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証券業界から、邦銀、米銀、英銀を経て、現在は投資助言会社を設立し独立。クライアントの資…

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証券業界から、邦銀、米銀、英銀を経て、現在は投資助言会社を設立し独立。クライアントの資産管理をする傍ら、米国経済を中心にマクロ経済分析やFEDの動向、財務分析などによってマーケット判断や投資アクションに役立つ情報を発信。これまで総勢9匹の保護猫と暮らす猫好き。

最近の記事

米国経済今週のポイント(5月27日~31日)

こんにちは、Saltです。 今週月曜日は、メモリアルデーのため米国株式市場は休場です。 米国経済統計で注目されるのが、下方修正見通しの1QGDPや前月からほぼ横ばいながらFRBが政策決定上注目のPCEコアデフレーターの発表でしょう。そして、6月11日から始まるFOMCを控えて、今週土曜日からブラックアウト期間に入りますので、こうした統計なども踏まえた高官発言には注目です。 ちなみに、以下のようなスケジュールです。 28日(火) ・クリーブランド連銀メスター総裁日銀主催

    • 米国経済今週のポイント(5月20日~24日)

      おはようございます、Saltです。 先週の米国株式市場では、NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数が揃って過去最高値を更新しました。年初来の騰落率は+6.1%、+11.2%、+11.2%、でとなっています。ここ一年間で見るとNYダウが+20%程度、S&P500とナスダック総合指数は+30%程度と指数とは思えないパフォーマンスを叩き出してます。 米国外に目を向けてもドイツ、フランス、英国など、主要株価指数が史上最高値を更新している国が結構あります。一方で、日本株の戻りの

      • 米国経済今週のポイント(5月13日~17日)

        おはようございます、Saltです。 今週は、統計発表にイベント、そして国内は決算ピークと、大変慌ただしい1週間になりそう。 まず、特に注目は4月の消費者物価指数(CPI)や4月の小売売上高の発表。予想を下回った場合、FRBによる年内利下げの議論を後押しする可能性が高くなり、米ドル買いの勢いも鈍化すると思われます。反対にCPIが上振れ、小売りが鈍化した場合、マーケットが「スタグフレーションだ!」と言い出しかねず、要注意です。 また、小売売上高の発表もある中で、ホームデポ(

        • 米国経済今週のポイント(5月6日~10日)

          こんにちは、Saltです。 前週とは打って変わって米国市場では、特に静かな1週間となりそうです。しかし、米国企業の決算も引続き続きます。 さらに、連休明け6日(火曜日)から国内市場では決算ラッシュとなります。特に、火曜日のトヨタ、週末金曜日の東京エレクトロンなどは日経平均株価への寄与度が大きいので、注目されるでしょう。 また、火曜日には豪中銀の政策金利発表(4.35%で据え置き見通し)、木曜日には英中銀(BOE)の政策金利発表(5.25%で据え置き見通し)が行われる予定

        米国経済今週のポイント(5月27日~31日)

          米国経済今週のポイント(4月29日~5月3日)

          こんにちは、Saltです。 今週、東京市場はGWに突入し、立ち合いは火曜日から木曜日の3日間のみとなります。 しかし、海外市場ではFOMC、およびその後のパウエル議長の会見、ISM製造業・サービス業の発表、雇用関連指標の発表が続き、週末は4月雇用統計の発表と、イベントが目白押しです。また、その間に日銀の為替介入の可能性もゼロではないため、連休とはいえなかなか落ち着かない1週間になりそうです。 また、欧州では火曜日、4月消費者物価指数(HICP、速報値)の発表が予定されて

          米国経済今週のポイント(4月29日~5月3日)

          米国経済今週のポイント(4月22日~26日)

          こんにちは、Saltです。 まずは、米国経済の予定をチェックしていきましょう。 米国以外での今週の注目は、週末25日~26日に実施される日銀金融政策決定会合と、26日の会合後に行われる植田日銀総裁の記者会見でしょう。展望レポートでは、今年の物価見通しが引き上げられる見通しで、2026年度は2%程度となる見込みです。このところ、植田総裁からは、行き過ぎた円安に対して「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」という利上げを匂わせるような発言が相次いで

          米国経済今週のポイント(4月22日~26日)

          米国経済今週のポイント(4月1日~5日)

          こんにちは、Saltです。 今週は、金融政策決定に大きな影響を与える、2月JOLTS求人件数、3月ADP雇用統計、3月雇用統計の、雇用関連3点セットに注目。特にADP雇用統計や雇用統計においては、賃金の伸びの推移に注目。 また、先週末、サンフランシスコ連銀主催の講演会で「利下げを急ぐ必要はない」と発言したパウエル議長ですが、今週も講演が予定されています。他にも、FED高官がイベントや講演で発言する機会があり、内容に注目が集まります(以下)。 欧州では、水曜日にユーロ圏消

          米国経済今週のポイント(4月1日~5日)

          米国経済今週のポイント(3月25日~29日)

          こんにちは、Saltです。 中銀イベント一色だった先週から、今週は月末に向かって年金を中心に大規模なリバランスの動きが強まることが想定されます。 足元で主要株式市場が史上最高値を更新していることもあり、株式売り、債券買いの資金フローが想定されます。また、米国経済で注目なのは、なんといっても週末の2月個人消費支出(PCE)です。米国の個人消費支出を集計したもので、GDPの約8割を占める個人消費の動向には大変注目が集まります。また、特に、食品・エネルギーを除いたコアPCEはF

