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40歳ガチ婚活(40):誠実さダダ漏れ男の行動とは。

ぶっこんだ初対面でのお茶の1週間後、Mさんと夜ご飯を食べに行った。

初対面のお茶のあとから、1週間は毎日LINEをした。
何のドラマ観てますか?
とか、
お天気が不安定でちょっと喉が痛いです
とか、
アプリでやり取りしていた内容とそんな変わりなかった。

1回目と同様お店はわたしが探して、雰囲気の良いイタリアンにした。
いつもよく行く街の、何度か行ったことあるお店。
わたしは背伸びをしなきゃいけないようなオシャレなお店や、慣れない場所での食事が苦手だから、自分でお店を選ぶのは嫌じゃないしむしろ安心する。
世の女性はやっぱり、男性に素敵なお店を予約してもらう方が好きなのだろうか。
この点に関しては、わたしはとっても都合のいい女。

前回フィナンシェをもらったから、今回はわたしが大好きなどら焼きを買って行った。
わざわざ遠回りをして。
Mさんのことを好きになっているから遠回りをしたわけではない。
まだ1ミリも好きになってない。
初対面でわたしにぶっ込まれたのに笑顔で応えてくれて、これまでどんな男性にももらったことのないお土産までくれたことがとても嬉しくて、同じようにMさんにも喜んでもらいたいと思ったから。
優しさは伝播するってやつ。

嗚呼、なんという平和。

今までの恋愛だと、だいたい2回目に会う頃にはかなり気持ちが高ぶっちゃってたから、この日はどら焼きなんて婆さんかよというようなお土産をスタコラ買いに行っている平和に驚いた。

早い段階から気持ちが高ぶっちゃうような恋愛は、集合前なんてもう心臓がバクバクしてお腹がきゅるきゅるして、頭上にはお花畑が見える。
でも今日はそんなのもない。
何食べようかなーと、頭上にピザを見ながらお店に向かった。

Mさんいた。
特に先週となにも変わらないな。

まだずいぶんとよそよそしいまま、お店に入る。

わたしはお酒がそんなに強くなくて、体調によっては具合が悪くなる時もある。
調子が良かったとしても、お酒を飲むと食事が入らなくなる。
とはいえ、お酒を飲む男性と食事をするときは気を遣ってしまって、2杯くらいは頑張る。
でもこれから仲良くなる人とは、もうそうやって無理するのもやめようと思っていたから、
「お酒はそんなに飲めないので、ジュースが飲みたいです」
と言って、堂々とジンジャーエールを注文した。
具合悪くなる心配も、お腹が苦しくなる心配もしなくていい。

嗚呼、なんという平和。

だがしかし。
お酒を飲まないと困ったこともある。
わたしの緊張がほぐれないから、飲んでいる時と比べてやや砕けられない。
テンションが上がらない時には「能面」と呼ばれたこともあるわたしだし、本当はビール半缶くらいは必要なのかもしれない。
あとは、2軒目行きましょう、という勢いが生まれない。
Mさんは飲んでいたけど、飲まないわたしを眼の前にしてはそんなにお酒も進まなかっただろうし、この日は2時間半でお開きとなった。

でも、この2時間半でMさんはまたしても誠実がダダ漏れだった。

会話の中でわたしがぽろっと自分の会社名を言ったら、その話が終わったあとに、
「ぱいなっぷる子さんが会社名を教えてくれたので僕も、、」
と、勤め先の会社を教えてくれたのだ。

これがどんなに素晴らしいことか、わたしは知っている。

ダメ男引き寄せマシーンのわたしは、好きになる人のほとんどが全く信用できないような人だったから、いつも「名刺をもらう」というのをファーストミッションに掲げていた。
名刺をもらえれば、少し身元は保証されるし、勤め先を知られればそんなに悪いこともできないだろう。(と思っていた)
まぁでも名刺をもらったとて、悪いことするやつはする。

だから、聞いてもいないのに会社名を教えてくれたこの誠実な発言が、すごく嬉しかった。
「わたしが教えてくれたから」という動機もなんか誠実さがダダ漏れ。

そしてこの日は、少し進展があった。

わたしが、Mさんの手のひらを人差し指で触った
牛歩!

Mさんが話しながら手を見せてくれた流れで。
お酒を飲んでいれば人差し指どころか、手全体を触っていたかもしれない。
でもシラフのため、そして、まだ好きではないから、触れるのには抵抗があった。
向こうからの好意をほんの少しだけ感じていたから、なおさら。
だってわたし、まだぜんぜん好きになってないよ。

そんなこんなでどら焼きを渡し、これまた前回に続きすんなりと、次はドライブに行く約束をして解散。

この日不安になったこと2点。
①手に触れることになった時のあの抵抗感。実は嫌悪感だったりしないよね?
②2時間半で会話がもうお腹いっぱいって感じだったけど、大丈夫?

初対面のお茶の方が楽しかったな、と思ったりした。

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