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日本のことば×現代アート 「いんすぴ」

放送作家の倉本美津留さんが手がける「倉本美津留のえりすぐり”これやん”」。倉本さんオススメのアーティストや作品を対談形式でひとつずつ紹介し、webで展示販売するというアートサイトで、実はわたしも2019年6月より掲載してもらっています。

そして、そんな「これやん」が仕掛ける新しい試み「いんすぴ これやん展」が2020年2月17日より汐留のパークホテル東京 Corridor Gallery 34にて始まりました。テーマは「日本のことば×現代アート」。60のことばをモチーフに、60人のアーティストが作品を制作するというもの。これはもう、「大・アート大喜利大会」。倉本さんから出されたお題に、作品で答える。

おもろいに違い無いやつ、です。

わたしは普段からガラスという素材をどのように新しい視点で捉えられるのか、どんな分かり方ができるのか、といったような、大喜利感覚で作品の制作をしているようなところがあるので、今回の「日本のことば」のお題も楽しみにしていました。

そして、わたしに割り当てられたお題は「ばっちり」。

腕をぶんぶん振り回しながら待っていた「ことば」のお題ですが、いざ渡されるとあれやこれやと考えてしまいました。情けない。

これは数日前に初めて知ったんですが、60のことばは、すべて「くじ」でそれぞれの作家に振り当てられたそう。
倉本さんが手がけるM-1グランプリでも、その都度「笑神籤(えみくじ)」でネタ順を決めるという芸人の方にしたら予測のつかないどぎまぎ感が半端じゃないシステムが導入されていましたし、納得です。確かに、「この作家にはこのことば」って想定した上で振り当てるより、偶然の組み合わせの方がこの場合絶対面白い。「何故わたしが”ばっちり”なんだろう?」などと自意識がムクムクと膨れ上がっていたことが恥ずかしかったです。

わたしは搬入のサポートに行ったので、設営作業のかたわら、一足早くそれぞれの作品をチラッと拝見させてもらったのですが、「へー!」「なるほど!」「ふふふ。」「!?」といったように、ことばと作品のコラボレーションの妙を、ただただ純粋に楽しませてもらいました。ひとつのことばを起点に解釈の可能性が限りなく広がる面白さを体感する、とでもいうような。これは何も、ものをつくる人間だけではなく、ことばを使うすべての人が感じる面白さです。ぜひ「ことば」と「アート」をカルタのように組み合わせながら、楽しんで観ていただきたいです。

【日本のことば×現代アート 「いんすぴ」これやん展】
期間:2020年2月17日(月)-3月24日(火)
時間:11:00 A.M. ~ 5:00 P.M.
場所:Corridor Gallery 34(パークホテル東京34階)
参加アーティスト:
安西泉、安東和之、池田千鶴、伊藤香奈、稲石とおる、今井完眞、内田有、江頭誠、大河原愛、大串ゆうじ、大谷陽一郎、大平真梨、大村雪乃、奥島圭二、奥村巴菜、OZ-尾頭-山口佳祐、香川大介、角文平、金谷裕子、カネコタカナオ、金澤シュウ、北奥美帆、KYOTARO、京森康平、久保進、小飯塚祐八、小林真理江、サガキケイタ、櫻井美佳、佐野景子、清水智裕、しりあがり寿、新直子、鈴木杏、鈴木香南、鈴木ひょっとこ、高石優真、高橋キンタロー、田川秀樹、竹村東代子、田羅義史、Cicci、千原徹也、土田圭介、坪島悠貴、中村圭吾、中村眞弥子、はっとり♡かんな、HABUJUN、平井豊果、ひらのまり、ヒロ杉山、福本歩、前田恭兵、松枝悠希、松本亮平、山下健一郎、山田勇魚、HUIT、若佐慎一

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