人生で最悪の日を思い出している
午前8:50
朝から自転車を走らせ、大学にやってきた。
1限の授業が始まり、広い講義室の後方の机に座る私は、パソコンに表示させた講義レジュメを眺めながら、今、人生で最悪の日を思い出している。
私は高校2年のときアンドロゲン不応症と診断され、人生のどん底を経験した。
生きるのが辛かった。
何かの拍子で死んでてもおかしくなかったのかもしれない。
「染色体検査の結果は、46,XYでした。」
「あなたは完全型アンドロゲン不応症です。子宮と卵巣は、ありません。精巣があるけど、精