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八支則のヨーガ 1.4【ブラフマチャリヤ】

ブラフマチャリヤ 禁欲の誓い

イーシュワラと先生と聖典(ヴェーダ)の3つに没頭する生活がブラフマチャリヤで、そのために、快楽にふけることを制御する練習。

ヨーガって何?(パラヴィッデャーケンドラム)

ヴェーダの文化では伝統的に人生の4つのステージがあります。

ブラフマチャリヤ 学生期
グルハスタ 家庭、仕事期
ヴァナプラスタ 林住期、隠退準備期
サンニャーシー 隠退期

先生の下でヴェーダの学びに専心する「学生期」のことをブラフマチャリヤと言います。

先生がヴェーダの言葉によって明かす主題は、「イーシュワラとは何か」です。

また最後のステージであるサンニャーシーは、家庭や社会での全ての役割を手放して、聖典の学びを完成させるためのステージです。

ブラフマチャリヤは聖典を学ぶことと、先生の身の回りのお世話をすることが本分であり、家庭を持ったり、仕事をしてお金を稼いだりすることはありません。

ブラフマチャリヤやサンニャーシーが聖典の学びに専心できるように、ダーナ(寄付)によって経済的に支えるのはグルハスタの役割です。

私たちのほとんどは社会人、グルハスタだと思いますが、グルハスタは、家庭や社会での義務・役割を通して心を成長させるためのステージと言われます。

心の成長とは、どんな場面でもイーシュワラを想える客観的で情緒的に成長した考えを持ち、自分自身もイーシュワラらしく、優しさ、丁寧さ、思いやりを持って振る舞えるようになることです。

情緒的な成長なしに聖典の結論、ヴェーダーンタの明かす知識を完成することはできず、義務や役割による成長の機会が豊富なグルハスタは大切なステージです。

またグルハスタのステージにあっても、ダルマ、イーシュワラから考えが離れないように、行いがカルマヨーガとなるように、祈りや瞑想、学びを続けることが大切にされます。

どのステージにあっても、私たちが本当に求めているものは精神的な自由、モークシャです。

そのための準備として、必要な心の成長のために、学ぶべき時には学ぶことに、義務によって貢献すべき時には義務を果たすことに時間やエネルギーを集中する必要があります。

束の間の喜び、目先の快楽に夢中になって、より大切なゴール、人間として生まれてきた目的を見失わないようにというのがブラフマチャリヤの教えです。

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