          米国経済今週のポイント(3月25日~29日)

          米国経済今週のポイント(3月18日~22日)

          こんにちは、Saltです。 今週は、18日~19日は日銀金融政策決定会合があり、先週末のリーク通りマイナス金利解除となるか、どんなガイダンスが出されるか注目です。また、先週もみ合い、さらに前週末の弱い米国市場の流れを受けて、日経平均など国内株式市場の動きも気になるところです。 さらに、米国株式市場では19日~20日にかけてFOMCが開催され、特に四半期に一度の経済予想サマリー(SEP)が公表されます。GDP、失業率、インフレ(PCE、コアPCE)、金利それぞれの見通しにつ

          米国経済今週のポイント(3月18日~22日)

          米国経済今週のポイント(3月4日~8日)

          こんにちは、Saltです。 今週はやはり、パウエルFRB議長の2回にわたる議会証言(6日24時、7日24時)で、これは半期に一度の金融政策報告です。議長を含めFED高官のほぼ全員がこのところ、米経済の底堅さを背景に利下げ開始時期の決定には忍耐強く臨むとの見解を示していますが、発言の内容には注目が集まります。 また、9日(土曜日)からFOMC前のブラックアウト期間に突入ですので、今週発言の機会のある以下の高官らのコメントにも注目です。 4日:フィラデルフィア連銀ハーカー総

          米国経済今週のポイント(3月4日~8日)

          米国経済今週のポイント(2月26日~3月1日)

          こんにちは、Saltです。 エヌビディアの好決算で賑わった米国市場ですが、今週はFEDが注目するインフレ指標、個人消費支出(PCE)コア価格指数が発表されます。 コアPCE(食品・エネルギーを除く)は前月比+0.4%と前月から上昇幅拡大の見通し。上昇率はこれまで2年の間低下傾向でしたが、今回は昨年12月に続く2カ月連続の上昇となることが予想されます。 ちなみに、これを3カ月または6カ月ベースで年率換算すると、いずれもFEDの目標の2%を超えるため、インフレ抑制は一筋縄で

          米国経済今週のポイント(2月26日~3月1日)

          米国経済今週のポイント(2月19日~23日)

          こんにちは、Saltです。 今週はNY市場はイベントが少なく、注目は、21日(水)に発表のFOMC議事要旨公表(1/30-31開催分)と言ったところでしょうか。もっとも、先週発表のあった、CPIでは住宅、特に帰属家賃がいまだにインフレ圧力になっていることが確認できましたが、そういった意味では22日(木)の中古住宅販売の推移がどうなっているかを見ておくのも、インフレ動向を占う上では重要です。 また、今週は注目企の米企業決算も目白押しです。 20日(火)に予定されている小売

          米国経済今週のポイント(2月19日~23日)

          米国経済今週のポイント(2月12日~16日)

          こんにちは、Saltです。先週とうって変わって、イベントが多い1週間です。 米国での注目はやはり、13日(火)の1月消費者物価指数(CPI)、15日(木)の1月小売売上高、そして週末の1月生産者物価指数(PPI)となります。また、国内では15日(木)の4QGDP(速報値)にも注目が集まります。 CPIについては、先週末に発表された年次改定では、2023年4Qのコア指数は年率+3.3%と改定前から変化なし。さらに総合指数も小幅な修正にとどまっています。 この年次改定を無難

          米国経済今週のポイント(2月12日~16日)

          米国ローン延滞率上昇!?

          NY連銀が公表した、「家計負債と信用に関する四半期報告書」によると、米国の家計債務残高は2023年第4四半期(12月末時点)で17.5兆ドルに達し、過去最高を更新しました。 主な内訳をみると、住宅ローンが12.25兆ドル(前期比+1120億ドル)で全体に占める割合は約70%と最大。その他、自動車ローンが1.61兆ドル(+120億ドル)、学生ローンが1.60兆ドル(+20億ドル)と、ともに約9%。そして、クレジットカードが1.13兆ドル(+500億ドル)で約6%となっています

          米国ローン延滞率上昇!?

          米国経済今週のポイント(2月5日~9日)

          こんにちは、Saltです。 イベント盛りだくさんだった先週から一転、今週は静かな1週間になりそうです。 しかし、引き続き4Q決算は続きます。今週は、ソフトバンクグループの傘下で半導体設計の世界最大手、アーム・ホールディング(ARM、7日引け後)にも注目が集まりそうです。 また、週末には、米労働省が消費者物価指数(CPI)の年次基準改定を行います。来週13日発表の1月CPIから適用される予定で、ここまで発表された内容にも修正が入る可能性があります。 ちなみに、昨年2023

          米国経済今週のポイント(2月5日~9日)

          米国経済今週のポイント(1月29日~2月2日)

          こんにちは、Saltです。 今週は、週前半にFOMCとメガテックの決算、そして週末に1月雇用統計と、イベントが目白押しです。 現地時間、1月30日~31日の日程で始まるFOMCですが、今回は「利下げ」について具体的な言及はない見通し。むしろ、声明文の内容や、日本時間2月1日(木曜日)4:30から開催予定のパウエル議長の定例記者会見での発言に注目が集まります。 「いつから、利下げの議論をしていくのか(すでにしているのか?)」という点が特に論点になりそうです。利下げのタイミ

          米国経済今週のポイント(1月29日~2月2日)