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【はじめての生理ボックスの開発秘話その②】「はじめての生理ボックス」をつくるまで-商品のこだわり

はじめて生理を迎える親子に寄り添うギフトボックス「はじめての生理ボックス」。
2021年3月8日の販売開始からご好評をいただいており、お子さんへのプレゼントとしてはもちろん、性教育の授業やワークショップの現場で、知育教材としてもご活用いただいています。
前回の投稿では、「はじめての生理ボックス」の開発の秘話や制作の背景についていろいろお話を伺いました。

今回は、「はじめての生理ボックス」に入っている各アイテムに焦点を当て、商品の詳細やこだわりについて、引き続き企画者の飯塚さんよりお話いただきました!

ー「はじめての生理ボックス」のアイテム選定にあたり気をつけた部分はなんですか?

まずは、企画者である自分が男性だからこそ、わからないと感じる部分がたくさんありました。そのわからないことを当事者である女性の方たちにていねいにヒアリングし、想像で考えるのではなく、きちんと実態を把握することがなによりも大切だと考えました。
生理は痛みや経血の量、精神状態など人によって個人差が大きいものなので、生理ボックスをつくる際に、誰に焦点を当てるのかが非常に難しいと感じました。
また、自分は生理を体験したことがないので、ある日突然自分の体から出血することがどれほどのことなのかわかりません。わからないことだからこそ、自分の考えだけで決めるのではなく、実際の体験者である女性や友人のお子さんに意見を聞き、その大変さや苦労について耳を傾けました。

女性用のアイテムだからといって女性だけでつくるのではなく、男性も女性も対話を重ねてゆくことで、いい商品を一緒につくることが大切だと感じています。

ー「はじめての生理ボックス」のアイテムは何が入っていますか?

ショーツは3種類で、昼用、夜用のサニタリーショーツと、吸水ショーツを入れました。その他に、ナプキンポーチ、はじめての生理ブックが入っています。

Take care with PEANUTS はじめての生理ボックス

女性にヒアリングを重ねていく中で、「はじめて生理になったときに、紙のナプキンをどの位置につけたらよいのかわからなかった」という声を聞きました。そこで、サニタリーショーツには、マチの部分にガイドラインをつけて、自分にあった位置に紙ナプキンをつけられるように工夫しました。

サニタリーショーツのマチ部分

当社は下着メーカーなので、吸水ショーツやサニタリーショーツを中心にした「はじめての生理ボックス」にしましたが、このボックスをきっかけに、様々な生理用品を試しながら自分に合ったものを選んでいってもらえたらという思いがあったので、当初は紙のナプキンやタンポンなどを一緒に入れられないか、ということも考えていました。

ーショーツのデザインがカラフルで印象的ですが、こちらのデザインのこだわりはありますか?

これまでのサニタリーショーツや吸水ショーツは、黒や紺色ばかりで暗いトーンのものが多い印象でした。もっとカラフルなものがあってもよいのではないか……?と思ったこともあったで、思い切ってカラフルでポップな色遣いを採用しました。

ガイドライン付きショーツ 昼用(サニタリーショーツ) レッド

僕が小学生の頃、女の子の友達に混じり文房具屋さんに買物へ行くことがありました。自分のお気に入りの色使いやデザイン、キャラクターなどが施されている文房具は、友達たちとかわいい!と言い合いながらお小遣いの中から悩みに悩みながら購入していました。

自分は決して勉強が好きなタイプではなかったのですが、新しい消しゴムやノートなどを購入した日だけは特別で「早く明日になってこの文房具を使用したい!」と心待ちにしていたものです。
その経験から、機能付きの下着でも似た体験を再現できたらというのがデザイン着想のきっかけになりました。
とはいえ、思春期前後の子どもに対して子ども扱いしたくないという気持ちもあり、ポップな色とPEANUTSのキャラクターを効果的に使って、かわいらしさとデザイン性、それから機能を両立できるようなデザインを目指しました。

ーオリジナル小冊子「はじめての生理ブック」はどのようなものですか?

前回の話と重複してしまう部分があるのですが、初潮にまつわる不安を抱える子どもたちに、やさしく知識を伝えながら、何かしら心構えやアドバイスができればと思い「はじめての生理ブック」の制作に取り掛かりました。
どうしても内容的に固い説明になってしまう部分があるので、なるべく専門用語を省いて、商品の説明や注意書き、使い方などをやさしく記載し、そこにナプキンや、タンポンなどのいろいろな生理用品の選択肢もあることをイラストを添えて書きました。

生理用品にはさまざまな選択肢があることを紹介

裏面には、「はじめての生理ボックス」に入っているアイテムがどのようにつくられているのかを描いています。商品がつくられる過程をきちんと示すことで、安心して使ってほしいな、と思って明記しました。また、このボックスを送られたときに、自分と社会との接続を少しでも感じられるきっかけになることを目指しました。

ー箱のデザインや形も特徴的ですが、こだわったポイントはありますか?

生理ボックスを企画した当時、自分の3歳の子どもが使い終わった段ボールやお菓子箱に、本人が気に入った石やどんぐりなどを詰めて保管しているところを発見しました。それを見て、「開封した後も取っておきたくなる箱にしたい」と思い、本人の工夫次第で、小物や文房具の収納もできる箱を目指しました。

ころんとしたおにぎり型のボックス

また、このギフトボックスは大人から身近な子どもへ買ってあげるものとして想定していたため、見るからに生理用品が入っているというデザインにはしたくありませんでした
贈る側も、受け取る側も、変に身構えることなく、成長の過程で必要なアイテムのギフトボックスという立ち位置を目指しました。

ーオリジナルポーチはティッシュケースのようなデザインになっていますね。

これは、社内でお子さんがいらっしゃる方からのアイディアでした。お子さんが、生理用品の入ったポーチを学校で落としてしまい同級生にからかわれるといったことがあったそうです。その話を聞いて、落としても生理用品が入っているとわかりづらい外観ならどうかな?と思い、ティッシュケースを模して作成しました。

ティッシュケースに見えるナプキンポーチ

持ち運びやすいサイズ感を採用したのですが、次回作でもう少し大きめのポーチを作ってナプキンの収納数を増やせないかと現在思案中です!

今回は、「はじめての生理ボックス」に入っている各アイテムに焦点を当て、商品の詳細やこだわりについてお話いただきました!

このnoteを読んで、商品に込められた想いを感じていただけたらうれしいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!


【はじめての生理ボックスのセット内容】
・ガイドライン付きショーツ 昼用(サニタリーショーツ) レッド1枚
・ガイドライン付きショーツ 夜用(サニタリーショーツ)ミント 1枚
・ナプキンショーツ(吸水ショーツ) ピンク1枚
・オリジナルサニタリーケース
・はじめての生理ブック
・オリジナルボックス

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