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2024/5/5 個展『LANDSCAPE VOL.1』を終え

私は、内から溢れ出すものがない。

大多数の人間に伝えたい思いも主張もこれといって見当たらない。ただ、美しい景色を見て「良いな」と思う事は出来た。それを描いた。その時の情景を思い出しながら描いた。

私の日々の創作はそれだけの繰り返しだ。何か思いをぶつけるのではなく、景色を見に行き、ただただ描く。それだけ。でも、それだけの事が私の精神を落ち着かせるための重要な営みになっていたのかもしれないと振り返った時に思う。ある意味で、これは最も個人的な創作活動とも言えるだろう。

タイトルに『VOL.1』がついているという事は勿論『2』がまたいつかあるという事だ。生きていれば、きっと私は美しい景色を見るだろう。そしてまた絵を描くのだろう。それだけで私はこの旅を続けられる理由になる。

皆さんも肩の力を抜いてただ
「良いな」と思っていただければ私は幸いだ。



※上記は私が今回の展示に向けて制作し、展示会場に貼り出した紙に載せた文章です。

お久しぶりです。私です。

展示が無事終了した。というか、終了してもうダラダラ2週間ぐらい経ってしまっていた。時の流れが早すぎる。

この1カ月、展示以外にも色々あった。

恋人と動物園にデートに行ったり、桜を見たり、謎の胃痛に苦しんだり(これは今でも続いてる)、お弁当作りの楽しさに目覚めたり、『パスト ライブス/再会』で号泣したり、イラスト講師として授業のようなものを行ったり…。まぁ、色々だ。

それらはともかくとして、今回書くのは展示のことである。

結果から言うと、良い展示だった。大成功である。

始まる前は「人来るかな…」とか「売り物の値段高すぎ…?」とか不安に苛まれていたが、いざ始まってみると思っていた以上に沢山の人にご来場頂き、物販もそれなりに売れ(ポスターがなんと完売!)、原画もひとつ売れた。とてもとても嬉しかった!

来てくださった人たちともっとちゃんとお話しすれば良かったかな…という後悔は少し残っている。話しかけられても困る…って人もいるかなって思って躊躇しちゃったな。

私はずっと漫画やアニメ、映画、小説のような所謂“創作物“には敵わないと思いながら日々絵を描いていた。ただ良いと思ったものを画面いっぱいに描くことは出来たけど、物語を生み出す人に比べると奥行きがない、弱い表現だと思って生きていた。(勿論他のイラストレーターや絵描きの人に対してもそう思っているわけではない。あくまで自分の話である)

しかし、今回展示している中で来てくださった方の話を聞く内に、そのコンプレックスみたいなものが少し解消されたように感じる。

私の絵に郷愁感、懐かしさ、どこか切ないような気持ちを得たと言ってくれる人が多かったのだ。感動した。私の絵にもちゃんと物語性があったのだ。それは私ひとりでは気付けない事だった。

まだ劣等感が無くなったわけでは全然無いが、今回の展示を通して少しだけ前を向けるようになった気がする。本当にやって良かった展示だった。

「またやってください!」「VOL.2も期待してます!」と声をかけて下さる人も沢山いた。勿論やります。そのつもりです。

『LANDSCAPE』という展示は“結果発表“の場ではなく、“経過報告“の場だと思っている。何故なら私は今生きてるし、これからも生きていくつもりだから。次やる時に私はどこにいて何を見ているか分からないけど、出来るだけ沢山みんなに良かったものを共有出来たら良いなと、そう思っています。

日記読んでますという声もいくつか頂いていたので、ぼちぼち再開していこうと思います。乱筆乱文にて失礼いたしました。それでは、また。

追記:展示で売れ残った印刷作品やアナログ原画はまた追って通販などで販売させて頂く予定です。その際には私のSNSなどでご報告させて頂くので、またご確認お願いします。

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