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遠い昔のJK時代、神奈川から北海道へ引っ越した話

久々の思い出話シリーズです。
ずいぶん間が空きましたが、前回のお話はこちら。


では今回のお話です。

神奈川から北海道へ引っ越す日。高2の5月です。
(ちなみに30年前の話です)
最終日まで高校に行ってお別れ会をしてもらい、迎えに来た家族の車に乗って港に向かいます。
そう、車も連れて北海道に向かうので、2日半かけて(当時)カーフェリーで引っ越すのです!

お別れ会でもらった花束を持って後部座席に乗り込んだ私はさながら「千と千尋の神隠し」の千尋。
でも引っ越しが嫌でいじけてふくれて…とはなりませんでした。
切り替えの早い私。部活と離れがたくてメソメソしていた私はどこへやら、車に乗ってからは新生活を楽しむ気まんまんです。
それに、2日後の北海道上陸直後に、大きなイベントが待っていたのでね…。


さて。フェリーはどこかの港を深夜に出発し、北海道の苫小牧港に向かいます。
船に乗ったのはずっと「東京のどこかの港」だと思っていたけれど、調べてみたら苫小牧に着くフェリー「さんふらわあ」は大洗発だそうです。
航路が変わったのか、当時からそうだったのか。だとしたら大洗を東京のどこかだと思っていた私って何?という話なのですが。
ま、とにかくフェリーに乗り、4人部屋の船室でとりあえず就寝!
外を見ても、真っ暗な海ですからね。
スマホも携帯型ゲームもない時代。
船ってずっと揺れてるなあ、と思いながら、眠りにつきました。さらば東京(大洗かも)。


2日半の船旅はまあまあ楽しくまあまあ不便でまあまあエキサイティングでした。

たとえば。
・デッキに出たら海しかない!すごい!
・東京方面を振り返ったら、お皿をかぶせたように灰色のモヤ!雨雲だったのか、汚れた工業地帯のスモッグだったのか…。
・大浴場の湯船は、お湯がなみなみ入ってる!船が揺れるので、常にお湯がザザーン、ザザーンとめちゃめちゃあふれます。
・食事が3食レストラン!でもメニューが少なくお値段高め。
・揺れる…。酔いはしないけど、揺れる…。
・途中でテレビが映らなくなった!陸地から離れたところを航行していたのか、東北沖に来たからテレビのチャンネルが減ったのか。小6の弟は楽しみを奪われました。


初日の朝こそ、何を見てもキャアキャア言っていましたが、すぐ飽きてしまいます。
豪華客船に乗っているわけではないので、デッキのプールもダンスパーティもオーケストラの演奏もないですからね…。

船内で2泊して、最終日の朝5時。
私達ファミリーは、北海道に降り立ちました。
新生活の始まりです!

さてさて。実はこの日の朝8時に、既に私たちが住む予定のT市で予定がありました。
それは…私の高校の編入試験!
なんでそんな無茶なスケジュールになったかというと、
①事前に飛行機で行き来して(宿泊も込み、親も同伴)試験を受けるのは費用的にも交通事情的にも負担が大きい
②私がギリギリまで前の高校に行きたがった
ということで、半分は私の自業自得なんですね、えへへ。

苫小牧からT市までは約150Km。父の運転で2時間半のドライブです。
どこかのコンビニで朝ごはんを買って…と思いましたが、なぜかどこにもコンビニがない!
気づいたらT市に着いていました。今はそんなことないんでしょうが、当時はホントになかったんですよ…。

結局、高校の近くにあった昔ながらの雑貨屋さん(オシャレなヤツじゃなくて、食料品とか洗剤とか売ってる系の)でパンを買って食べ、私はT高校の門をくぐったのでした。

校長先生に挨拶をして、応接室で編入試験がスタート。
教科は国数英の3教科です。国語と英語が得意だったのでそれは問題なし。
数学は、事前に前の高校の進度を聞かれていたので、既習範囲の定期テストみたいな感じでギリギリなんとかなりました。
(当時は「基礎解析」と「代数・幾何」だったなあ、今は違うみたいだけど)
学校の偏差値的には、前の高校よりT高校の方が少し上でした。
だから編入試験も難しいのでは、と心配していましたが、良心的な難易度にしてくれたようでホッとしました。

試験監督の先生は、ツルッとした頭皮に大きな目と長いまつ毛が印象的な男性。
チャイムが鳴っても『やめ』みたいな合図がなく、「?」と思っていると『あ、終わりました?』とニコニコしながら回収に来てくれる優しそうな先生でした。
多分、トータル5分位は多く試験時間を取ってくれたような…。あれはサービスだったのかな?

翌日、無事「合格」の連絡があり、翌週からT高校に通うことになりました。

まだ制服、できてないけどね!
というより、合格通知もらわないと制服作りに行けないので、3週間くらいはできないけどね!
前の学校の制服で通っちゃうからね!
私、そういうの気にしないんで!


次回、『北海道の高校に、神奈川からの転校生現る!(仮)』をお楽しみに!

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