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#創作大賞感想「きむみさんへ贈るラブレター」

きむみ23さんは一人のnoterであるが、その前に一人の人間であり女性であり、主婦であり母親である。
有名人でもなければ、何かを社会に残した人でもない(きむみさん、ごめんなさい)
でも、その名もなき一人の女性が書く物に、私はいつも心を奪われる。
最初に読んだ記事から、魂が揺さぶられる思いがした。

きむみさんと私の共通点は色々あるが、その中でも笑ってしまうのは、使っているシーツが一緒だったことだ。遠く離れて暮らす顔も知らない者同士なのに文章だけで共感し、知り合った私達が同じシーツにくるまって眠る。それだけでも不思議な気持ちになれた。
一日の眠りにつく時、私はふと「きむみ」さんのことを思い出す。今日も頑張っている?泣いてはいない?挫けていない?
あぁ、そんな小さな共通点よりも、きむみさんのお母様と私の母の誕生日は一緒だったね。
そして一番の共通点は、介護を経験していることだ。

いや、違う!!

私の介護生活は、たった7年半で幕を下ろしたが、きむみさんは現在も愛するご自分の娘さん、次女ちゃんの為に20年近く介護を続けている。
こう書くときむみさんが、まるで暗い人のように感じてしまうかもしれない(苦笑)私と気があっちゃう人だ。芯は明るい人だと勝手に思っている(笑)

そんな大好きな彼女が「創作大賞」に記事を投稿したと知ったら、お節介な私が「感想文」を書かないはずがないじゃないか!
いや、書かせて欲しいのだ。
貴女のことが大好きな私が書かないで誰が書く!
と鼻息荒らく「感想文」と言うよりも「推薦状」をnote運営部の方々に叩きつけたい衝動にかられた(笑)



きむみさんのこの記事は、きむみさんの若き日の子育ての奮闘と現在の心境を綴っている。
敢えてなのか、次女ちゃんの難病にはサラリとしか触れていない。
いい?
名もない普通の女性が生きてきた心境の変化を細やかにただ表現しているだけだ。
でも其処には積み重ねてきたきむみさんの貴重な「時間」がある。
ズシリと心の奥に響く。

ある日、彼女は子供達と些細なことで大笑いをした。
日常の普通の出来事のはずだった。
しかし翌朝、保育園に通っている長女ちゃんは、先生に嬉しそうに報告したそうだ。

『あのね、すごく良いことがあったんだよ!昨日ね、ママが笑ってくれたんだよ!』

ぴょんぴょんと嬉しそうに跳ねながら、そう長女ちゃんが先生に報告した姿を保育園の先生が連絡帳に書いてきむみさんに教えてくれたそうだ。

きむみさんは、それを読みながらわんわんと声を出して泣いたと言う。読んでいる私の方も泣きそうになった。
そして、その夜、眠っている我が子達に泣きながら謝ったそうだ。

次の年の春、大切な次女ちゃが病気を発症してしまう。でも誰が予想出来ただろうか?
そんな悲劇が起こるなんて。
神様はなんて意地悪なことをなさったのだろう(泣)罪もない幼子に…

きむみさんと私は「頑張って」とか「神様は乗り越えられない試練は与えない」と言う無責任に発せられる言葉が嫌いだ。
もう充分に頑張ってるよ!
ヘトヘトなんだよ、私はっ!
そう言い返したいけど、言い返せないもどかしさ。
だって、その人達も元気付けようとして善意で言ってくれたのだから。

きむみさんは、現在の思いを「春」に寄せて書いている。
春は好きだった筈なのに、大変な事が起こり過ぎて悲しい思い出ばかりになってしまったきむみさんの春…。

でも二十年近い歳月を経て、自分の気持ちが健康で強ければ、やっぱり春は好きだったと思えるようになったと言う。未だに油断をすると嫌いな時も、頭を擡げるそうだけど…
人間は完璧でも強くもない。
それなのに乗り越えなければならない試練が山積みだったね、きむみさん。

今年の春、気遣いの出来る優しいお嬢さんに成長した長女さんが一言
「私、桜が好きなんだよね」
とポツリと言ったと言う。
その大人になった長女さんの横顔を見つめるきむみさんを私は後ろから、そっと抱きしめたいと思った。
貴女がしてきたことが少しづつ報われているね。
ほら、こんなに素敵な人に育ったよ、長女さん。

いつか一緒に桜を見よう。
その時までにもっときむみさんの元へ幸せが舞い込めばいいと切に願っている。


こんな感想で、いい?きむみさん。
貴女の素敵な文章を汚していない?
思いは届いてる?
大好きだよ、きむみさん



最後にどうしても、きむみさんを知る上で読んでもらいたい記事を一つだけ紹介させて頂いて、
私の拙い感想を締めくくりたいと思う。

どうか、きむみさんの思いが皆さんに伝わりますように。










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