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LPIC 303 受験記録

LPIC303を受験し無事合格しました。

合格ラインギリギリだけどね・・


分析

各セクション(Topic)の子セクションごとに設定されている「weight」を合計するとちょうど「60」で出題数60問と一致することから、weight=出題数 となるのではないかと推測し、以下のような分析をしてみました。

  • Topic 331: Cryptography
    正解率 64% = 10/17問正解

  • Topic 332: Host Security
    正解率 46% = 6/13問正解

  • Topic 333: Access Control
    正解率 62% = 5/8問正解

  • Topic 334: Network Security
    正解率 82% = 14/17問正解

  • Topic 335: Threats and Vulnerability Assessment
    正答率 60% = 3/5問正解

全体
500点 / 800点 = 63%
38問 / 60問 = 正答率 63%

こうしてみると出題数が多い 332: Host Security でもう少し正答率を上げたかった気がする。
個人的にネットワークは得意分野なので 334: Network Security の正答率が高かったのは素直に嬉しい。

雑感

(1)学習リソースについて

LPIC303-Ver3.0については、LPIC/LinuCでおなじみの "あずき本" や "黒本" といった対策本がなく、かろうじてLPIC303-Ver2.0の黒本が電子書籍やメルカリで出品されているだけなので、そういった書籍とYoutubeのLPI日本支部のチャンネルで「LPIC303新バージョンの紹介」という動画で差分を確認することになる。

また、これはLPICもLinuCも同じことが言えるが、レベル3ともなると学習リソースが極端に少なく学習には苦労することになるので、実務経験があったほうが良い結果につながるのは当然のことと思う。

ただ、一つ救いだったのは試験範囲のセキュリティツールに関してはYoutubeで英語の動画が多数あって、そのなかから字幕の自動翻訳が有効にできる動画は非常に参考になった。

(2)OpenVASについて

試験対策で一番困ったのは OpenVAS という脆弱性検査ツール。
本編にも書き残しているが、OpenVAS は Greenbone-Vulnerability-Manager(GVM) フレームワークの一部として取り込まれていることから、LPIC303-300の試験範囲には `openvasmd` や `openvassd` コマンドの記載があるものの、現在実現できるGVMの環境を構築するとこれらのコマンドがないのでGVMでの類似コマンドをチェックしておく必要がある。

(3)問題集について

やはり、問題集サイト Ping-t は外せないもののLPIC303-Ver2.0までの対応なので試験対策としては不足感は否めない。
また、範囲が不足していることよりも範囲外の問題を意図的に除外する機能がないことのほうがストレスを感じた。

(4)環境構築について

試験範囲を分析すると、CentOS7とかUbuntu1804あたりがターゲットになりそうだったが、概ね最新のディストリビューションでも問題なかった。
一部 `dnf` や `apt` では提供されていないツールもあったが、公式ドキュメントを参考にインストールしコマンド操作をすることはできた。

LPIC303学習記録として書き残した本シリーズでは RockyLinux 9 や Ubuntu22.04 で動作の確認できた。
KaliLinux 2023.4 もGUI環境をインストールして活用した。
一部パッケージ名が違うなどディストリビューションの違いによるありがちな事態は発生したがGoogleで調べてなんとかなった。

いつも使っているLXDコンテナ環境が使えるかどうかは確認していないが、カーネルやブロックデバイスが絡むところはコンテナの利用は難しいのではないかと思う。(コンテナなのでDockerについても同じだと思う)

(5)LPIC303 or LinuC303?

「短期集中で合格証書がほしい」という人 LinuC303 が無難。
学習リソースが揃っている LPIC303-Ver2.0 相当の LinuC303 であれば十分対策が可能なので合格への近道かも。

「エンジニアとして成長したい」「セキュリティに対する自信をつけたい」という人は LPIC303 がおすすめ。
前述のとおりLPIC303 Ver3.0では日本語の学習リソースが少なすぎるので、海外のYoutubeを見たり海外のWEBサイトを見たりと、それなりに時間をかけて勉強しないと試験範囲をカバーできないので、必然的にいろいろ調べながら手を動かしていく過程で実力がつくと思う。

参考書

なし・・・


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