見出し画像

仙台おさんぽとあたまんなか

昨日初めてnoteを書いてみたが、思いのほか人に読まれていて驚いたし素直に嬉しいと思った。今日は見出しもつけて昨日より少し長くのんびり綴ろうと思う。…決して調子に乗っているわけではない。これから読む人が減るかもしれないし、そうでなくとも長い文章をだらだら書いても読むほうは疲れてしまうだろう。あくまで、ゆるくあたまんなかを綴ります。


仙台城跡へ

朝9時のバスに乗ろうと思っていたが寝坊してしまい、10時のバスで仙台へ向かった。特に行きたいところは決めず、バスの中で考えていた。調べていると、興味のありそうな博物館や美術館、科学館といったミュージアム系はあいにく今日まで休館…。中学校の社会科見学で行きそびれた仙台城跡に行くことにした。


最寄り駅から歩く途中、工事などの作業現場があってそこかしこにバリケードや機材が鎮座していたが、人気は少なく天気は良く、自然の心地よさを感じるには十分な空気だった。

山道を15分ほど歩いていくと立派な石垣が見えてきた。どのように積み上げていったのか、石材はどうやって加工したのか、そうした疑問がふと浮かんでは消えていく。

立派な石垣…一体どうなってるんだろう


神社で新年の参拝をし、伊達政宗像を拝む。仙台”城”なのに城ではなく銅像を拝んだ。いや、ここは仙台城”跡”。残念ながら城は第二次世界大戦の空襲で焼失してしまった。仙台藩の藩主であった伊達政宗は文化にも精通していた人物で、伊達家の伝統を学びながらも様々な文化を吸収して仙台を発展させることに熱意を注いでいたという。戦争が命だけでなく貴重な文化的財産を破壊してしまうことは何とも悲しい気持ちになる。



散華ー戦死の美化

だが、ここで思うものがあった。かつてここにそびえたっていた立派な仙台城もまた戦禍の産物なのではないか、と。

史学科の学生でありながら日本史の知識がほとんど抜けていて知識不足だが、日本の多くの城は戦国時代に戦国武将によって建立されたというイメージがある。戦国の世とはどのようなものだったのだろう。

当時には将軍と武士の間の信頼関係や美徳が存在し、そのどれもにドラマがあったのだろう。そしてそうした戦は最終的に日本統一という形に落ち着くために必要なものだったのかもしれない。



しかし圧倒的なカリスマと実力を持った勇猛にして聡明な武将が称賛されている一方で、その活躍の裏には数々の痛みがあったのではないかと考えてしまった。彼はどのような気持ちで城を造ったのだろう。

もちろん彼も痛みを味わったはずだし、誇りがあったはずだし、守りたかったものがあったはずだろう。



それでも、ふと考えてしまった。



伊達政宗の像だけを見ていたら、そのように考えなかったかもしれない。
教科書の「歴史」を思い出しながら名だたる武将の武勇に関心するか、あるいは銅像はこんなものかと足早に帰っていたかもしれない。

参拝した宮城縣護國神社は、大東亜戦争で東南アジアで戦った戦没者や神風特攻隊として散っていった兵士を祀っていた。

それを見て少し、違和感を覚えた。
彼らの勇敢さ、そして果敢に戦いつつも散っていった悲壮な姿を美化している碑文に。彼らが戦争で行った活躍(暴力)に焦点を当てた慰霊に。

彼らは国の命令で戦うことになった。国のために死ぬことが美徳であるという心性が国内に広まった状態で。本人の意思がどうであったかはわからない。

だが、それによって殺された兵士は?民間人は?
誰にも知られず土に還った人々は、今頃救われているだろうか。



戦争は敵を多く殺した方が勝ち
人を殺すのは悪者でも敵を殺すのは英雄だ

戦争とはそういうものだということはわかっている。
そうした意味では神社で祀られていた彼らもまた戦争に殺された被害者だったのだろう。どうか、そうした意味で、彼らの魂が慰められ救われていることを祈る。


いずれにせよ、そうした歴史のもと今の世があるのだろう。
戦争未経験かつ浅学な私のような人間は、戯言は言わずとりあえず散っていった兵(つわもの)たちに感謝しておくのがよいだろう。

平和に過ごせることに感謝



不可視の犠牲

とはいえ戯言から考えさせられるものはあった。

目を向けられていない痛みがあるのではないか。そうした視点は大切かもしれない。どんな出来事にも注目される側面と注目されない側面がある。


能登半島地震で帰省中の中学生が亡くなったという報道はたいへんに痛ましいものだ。

だがなぜその中学生が取り上げられ話題になっているのだろう。何十人もの人々が亡くなり、行方不明になっているのにもかかわらず。

こうした視点を持てる人間になりたい。そして、そこから一歩、目を向けられていない人々に対しても何か行動できる人間になりたい。


noteを書いていると時間があっという間に過ぎてしまう。今まであたまんなかを書き出してこなかったが、結構でてくるものだ。たのしい。


麺屋"政宗"の油そば おいしい


やはり、仙台はいいところだった。都会と自然が同居していて、豊かな文化的スポットもたくさんある。東京とも筑波とも福島とも違った魅力がある。今回行かなかったミュージアム系の施設にもまた行きたいな。

今年の目標を書こうと思っていたが、長くなってしまうので今日はこのへんで…。

(悪癖ここに極まれり)









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?