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私たちの社会がいろいろと手遅れな現実をつきつけてくる本

通勤中に聴いた変なオーディオブックを紹介するシリーズ。
今日紹介するのは、

世界の本当の仕組み - バーツラフ・シュミル
カナダの環境科学者の本です。物凄い博学でかなり有名な方で、オーディオブックは図書館から借りているのですが、いつも予約が入っています。

面白いのは、環境問題、エネルギー問題は簡単にどうにかなるもんじゃない。計算してやるから聞いてろお前ら!
って感じで、工業から農業から何から、天文学的な桁のエネルギー収支の計算を突きつけてくるんです。これをですね。

車から排気ガスを出して通勤しながら聴くという。
もうわかったからごめんなさいとしか。笑

私たちの社会は
わかっちゃいるけどやめられない。あほーれ!
です。昭和か!笑

私たちは歴史の中で積み上げてきた複雑なシステムを使い、すでにできる限り効率化しているわけです。これをチョコチョコ弄りまわしても簡単には変わらんよってのを具体的に説明してくれます。

私は過去に他の有名科学者や歴史学者の本の紹介もしてきましたが、

気が付いたのは、科学でや技術で解決できる派の人と、そうでない派の人がいるんですよね。バーツラフ・シュミル氏は解決できない派です。
この記事が面白いですよ。日本の特殊性にも気が付いていて注目しているようです。

グーグル訳は↓

成長を止めろとは悲観的にも聞こえますが、記事の通りビル・ゲイツ氏が注目している方でもあり、環境、社会問題の現実的な取り組みに繋がる積極的なアプローチとも言えます。

私も解決できない派です。
なぜなら土木建設の世界の人だから。これが一般社会よ。

汚染されれば文句言う。災害が起きれば文句言う。インフラが調子悪かったり高かったりすると文句言う。政治や税金に文句言う。そんで研究者や専門家が必死で分析して、エンジニアが採算ギリギリで知恵絞って改善方法を提案しても、今度は私たちが悪者のように言いがかりをつけて来る。伝統的な文化を守れとか、ここにいる全ての生き物を守れとか、無理難題を言ってくる。訳の分からない政治家や怪しげな団体が、自分の都合で難癖付けて来る。じゃあ何もしないから、その土地が水の底に沈んでも、インフラ崩壊しても、仕事無くなって生活できなくなっても知らんよ、と言うとまた文句言う。そうやって何十年も無駄に過ぎていく。

今日の生活で使っているもの、材料、食物がどこからどうやって来るのか、どれだけのエネルギーが使われているのか、どれだけの人間がどうやってこれを支えているのか。シュミル教授でも無ければ、全てを把握するのは難しいですが、せめてちょっとは考えて欲しいです。

あなたのためにも。というわけで、おススメ。
科学で何でもできる派の物理学者の本よりおススメ。

日本語で出ているシュミル博士の本は、これが内容が近そうです。

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