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青信号で止まりたい

青信号で止まりたい。
渡れなかった友達を待ったりとかじゃなくて、赤信号から変わった瞬間からまた赤に変わるまで全部を点字ブロックの上で立って過ごしたい。
信号が変わった瞬間、周りの人は信号が変わったらいつも通りに渡ってく。
でも私は変わった信号の青を見た瞬間にふと頭に沸いた選択肢にしたがってみる。
信号が変わったら渡るなんてもう小さいころから脳に焼き付いた無意識の領域。けどそれを自分の意志でやめてみたい。

きっと赤信号を渡るよりもずっと深くて、大きいけれど自分では何かわからない感覚を抱くと思う。それが自分がいなくても社会が動いてるって実感するから来るものなのか、はたまた自分の無意識の社会への適応から抜け出したという快感なのかはわからない。

たまに信号を待つ時間を嫌だと思うことがあるほど切り詰めた忙しい今の生活で、多分ふとした思い付きで青信号を止まるなんて簡単にはできない。
けど、ふと湧き出た自分の欲望に忠実になればきっとその行動ひとつでも心が落ち着くかも。
夕暮れに散歩をする人、夜の公園で缶ビールを持った人だったり、夜空か都市の光を見てベランダで煙草を吸う人はきっとみんなどこか抜け出せるような場所を見つけて生き続けてる。
でも、それらの大半が夜じゃないと見つからない。そんなこの社会で日中に私は青信号を止まってみたい。

ここで大事なのは、前々から「渡らないぞ!」って決めて渡らないんじゃなくて、ふと『渡らないとそうなるんだろう」っていう興味に従ってやってみること。たぶんそうじゃないと意味がない。

いきなり棒立ちをして渡らない人なんて、怪獣映画や宇宙人の映画で最初に気付いて空を指をさす人みたい。
もしかしたら、そうゆうのに最初に気付くのって青信号を止まってみた人なのかもね。

もしこの先、赤信号を待ってるときにこう思ったら立ち止まってみたいな
もし青信号を渡らない変人が居たら、もしかしたら私です(笑)

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