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毎年受付けお疲れ様です

コミュニケーション

ウチの町内会では毎年がん検診を取りまとめてくれている。
「回覧板」でお知らせと申込用紙を回して希望者は氏名を記入するのだ。
そして町内の会館前に検診車が来てくれて受診できるようになっている
のだが
受診希望者は高齢者が多いので(あ、察し
受付の方の苦労を毎年目にしている。
希望者にはあらかじめ問診票が配布されていて
私は事前に記入して持っていくのだが
まあ半分くらいの方々は当日その場で記入していて
さらには記入に手間取って受付の方に手伝ってもらうのだ。
それでは大体毎年目にする場面を再現してみよう(六角精児の声で
「こちらでお手伝いしますねー」
「住所氏名生年月日はこれでよろしいですね?タバコは?」
「吸わない」
「はい、吸わない、と。お酒は?」
「飲まない」
「はい、飲まない、と。ご家族で〇〇になった方は?」
「母が〇〇で姉が△△で」
「はいはいお母様が〇〇でお姉様が△△ですね?」
「ご自身は?」
「あー、□□で手術しましたねー」
「それはいつですか?」
「えー…」長考に入る…
「あ、はいはい、それではですね、こちらで書きますね」
「では本日は胃のバリウム検査ですね?」
「はい」
「朝から何も飲んだり食べたりしてませんね?それではこの番号札を-」
「あー、食べました」
「え、食べちゃいました?」
「朝はちゃんと食べる ♪」
(受付の方頭を抱えてのけぞるが笑顔はそのまま)
「えーとですね、食べちゃったらバリウム検査できなくてですね-」
「今日は受付だけだと思ってたんだけどそしたら回覧板持って町内会長の所に行かんきゃならんかったんだねーいやほらバスで検査するところに連れてってくれるでしょ毎年アレだと思ったのよーだったら町内会長のとこへ回覧板持っていかんきゃなんなかったんだねーだって回覧板見たらそれだと思って-」
「えーとですねどちらにしても食べちゃったらバリウム検査は出来ないんですよ」
「肺のレントゲン検査だったら食べちゃってもできますけど」
「肺は丈夫だ ♪もう、ずーっとレントゲンやってない」
「ずっと検査していないなら、せっかく来たんですからやっていきませんか?」
「うーんそうだねー、じゃあやってくわ」
その方は番号札をもらって放射線技師に手を引かれて検診車へ。
何だか落語の「代書屋」や「みどりの窓口」のような。
要するに身の回りの事は出来ても要支援状態なのでござる。
受付の方は毎年こんな具合に
よくわからない高齢者の話を上手に聴き取って検診へと導いている。
イライラすることなく
聴き取りやすい声で
穏やかに。
もう、尊敬してます ♪
ここまでやってくれていても
年々検診者数は減っているのでござる。
自力で歩けて職場の検診等が無い人は結構いると思うのだが。

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