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問い合わせの品質担保の取り組み

こんにちは、Technical Support の 森本 です。

私たちTechnical Support では、営業DXサービス「Sansan」のユーザーから月に約2,000~3,000件のお問い合わせを受け付けており、「Zendesk Support」を利用して回答をしています。
今回は、多くのお問い合わせ件数に対応しながら、どのように回答の品質を担保しているのか、Technical Support の取り組みについてご紹介します。


問い合わせ解決までのステップ

Technical Support のメンバーが、実際にどのようなアプローチで回答を導き出しているのか、一つのお問い合わせを例にご紹介します。

STEP1

まずは、当社の「ヘルプページ」やZendeskの機能の一つである「マクロ」に当てはまる回答がないかを確認します。

当社の「ヘルプページ」では、営業DXサービス「Sansan」のあらゆる機能の問い合わせに対する回答を網羅的に用意しており、ユーザーも閲覧することができます。
「マクロ」はよくある質問の中から、汎用的に回答できるものをテンプレート化し、蓄積しているものです。テンプレート化することによって、1件当たりの対応時間を減らすとともに、回答品質のばらつきを改善することができます。

今回の事象に当てはまりそうなヘルプページがこちらです。

※画像は一部です。

さらに、今回の例はよくある質問のうちの一つなので、Technical Support では本事象におけるマクロ(回答テンプレート)を用意しています。

しかし、ヘルプページではスキャンした名刺が見つからない場合の原因を現状6パターン紹介しています。ユーザーの状況に合わせてより詳細に解決方法をご案内するため、ここから具体的な原因を特定していきます。

STEP2-1

名刺が見つからない具体的な原因を特定していきます。
ここで注目するべきポイントが二つあります。

Point1 スキャナーの送信履歴には残っている

スキャナーの送信履歴に「送信済」と残っていれば、名刺データはSansanのサーバーに届いているため、スキャンが完了していないという可能性は低そうです。

※画像はイメージです。

Point2 “上司が所有する名刺”を自身のアカウントで探している

検索するユーザーの範囲が異なると、閲覧できる名刺情報の範囲も異なります。
「名刺を非公開に設定している」「検索条件が誤っている」といった可能性が高いと想像できます。

STEP2-2

おおまかに原因に対する仮説が立てられたところで、立証のために調査をしていきます。
今回は、スキャナーの送信日時から当社の調査ツールで該当の名刺が非公開設定となっていることがわかりました。

お客様は名刺が非公開設定になっていることに気づいていないため、なぜ非公開名刺に設定されてしまったのかという原因もあわせてご案内します。

こうして出来上がった回答がこちらになります。

ヘルプページとマクロはあくまで汎用的な回答を導くためにあります。お問い合わせを頂いた「ユーザーの状況にあった対応」を行うために「調査」をして回答を導き出します。

Technical Support 独自の取り組み「振り返り」

私たちTechnical Support では、前日に対応した問い合わせへの回答をチームで共有する振り返りを毎日必ず行っています。

この振り返りの目的は二つあります。

1.仕様のキャッチアップと回答品質の向上をはかる

自分で対応した問い合わせだけでなく、チームメンバーが対応した問い合わせにも触れることで、回答知識の偏りを減らしてプロダクトの仕様理解を深めています。
さらにSansanでは日々新しい機能をリリースしているため、プロダクトに対する知識をアップデートする場としても活用しています。

2.誤認を生む回答は訂正する

ユーザーに誤認を生む可能性のあるご案内はしないように心掛けておりますが、
もし案内済みの回答に誤りがあった場合は、翌営業日までに訂正できるよう問い合わせ内容を共有しています。

次に、振り返りの進め方についてご紹介します。

まず、3~4人ずつのチームに分かれます。
各チームにはリーダーとなるベテランメンバーが1人ずつ配置されています。

回答品質に偏りが起きないよう、毎日違うメンバーでチームを組んでいます。

前日にチームメンバーが対応した問い合わせを、1件ずつ確認していきます。
チーム全員で問い合わせ内容を確認し、自身が対応した問い合わせを振り返る際は、メンバーに分かりやすいよう要約して補足説明をします。

おわりに

以上の取り組みを通して、私たちTechnical Support では、問い合わせ品質の担保および向上を心掛けています。
今後も私たちTechnical Supportのミッションである「携わる全プロダクトと全ユーザーの距離を縮める」を実現するために、頂いたお問い合わせに1件1件向き合っていきます。

Sansan Technical Support と意見交換していただける方がいればお気軽にご連絡ください。
Sansan Technical Support 大谷・野口
sg@sansan.com