見出し画像

気軽に薪能を観る、という日常

一昨日は椎崎諏訪神社へ。久しぶりに薪能を観てきました。

演目は「羽衣」です。
「鶴の恩返し」の羽衣を見つけて天に帰ってしまう部分です。

一応念のため簡単に書くと、薪能とは夜に薪をたいて、その明かりで鑑賞する能です。

今は舞台に電気もついていますから「明かりで鑑賞していました」の方が正しいですかね。
昔はもっと暗い中で観ていたと思います。

佐渡は世阿弥の流刑地でもあり、今でも民間で能が非常に盛んです。最近知りましたが、戦前の男子は謡曲が歌えるのが男のたしなみだったそうです。

7時半開演だったので、6時半過ぎに家を出て7時前に神社に到着しました。

やはり既にたくさんの車が駐車していました。思ったより新潟ナンバー以外の車も。
事前に家人に「そんなには、来ないでしょ」と言いましたが、それは千人単位ではないでしょうと言う意味で…想定どおりだったのですが 「たくさん来てるじゃん!」と謎に責められました(苦笑)

誘導に従って停めた所から舞台まで何分か歩きました。会場に着くと、席に着いている人はそれほど多くなく、前の方に座れました。

立派な能舞台です

それにしても。野外だったので5月とは言え、寒かったです。皆さん完全防備。毛糸のベストを着ていましたが、薄手の羽織物だったのが悔やまれました。新聞紙をベンチの上に敷いて座っている方、多数。次回からは私達もそうしようと心に決めました。

7時半になり、主催者の挨拶の後、火入れの儀式。

この火をくべる手順、実は難しいそうです。
なかなか火が着かないと興ざめですもんね。

上演中の写真撮影は可能ですが、もちろん動画は禁止でした。
ずっと肉眼で観ていたかったので、ほとんど撮っていませんが、2枚ほど。

右手の男性が手にしているのが羽衣
羽衣のお衣装も美しく

昼間観る能と薪能では幽玄さが違いましたね。
昔はもっとほのくらい中だったので、より一層美しく見えたのではないかと改めて思いました。

6、7、9、10月の第一土曜日に開催されるので、来月もまた来ようと思いました。
一般的に「能鑑賞」というと敷居の高いイメージがありますが、民間で普通に演じたり鑑賞したりする文化、継承していってほしいものですね。

この記事が参加している募集

ふるさとを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?