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三浦半島釣り魚図鑑(35) マダイ

息子は、たいてい釣りから帰ってくると、「やー、今日はイナダ釣れたわー」とか、「今日はなんと、カツオが釣れたよ!」などと言う。で、私が「本当!」と驚くと「嘘に決まってんじゃん」と笑って落とされるのが常なのだけれど、ある日「今日はマダイが釣れたよ」というので、「ウソでしょ」と言ったら本当にマダイが釣れていた。

とは言っても体長11cmのかわいい小魚。タイと名前の付く魚はけっこうたくさんあるし、似ている魚もあるだろうと調べてみたけれど、よく似たチダイやキダイにはないという目の周りの青っぽい色や、エラが赤くないところ、尾びれの先が黒っぽいところなど、マダイの特徴といわれるところがたくさんあったので、小さくてもどうやら本当にマダイ!らしい。

ゲームのどうぶつの森シリーズでは割と簡単に釣れるタイだけれど、本当につれたなら、そりゃ、腐っても鯛、小さくても鯛、うれしいものだ。とは言っても釣ったのは息子だけど。私もいつか釣ってみたい。

鯛の幼魚は釣り人にはチャリコとか呼ばれているらしく、まあ、まだ鯛とは言えないくらいのサイズということなんだろう。他にも、カスゴ(春子)というかわいい呼び名で呼ばれることもあるという小鯛。名前のせいで春が旬のイメージがあるけれど、釣れたのは初夏の頃。

全体にピンク色で輝いていて、側面には美しい水色の小さな斑点が、光の加減でキラキラと現れる。眉間のあたりや、目の周りは濃いブルーで目玉の黒目の周りはオレンジ色。なんと美しい魚だろう。お祝い事に鯛をお供えするのは、めでたいの語呂合わせではなく、やはりこの美しい姿をした魚であったことからに違いないと思った。

背びれのギザギザ、尻びれのギザギザは小さいからこそそれほど目立たないものの、これが大きなサイズになってくるときっと迫力ある鯛らしさになるんだろう。

さて、初めて釣り上げた真鯛はやはり、小さくとも塩焼きでいきたい!ていねいに振り塩をして、グリルで焼き、小さな尾頭付きをみんなで分けあっておいしくいただきました。


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