状況が心地よいのかもしれません。自分の欲望に忠実に世界を放浪することができた時に、社会に対して役割を果たしている感覚は持てるものなのでしょうか。そこに不安があるのかもしれません。

こうして目の前の現実を離れ、現在一生懸命に働いている事実を正当に考えてみたところ、人生において何が正しいのか、未だに正解はなかなか見えてきません。

「後悔をしないように」を優先すると、どこかで区切りをつけるべきなのかもしれませんが。

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